疑似科学とは?

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 国語辞典 > 疑似科学の意味・解説 

ぎじ かがく -くわがく [3] 【疑似科学】

科学としての社会的認知のないまま,科学周辺領域事象を扱うことの総称占星術などがその例。周辺科学

疑似科学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/08 03:27 UTC 版)

疑似科学(ぎじかがく、: pseudoscience, pseudo-science)とは、うわべだけの科学や、誤った科学のことであり[注釈 1]科学的方法に基づいていると誤って考えられたり[注釈 2]、あるいは科学的事実だと(間違って)位置付けられてしまった[注釈 3] 一連の信念のことである[注釈 4][1]。疑似科学(pseudoscience)という言葉は、科学哲学で伝統的に用いられてきた[2][3]。科学の手法とは、実験結果が再現でき、他者が間主観的に検証可能であるということ(Intersubjective verifiability)である[4]。科学とはあくまで現象の再現性であり、メカニズムの解明のことは指していない[5]




[ヘルプ]

注釈

  1. ^ 原文:A pretended or spurious science;...
  2. ^ 原文:mistakenly regarded as being based on scientific method
  3. ^ 原文:mistakenly regarded ... as having the status that scientific truths now have
  4. ^ 原文:a collection of related beliefs
  5. ^ イギリス英語発音:[ˌsuːdəʊˈsaɪəns]/[ˌsjuːdəʊˈsaɪəns]アメリカ英語発音:[ˌsuːdoʊˈsaɪəns]
  6. ^ 語源的にはそれぞれギリシア語で「偽りの」を意味するψευδήςpseudēsプセウデース」に、「知識」という意味のラテン語「scientia」に連なる。
  7. ^ フランス語発音: [psødosjɑ̃s]
  8. ^ なお日本語の「周辺科学」は基本的にはfringe scienceの訳語だが、稀に特定分野から見た周辺の関連分野の科学を指すために用いようとする人もおり、意味が混乱することがある。
  9. ^ 例えば、インドの天才数学者ラマヌジャンが無名時代にイギリスのヒル教授、ベイカー教授、ボブソン教授に自己の成果を送ったが、見向きもされなかったという例がある。ラマヌジャンの場合はハーディが評価したため事無きを得ているが、ハーディも最初は「狂人のたわごと」程度にしかとらなかった。専門家が送付されてくる「論文」を必ずしも正当に評価できないことについて、藤原正彦は数学者としての経験からある程度「仕方がない」事であると述べている。Cf. 『天才の栄光と挫折―数学者列伝』、p162。
  10. ^ 1950年代のガードナーの時代はともかくとして、現代では日本の慶応義塾大学の医学研究者などによって、排卵周期と確率分布の変動を利用して、ある程度の確度で産み分けられる科学的方法は見出されている。ガードナーの本は60年前に書かれた古い本であることに注意
  11. ^ ただし、J.B.ラインの研究に関しては、彼は大変まじめな人で、その仕事は軽視できないほど注意深くまた巧妙に企画されており、本書のような“かけ足の検討”ではなくて、もっとはるかに真剣な扱いを受けるだけの値打がある、と述べている。人々の関心を集めているから取り上げたのだとガードナーは述べた。(pp.246-247)
  12. ^ ただし、精神分析の治療効果を統計的に示す研究も一部にある。たとえば、Nancee Blum, M.S.W., Don St. John, M.A et al. "Systems Training for Emotional Predictability and Problem Solving (STEPPS) for Outpatients With Borderline Personality Disorder: A Randomized Controlled Trial and 1-Year Follow-Up" Am J Psychiatry 2008; 165:pp468-478。詳細は精神分析学を参照。また、現代のアカデミックな心理学まで疑似科学だと誤解しないように注意する必要がある。現代のアカデミックな心理学はおおむね科学的方法を守っている。(フロイトなどの)精神分析学は、心理学の本流ではなく、あくまで傍流である。それについては心理学の項の「誤解」の節も読むこと。

