焼抜かまぼこ
焼抜かまぼこ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 05:20 UTC 版)
焼き通し蒲鉾 京阪神地方で作られるハモなどのすり身を原料とする板付焼抜蒲鉾の一種。蒸し蒲鉾とは異なり板面から焼いて火を通しているため板に焼き目があるのが特徴。関東地方では単に「焼き抜き蒲鉾」ともいう。 白焼蒲鉾 山口県で作られるエソや小鯛などのすり身を原料とする板付焼抜蒲鉾の一種。「焼き通し蒲鉾」と同様の板付きの焼き抜き蒲鉾であるが、すり身の面をほとんど加熱しない(基本的に板の下から間接的に加熱する)ため表面に焼き目は付かない。焼き上げ後に常温で冷却するため表面に縮緬状のしわが出来ることが特徴である。 笹蒲鉾 宮城県特産の笹の葉の形に成形した焼抜かまぼこである。製法は、笹形の木枠あるいは鉄製枠にすり身を入れておおよそを成型し、贈答品などではその後手で細かな成形をする工程を入れて、竹串に刺して焼いて作られる。 明治初期に仙台でヒラメの大漁が続いた際、保存するためすり身にして蒲鉾を作りさらに焼いたが、その時に笹の葉の形にしたのが始まりとされる。それ以後仙台の魚屋では自家製の笹蒲鉾を売るようになったという。 当初は「木の葉かまぼこ」「手のひらかまぼこ」「平かまぼこ」「ベロかまぼこ」などと呼ばれていたが、仙台市一番町に1935年(昭和10年)創業した阿部蒲鉾店において、旧仙台藩主伊達家の家紋「竹に雀」の笹にちなんで「笹かまぼこ」と呼ぶようになってから、旧仙台藩地域で次第に名称が統一されていった。 支店経済都市である仙台市の仙台駅で土産品としての地位を確立したため、全国的には「仙台市の特産品」との認識もあるが、名称の由来からも「旧仙台藩地域の特産品」であり(→仙台参照)、特定第3種漁港(全国的重要漁港)を擁する気仙沼市・石巻市・塩竈市を始め、宮城県は高政や鐘崎など笹蒲鉾を主力とする水産物加工会社が軒を連ねており、蒲鉾の消費量・生産量共に日本一となっている。
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