淡水魚の区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 05:37 UTC 版)
モツゴ(左:コイ科)およびサカサナマズ科の一種 synodontis grandiops(右)。コイ目・ナマズ目を含む骨鰾上目の仲間は世界中の淡水域に分布し、淡水魚全体の半数近くを占める重要な存在となっている 淡水域に進出して適応した海水魚が、淡水魚へ進化したと推測されている。適応のカギとなったのは、ドコサヘキサエン酸(DHA)を合成するFads2遺伝子であることが研究で判明している。 現代において、淡水域と海水域の境界では様々な形での魚類の出入りがあり、「淡水魚」を明確に定義することは難しい。淡水魚の区分は海水への耐性の程度、あるいは生活史に占める淡水域の割合を基準にして行われることが多い。 生活史に基づく分類の一例として、コイやナマズなど淡水中で生涯を送るものを純淡水魚(一次性淡水魚)、ウナギやアユのように一生の一時期を海水中で過ごすものを通し回遊魚、ボラやスズキなど本来は海水魚・汽水魚であるものが淡水域に侵入するものを周縁性淡水魚として区分する。 ただし、区分法は研究者による異同が多い。メダカ・カダヤシのように通常は淡水で生活する一方、偶発的に海水域に進出しうるものを二次性淡水魚と呼ぶが、これを広義の純淡水魚に含める場合と、独立の区分として扱う場合とがある。また、サケ類などの回遊魚を、周縁性淡水魚に含めることもしばしばある。
※この「淡水魚の区分」の解説は、「淡水魚」の解説の一部です。
「淡水魚の区分」を含む「淡水魚」の記事については、「淡水魚」の概要を参照ください。
- 淡水魚の区分のページへのリンク