出典

  1. ^ pseudo science, Oxford English Dictionary Second Edition 1989. "A pretended or spurious science; a collection of related beliefs about the world mistakenly regarded as being based on scientific method or as having the status that scientific truths now have."
  2. ^ a b Waibl, Elmar (1997) (ドイツ語). Dictionary of Philosophical Terms. München London New York: K.G. Saur Routledge. p. 319. ISBN 3-598-11344-7. 
  3. ^ a b c d e f g 菊池聡 『なぜ疑似科学を信じるのか』 化学同人、2012年、37-39頁。ISBN 978-4759813487
  4. ^ a b 例えば、Gauch, Hugh G., Jr. (2003), Scientific Method in Practice, Cambridge University Press, ISBN 0-521-01708-4, 435 pages, 3–5 ff
  5. ^ a b c d e f 菊池誠 「科学と科学ではないもの(pp.15-64)」『もうダマされないための「科学」講義』 光文社、2011年、23-29頁。ISBN 978-4334036447
  6. ^ a b c Shermer M (2011). “What is pseudoscience?”. Sci. Am. 305 (3): 92. PMID 21870452. http://www.scientificamerican.com/article/what-is-pseudoscience/. 
  7. ^ a b 伊勢田哲治 2003, pp. 52-55.
  8. ^ a b 中山康雄 2010, §第3部.
  9. ^ a b 中山康雄 2010, §第4部.
  10. ^ a b c d e f g h i j アレックス・ローゼンバーグ 2011, pp. 220・274-279.
  11. ^ a b c d e 津谷喜一郎、正木朋也「エビデンスに基づく医療(EBM)の系譜と方向性 保健医療評価に果たすコクラン共同計画の役割と未来」 (pdf) 、『日本評価研究』第6巻第1号、2006年3月、 3-20頁、 NAID 40007259318
  12. ^ a b Sense About Science 'Voice of Young Science' workshop, "Ellen Raphael talked about Sense about Science, discussing projects and the ways we correct misinformation with examples from the last five years."
  13. ^ a b New Sense About Science Chair announced (Sense About Science, 25 April 2012)
  14. ^ 遅くとも1833年の第三版で確認できるが、それ以前にもこの語を用いたマジャンディの骨相学批判を巡る議論が英語圏に認められる。Cf. Magendie, François (1833). Précis élémentaire de physiologie. 2 (3 ed.). p. 247. http://books.google.com/books?id=UQEAAAAAQAAJ 2009年9月23日閲覧。.  The Phrenological journal and miscellany. 5. (1829). p. 92. http://books.google.com/books?id=JLQDBG7gEx0C 2009年9月23日閲覧。. 
  15. ^ 『きわどい科学』p.327, pp.267-273「医学の世界でのイカサマ」
  16. ^ 伊勢田哲治 2003, pp. 228-229.
  17. ^ a b c 伊勢田哲治 2003.
  18. ^ 伊勢谷哲治 「科学の拡大と科学哲学の使い道(pp.65-100)」『もうダマされないための「科学」講義』 光文社、2011年、23-29頁。ISBN 978-4334036447
  19. ^ Gauch (2003), 191 ff, especially Chapter 6, "Probability", and Chapter 7, "inductive Logic and Statistics"
  20. ^ a b c 坂本百大、野本和幸編著 『科学哲学―現代哲学の転回』 北樹出版、2002年、190頁。ISBN 4893848569
  21. ^ a b 中山康雄 2010, §第2部.
  22. ^ a b c d e f g 森田邦久 2008, pp. 81-86.
  23. ^ アレックス・ローゼンバーグ 2011, pp. 96-97.
  24. ^ カール・R.ポパー 『科学的発見の論理-上』大内義一訳、森博訳、恒星社厚生閣、1971年。(原著 Logik der Forschung, 1934)
  25. ^ 森田邦久 2008, pp. 81-85.
  26. ^ a b c 伊勢田哲治「境界設定問題はどのように概念化されるべきか」、日本科学哲学会第43回年次大会、2010年11月27日。
  27. ^ a b 伊勢田哲治 2003, p. 259.
  28. ^ 中山康雄 2010, pp. 78-83.
  29. ^ a b c d 森田邦久 2008, pp. 90-95.
