能楽の上演形式とは? わかりやすく解説

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能楽の上演形式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 04:32 UTC 版)

能楽」の記事における「能楽の上演形式」の解説

『翁』を冒頭に、能5曲とその間狂言4曲を入れる「翁付五番立」という番組編成が、江戸時代以来続いている能楽正式な演じ方である。観阿弥世阿弥活躍した室町時代初期は、能と狂言どのような順序上演するのか、序破急概念重要視された。序破急とは、スピードだけではなく精神的な昂揚構成上の盛り上がりなど、あるいは一日経過考慮したのである具体的には、「翁」という儀典的な能をした後、陽が沈むまでの間に、狂言挟みつつ5種類曲目演じる。 翁 - 最初に翁を演じるのが正式な番組立であったが、現在は特別な催しでしか演じられない。 能の初番目物(神)- 神が仕手となる。脇能神事物とも。 狂言初番目物脇狂言とも) 能の二番目物(男) - 武人仕手となる。修羅物とも。ほとんどが負け戦負修羅)である。勝修羅三曲田村・屋島・箙)。破の序。 狂言二番目物 能の三番目物(女)- 美人仕手となる。鬘物とも。破の破。 狂言三番目物 能の四番目物(狂)- 狂女仕手となる狂女物。狂とは精神高ぶった状態を表すもので異常者ではない、それ以外にも様々なものがここに入る。雑能現在物とも。破の急。 狂言四番目物狂言とも。 能の五番目物(鬼)- 鬼、天狗といった荒々しく威力のあるものが仕手となる。切能鬼畜物とも。急。 上記1日がかりとなる編成能楽上演することは稀となり、能楽協会主催式能などでしか見られない具体的には、能・狂言各1曲、あるいは能2曲と狂言1曲程度で終わる上演形式増えている。ただし、二番二曲)以上の場合は、必ず上記順番に従っている。 五番立で能楽上演する際、五番目がめでたい曲(祝言能ではなく暗い内容の能である場合は、『高砂』等、神能ものの後場のみを演じ後半部分の演ずることを半能という)、めでたい気分納めるのが建て前であった。さらに略して最後の一章のみを素謡で謡ってすますこともあった。「付祝言」と称するこの習慣は、演能時間短くなった今日でも見られる

※この「能楽の上演形式」の解説は、「能楽」の解説の一部です。
「能楽の上演形式」を含む「能楽」の記事については、「能楽」の概要を参照ください。

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