栃木県藤岡神社遺跡出土品
主名称: | 栃木県藤岡神社遺跡出土品 |
指定番号: | 538 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2000.12.04(平成12.12.04) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 縄文 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、藤岡神社遺跡から出土した縄文時代後期から晩期の資料一括である。 遺跡は栃木県下都賀郡藤岡町にあり、渡良瀬川遊水池域の小丘陵西斜面に存在し、標高は約二〇メートルである。 本件は渡良瀬川下流域下水道浄化センター建設に伴う発掘調査として実施された。調査は平成三年度から平成七年度に行われ、二万六〇〇〇平方メートルの範囲が調査され、東西一〇〇メートル・南北一〇〇メートルの規模の遺跡であることが判明し、縄文時代前期から晩期の遺構・遺物のほか、中近世の建物・土坑なども発見されている。 本件は、当遺跡を最も特徴づける縄文時代後期から晩期の資料を一括したもので、殊に土製品・石製品の多様さは先年指定した青森県大石平【おおいしたい】・青森県風張1【かざはりいち】遺跡に匹敵するものである。一つの遺跡から出土した耳飾の数量としては全国三位であり、耳栓【じせん】や滑車形など様々な形態が出土し、その変遷を考える上で貴重である。犬を模した土製品は全国で五例ほどあるが、それらのうち最大のものである。さらに手燭形【てしょくがた】土製品・腕輪・スタンプ形土製品はその当時の装飾・習俗を考える上で貴重なものといえよう。石製品では石剣【せきけん】・石棒をはじめ、垂飾【すいしょく】・岩版・独鈷石【どっこいし】・石冠【せきかん】など祭祀的性格をもつと考えられるものが出土しており、縄文時代後期から晩期における社会での、祭祀に関わる遺物として価値の高いものである。 これら多種・多様な土製品・石製品の一括は縄文時代後期から晩期にわたり継続的に製作され、縄文時代の精神生活の様相を知る上で貴重な一括である。 |
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