叙情悲劇
抒情悲劇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:35 UTC 版)
「ジャン=バティスト・リュリ」の記事における「抒情悲劇」の解説
リュリは、イタリア様式のオペラがフランス語には不似合いなことを悟って、フランス語オペラ(抒情悲劇 tragédie lyrique または、音楽悲劇tragédie en musique)を創り出した。イタリア方式のレチタティーヴォとアリアの分離を止めて、その2つを融合させ、フランスの観客の趣味によりなじみ易いように物語の展開を速めたのである。気心の知れた詩人フィリップ・キノーを台本作家に得て、リュリは数々の歌劇作品を作曲し、熱狂的な歓迎を受け続けた。 カドミュスとエルミオーヌ Cadmus & Hermione (1673年):台本フィリップ・キノー。オウィディウスの『変身物語』による。 アルセスト、またはアルシードの勝利 Alceste ou le Triomphe d'Alcide (1674年):台本キノー。エウリピデスの『アルケスティス』による。 テセウス Thésée (1675年):台本キノー。『変身物語』による。 アティス Atys (1676年):台本キノー。オウィディウスの『祭暦』による。 イシス Isis (1677年):台本キノー。『変身物語』による。弟子で当時の秘書であったジャン=フランソワ・ラルウェットは音楽の大部分が自分の作品だと発言し、それが元で秘書を失職した。 プシシェ Psyché (1678年):台本トマ・コルネイユとベルナール・フォントネル。アプレイウスの『黄金のロバ』による。1671年に同名のトラジェディ=バレあり。 Choeur des divinités de la terre et des eaux, from Psyché (1678) - Midi file[ヘルプ/ファイル] ベレロフォン Bellérophon (1679年):台本コルネイユとフォントネル。ヘシオドスの『神統記』による。 プロセルピーヌ Proserpine (1680年):台本キノー。『変身物語』による。 ペルセウス Persée (1682年):台本キノー。『変身物語』による。 ファエトン Phaëton (1683年):台本キノー。『変身物語』による。 アマディス Amadis (1684年):台本キノー。ガルシ・ロドリゲス・デ・モンタルポ作・ニコラ・エルベレ・デ・エッサール翻案の『ガリアのアマディス』による。 ロラン Roland (1685年):台本キノー。ルドヴィーコ・アリオストの『狂えるオルランド』による。 アルミード Armide (1686年):台本キノー。タッソの解放されたエルサレムによる。 アシールとポリュクセーヌ Achille et Polyxèn" (未完):台本キノー。ホメロスのイリアスによる。パスカル・コラッスの補筆により1687年初演。
※この「抒情悲劇」の解説は、「ジャン=バティスト・リュリ」の解説の一部です。
「抒情悲劇」を含む「ジャン=バティスト・リュリ」の記事については、「ジャン=バティスト・リュリ」の概要を参照ください。
- 抒情悲劇のページへのリンク