明治百年記念式典
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明治百年記念式典(めいじひゃくねんきねんしきてん)は、日本の元号が慶応から明治に改元された「明治元年9月8日(1868年10月23日)」から100周年となるのを記念して1968年(昭和43年)10月23日に挙行された日本政府主催の式典。時の日本政府により行われていた一連の「明治百年祭」において、その最重要イベントとして位置づけられていた一大祝典であった[1]。
- ^ a b c 宮本司「明治百年祭の道程――1960年代における日本戦後思想史考察の一ケース・スタディとして」『明治大学人文科学研究所紀要』第83冊、2018年、pp.223‐267。
- ^ a b c 1968年(昭和43年)11月6日『官報』資料版No.549総理府「明治百年記念式典挙行」
- ^ 青年代表が斎藤精一郎(当時日銀勤務、のちエコノミスト)
- ^ a b c d e f 1968年(昭和43年)9月18日『官報』第12530号付録資料版No.542総理府「明治百年 記念祝典・行事等のあらまし」
- ^ a b 1968年(昭和43年)10月23日『官報』第12558号付録資料版No.547総理府「明治百年記念 明治百年を祝う 準備会議の設置から式典まで」
- ^ 1969年(昭和44年)7月24日『官報』号外第108号「人事院年次報告」
- ^ 奄美大島など来月訪問へ 皇太子ご夫妻『朝日新聞』1968年(昭和43年)3月19日朝刊 12版 14面
- ^ 会津図書館 編: “会津図書館だより平成26年4月1日号”. 会津図書館 (2014年4月1日). 2022年8月10日閲覧。
- 1 明治百年記念式典とは
- 2 明治百年記念式典の概要
- 3 その他
明治百年祭
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「明治百年記念式典」も参照 中国文学者の竹内好は1960年2月「民族的なものと思想」において、民族的(ナショナル)なものを大事にしないと,逆に過激なナショナリズムを成立させる危険があるとした上で、革命の未来を描く手がかりとして「明治維新百年祭」とその是非を議論することを提案した(のち政府主催となって以降は撤回)。また竹内は「明治維新と中国革命」(1968年)において、「明治維新は未曾有の変革を意図し、また実現したものであるが、明治国家は一つの選択にしか過ぎず、もっと多様な可能性をはらんでいた」と述べた上で、孫文の中国革命と比較する。孫文は「日本維新は中国革命の第一歩、中国革命は日本維新の第二歩」と述べたが、これは日本維新を純化させ、「維新」を帝国主義の対極とみなし、中国革命を世界から不平等が除かれることを目標とした永遠の過程であると考えた、と竹内はいう。竹内は、近代日本は「維新」の意義を矮小化させてしまったとし、未完の明治維新を重視した。 1968年(昭和43年)10月23日、佐藤栄作政権で明治百年記念式典が開かれた。木村毅・林房雄・安岡正篤・池島信平らの広報部会では、戦後日本の復興をなした基盤としての明治が讃えられ、また、ライシャワーの近代化論や、徳川時代の再評価も行われた。同年、司馬遼太郎の『坂の上の雲』が連載を開始した。 他方、歴史学研究会・歴史科学協議会・歴史教育者協議会は、明治百年祭は1940年の紀元二千六百年記念行事と似た危険があると反対した。1968年7月には、家永三郎・板垣雄三•井上清• 江口朴郎・遠山茂樹・永原慶二•野原四郎・旗田巍•松島栄一らが「明治百年に反対する声明」を起草し、3675人の署名を得た。反対声明では、明治は「天皇制絶対主義」を生み出した日本帝国主義の形成期であり、女性、被差別民、沖縄人、朝鮮人にとって差別と抑圧の歴史であり、「近代化論」は近代日本がアジアの犠牲の上に成り立ったことを覆い隠すものだと批判した。学界では、大江志乃夫が歴史研究において明治維新の可能性と現実の近代日本との落差の評価を行うべきではないかと提言すると、井上清がこれを「何をいっているのか分からない」と批判し、佐藤誠三郎が戦前の講座派よりも戦後歴史学は硬直していると表明すると、遠山茂樹がこれを「主観的だ」と批判した。 元総理大臣の石橋湛山は、明治時代の遺産とは、日本が帝国になったことではなく、五箇条の御誓文によって日本が民主主義と言論の自由を重視するようになったことだ、と論じ、1968年の反戦デモに明治の遺産が生きている、とみなした。
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