芝居小屋建設ラッシュと日立鉱山とは? わかりやすく解説

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芝居小屋建設ラッシュと日立鉱山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 23:42 UTC 版)

共楽館」の記事における「芝居小屋建設ラッシュと日立鉱山」の解説

日立鉱山急速な発展見せた20世紀初頭はまた、大衆文化として舞台芸能定着しつつあった時代でもあった。歌舞伎以外にも手品漫才サーカスなどといった演芸新派劇娯楽性の強い軽演劇上演され、また映画台頭し始めた大衆文化として舞台芸能隆盛劇場建設進められるきっかけとなり、日本各地多く劇場建設されることになった鉱山急速な発展に伴い多く人々が暮らすようになった日立でも劇場建設始まった明治末期には日立座、そして1913年大正2年)には栄座という劇場建設された。このような中、鉱山という荒々しい環境の中で、息抜きの場としての娯楽施設活用着目した日立鉱山経営陣は、劇場建設進めることになった久原房之助中心とした日立鉱山経営陣は、特に鉱山労働者たちの中に過度飲酒による弊害があることを憂慮していた。過度飲酒弊害としては喧嘩無断欠勤職場における災害原因、そして家計逼迫などが挙げられており、この問題どのように対処するのかは鉱山経営陣にとって悩みの種であった。まず酒は鉱夫1人につき1日2合を限度とする供給制を取り節酒心がけさせよう試みたものの、日立鉱山交通の便良いこともあって、鉱山外にある飲食店繰り出して酒を飲むことも少なくなかった。そこで鉱山内に劇場建設して鉱山労働者たちに飲酒代わる遊興の場を設け精神的な慰安もたらそう考えた日立鉱山ではまず1913年大正2年1月精錬中心地である大雄院役員用の福利厚生施設として集会場建設された。集会場役員間の会議講演会会場などに活用される他に、碁盤将棋盤など娯楽用の道具各種備えられ集会場会場としてイベント行われており、役員やその家族余暇利用された。続いて1913年大正2年8月には鉱山労働者のための福利厚生施設である本山劇場開場した本山劇場日立鉱山採鉱中心地である本山地区建設された。そして精錬中心地である大雄院地区にも鉱山労働者たちのための劇場建設計画された。大雄院地区劇場、すなわち共楽館建設中心的な役割果たした考えられるのが庶務課長の角弥太郎であった。角は日立鉱山の鉱害問題解決陣頭指揮取り、また鉱山労働者たちの待遇改善尽力しており、当時鉱夫たちから慈父のようだ慕われていた人物であった。角は1916年大正5年)から翌1917年大正6年)にかけての第一次世界大戦時好景気と、同じ時期煙害対策功を奏して鉱害問題落ち着きつつあった情勢見て鉱山各施設充実させる絶好チャンスであると捉えた共楽館このような中、1916年大正5年)に建設開始された。 第一次世界大戦時好景気時には日立鉱山以外の多く鉱山においても劇場鉱夫クラブといった鉱山労働者たちの福利厚生施設整備盛んに進められた。共楽館とほぼ同時期に建設進められ鉱山併設劇場鉱夫クラブとしては、25,000円あまりを投じて建設され三池炭鉱萬田講堂倶楽部同じく25,092円を投じて建設され砂川炭鉱互楽館、別子銅山四阪島劇場夕張炭鉱演芸場などがあるが、日立鉱山共楽館は他の鉱山福利厚生施設上回る、約35,000円を投じて建設進められた。

※この「芝居小屋建設ラッシュと日立鉱山」の解説は、「共楽館」の解説の一部です。
「芝居小屋建設ラッシュと日立鉱山」を含む「共楽館」の記事については、「共楽館」の概要を参照ください。

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