摩擦抵抗

デジタル大辞泉

まさつ‐ていこう〔‐テイカウ〕【摩擦抵抗】

読み方：まさつていこう

粘性をもつ流体内を動く物体に働く抵抗のうち、物体の表面に沿って動く流体によって受ける摩擦力の流れの方向への成分の総和。粘性抵抗。

大車林

摩擦抵抗

英語 frictional resistance； frictional drag

流れのなかにある物体の表面と流体の間に生じる、摩擦応力の流れの方向への成分の総和。粘性のある流体が運動するとき、物体の表面と流体の間の境界層に速度勾配が発生し、運動量の損失に伴い、単位面積当たり、粘性率と速度勾配の積に比例する摩擦力が生じる。レイノルズ数が増加して境界層内の流れが層流から乱流に変わると、速度勾配が大きくなり摩擦抵抗も増大する。空気や水などの流体が管内を流れるときも同様で、管壁との間に形成される速度勾配によって摩擦抵抗が生じる。

参照 境界層、圧力抵抗

摩擦抵抗

英語 frictional resistance

流体中を運動する物体または、流れのなかに置かれた物体に働く抵抗のうち、物体表面の摩擦応力の合力として得られる抵抗力をいう。物体が粘性をもつため粘性抵抗ともいう。遅い流れでは、摩擦抵抗は圧力抵抗と同じ大きさで、摩擦抵抗と圧力抵抗は流体の流速に比例する。また流体の大きい流れでは、普通の物体では圧力抵抗に比較して摩擦抵抗は非常に小さい。流線形の物体では抵抗はほとんど摩擦抵抗だけである。とくに流体との境界層が層流の場合は、乱流の場合と比較して抵抗は小さい。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

バイク用語辞典

フリクションロス

【別称】摩擦抵抗
「Friction=摩擦、Loss=失う」。つまり、摩擦抵抗により損失しているパワーや性能のこと。たとえばエンジンでは、どんなに潤滑油があるとはいえ、金属と金属がこすれ合っている以上は必ずフリクションロスが発生している。これをいかに減らしていくかが性能アップのカギでもあるのだ。 たとえば、チェーンがたるんでいたり、スプロケットが削れているのも大幅なフリクションロスになる。
【関連用語】ベアリング ホイール

実用空調関連用語

まさつていこう 摩擦抵抗 frictional resistance

摩擦によって発生する反抗力。接触する物体の２面が互いに滑り合うとき、摩擦によってその滑り運動を妨げようとすること。または、妨げる力(摩擦力)をいう。

ウィキペディア

摩擦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/09/19 14:16 UTC 版)

摩擦（まさつ、英: friction）とは、固体表面が互いに接しているとき、それらの間に相対運動を妨げる力（摩擦力）がはたらく現象をいう。

ウィキペディア小見出し辞書

摩擦抵抗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2020/07/18 03:16 UTC 版)

「ロッカーアーム」の記事における「摩擦抵抗」の解説

ロッカーアームはその機械要素上、接触面や支点に大きな摩擦抵抗が発生しやすい。これを解決する為に通常は各接触面にエンジンオイルを供給するオイル経路が設けられる事が多いが、更なる抵抗軽減策としてローラーロッカー(en:Roller rocker)構造が採用される。

Weblio日本語例文用例辞書

「摩擦抵抗」の例文・使い方・用例・文例

• 摩擦抵抗
• エンジンの圧縮摩擦抵抗を利用して制動すること