  30. ^ 伊勢田哲治 2003, pp. 76-81.
  31. ^ コロキアムは書籍化されている。『批判と知識の成長』木鐸社、1985年。
  32. ^ a b 森田邦久 2008, pp. 98-101.
  33. ^ a b c d 森田邦久 2008, pp. 93-97.
  34. ^ 中山康雄 2010, pp. 104-109.
  35. ^ a b 伊勢田哲治 2003, pp. 198-213.
  36. ^ 『きわどい科学』pp.286-295 他
  37. ^ a b 伊勢田哲治 2003, p. 215.
  38. ^ アレックス・ローゼンバーグ 2011, p. 96.
  39. ^ 伊勢田哲治 2003, p. 261.
  40. ^ 伊勢田哲治 2003, pp. 158-159.
  41. ^ Ask for evidence launch(Sense about Science)
  42. ^ a b c d e f 「科学と疑似科学」『奇妙な論理』 社会思想社(教養文庫)、1989年、p.17-18。
  43. ^ Brian Martin (1995年). “A Scientist's View of Pseudoscience”. 2009年11月23日閲覧。
  44. ^ a b c マイケル・フリードランダー『きわどい科学 -ウソとマコトの境域を探る-』p.322
  45. ^ 『きわどい科学』p.320
  46. ^ a b c d e f ケン・ウィルバー 『量子の公案 現代物理学のリーダーたちの神秘観』 田中三彦、吉福伸逸訳、工作舎、1987年、28-50頁。ISBN 4-87502-137-2
  47. ^ 『きわどい科学』p.325
  48. ^ a b マーティン ガードナー『奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究(ハヤカワ文庫NF)』早川書房、2003、ISBN 4150502722。(原著 in the Name of Science, 1952)
  49. ^ 『きわどい科学』p.324
  50. ^ テレンス・ハインズ『ハインズ博士「超科学」をきる―真の科学とニセの科学をわけるもの』化学同人、1995、ISBN 4759802754。(原著 Pseudoscience and the paranormal, 1988
  51. ^ 『トンデモ科学の見破りかた』ロバート・アーリック p10-16. ISBN 978-4794212825
  52. ^ 例えば大槻義彦超常現象に対する言動がこのような安易な疑似科学「批判」にあたるとの指摘がなされている。Cf. 皆神龍太郎「日本のアンチ・ビリーバーは、だからトホホなのだ」『別冊宝島334 トンデモさんの大逆襲!』227-235頁(宝島社、1997年); 久保田裕「火の玉教授はなんでもプラズマ 大槻義彦」と学会『トンデモ本の世界』269-278頁(洋泉社、1995年);永瀬唯「大槻博士の、科学の基本がわかってない本」と学会『トンデモ本の逆襲』48-53頁(洋泉社、1996年)
  53. ^ 『『知』の欺瞞』p. 6, 18, 50.
  54. ^ 『「知」の欺瞞』p. 27, 50
  55. ^ メタファーは馴染みのない概念を馴染深い概念と関連させる事で説明するために使うものであって、決して逆の状況では使わない」「場の量子論についての非常に専門的な概念をデリダの文学理論でのアポリアの概念にたとえて説明したら〔...〕学をひけらかす以外いったい何の役に立つのか、と思うはず」(『「知」の欺瞞』p. 14)
  56. ^ R. C. Vreeman and A. E. Carroll, Medical myths, BMJ, 335 (2007), 1288-1289.
  57. ^ 平成19年(ワ)第1493号 損害賠償等請求事件 参加した独立当事者が公開している訴訟資料
  58. ^ マイケル・フリードランダー『きわどい科学 ウソとマコトの境域を探る』pp.269-273、p.327
  59. ^ a b マイケル・フリードランダー『きわどい科学 ウソとマコトの境域を探る』pp.269-272
  60. ^ “「親学」考 非科学と時代錯誤の家族観 推進議連に閣僚ずらり”. 東京新聞. (2015年12月20日). http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014090602000154.html 2014年9月6日閲覧。 
  61. ^ “小池氏 「女性」売りも親の願いと大差”. しんぶん赤旗. (2016年7月30日). http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-30/2016073004_03_1.html 2016年8月1日閲覧。 






英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「疑似科学」の関連用語

疑似科学のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

ODIN

マイクロハードドライブ

マハゼ

チシオタケ

3000系

クサソテツ

サウス サフォーク

EMONSTER lite





疑似科学のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
三省堂三省堂
Copyright (C) 2001-2017 Sanseido Co.,Ltd. All rights reserved.
株式会社 三省堂三省堂 Web Dictionary
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの疑似科学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2017 Weblio RSS