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ホメロス [Homēros]
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ホメーロス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/20 13:39 UTC 版)
(ホメロス から転送)
ホメーロス(古典ギリシア語: Ὅμηρος ラテン文字表記:Hómêros)は、紀元前8世紀末のアオイドス(吟遊詩人)であったとされる人物を指す。ホメロスとも表記されるが、古代ギリシア語の発音では「ホメーロス」の方がより正確となる。西洋文学最初期の2つの作品、『イーリアス』と『オデュッセイア』の作者と考えられている。「ホメーロス」という語は「人質」、もしくは「付き従うことを義務付けられた者」を意味する[1]。古代人はホメーロスを「詩人」(ὁ Ποιητής ラテン表記:ho Poiêtếs)というシンプルな異名で呼んでいた。
今日でもなお、ホメーロスが実在したのかそれとも作り上げられた人物だったのか、また本当に2つの叙事詩の作者であったのかを断ずるのは難しい。それでも、イオニアの多くの都市(キオス、スミルナ、コロポーンなど)がこのアオイドスの出身地の座を争っており、また伝承ではしばしばホメーロスは盲目であったとされ、人格的な個性が与えられている。
当時の叙事詩というジャンルを1人で代表するホメーロスが古代ギリシア文学に占める位置は極めて大きい。紀元前6世紀以降、『イーリアス』と『オデュッセイア』はホメーロスの作品と考えられるようになり、また叙事詩のパロディである『蛙鼠合戦』や、ホメーロス讃歌の作者とも見做されるようになった。主にイオニア方言などからなる混成的なホメーロスの言語は紀元前8世紀には既に古風なものであり、テクストが固定された紀元前6世紀にはなおのことそうであった。両叙事詩は長短短六歩格(ダクテュロスのヘクサメトロス)で歌われており、ホメーロス言語はこの韻律と密接に結び付いている。
古代においてホメーロスの作品に与えられていた史料としての価値は、今日では極めて低いものと見做されている。このことは同時に、西洋において叙事詩というジャンルを確立した文学的創造、詩としての価値をさらに高めた。無数の継承者が出現し、21世紀のハリウッドにまで続いている[2]。
- ^ Chantraine, Pierre (1999). Dictionnaire étymologique de la langue grecque, vol.II II (フランス語). Paris: Klincksieck, p. 797. ISBN 2-252-03277-4.
- ^ 例えばウォルフガング・ペーターゼンの映画『トロイ』を見よ。
- ^ 『オデュッセイア』VIII, 63-64.
- ^ « τυφλὸς ἀνήρ, οἰκεῖ δὲ Χίῳ ἔνι παιπαλοέσσῃ », vers 172. 讃歌は紀元前7世紀中葉から紀元前6世紀初頭の間に作られたものである。
- ^ 『戦史』 III, 104.
- ^ Dion Chrysostome, Discours, XXXVI, 10-11.
- ^ FHG II, 221.
- ^ Snell, TrGF I 20 Achaeus I, T 3a+b.
- ^ Platon, Phèdre, 243a.
- ^ Diels, II, 88-89.
- ^ M. P. Nilsson, Homer and Mycenæ, Londres, 1933 p.201.
- ^ Aristote, Éthique à Eudème, 1248b.
- ^ R. G. A. Buxton, « Blindness and Limits: Sophokles and the Logic of Myth », JHS 100 (1980), p.29 [22-37.
- ^ Simonide, frag. 19 W² = Stobée, Florilège, s.v. Σιμωνίδου.
- ^ イーリアス(VI, 146).
- ^ Lucien, Histoire vraie (II, 20).
- ^ 『パラチヌス詞華集』(XIV, 102).
- ^ Kirk, p.1.
- ^ 『ハルポクラチオン』によれば、メレスとクレテイスの物語は紀元前5世紀には既にヘラニコスが疑問視していたという。フィロストラトスの『映像[訳語疑問点]』にもこの話が現れる。(『Images』のフランス語訳)
- ^ M.L. West, « The Invention of Homer », CQ 49/2 (1999), p.366 [364-382].
- ^ Éphore, FGrHist 70 F 1.
- ^ West, p. 367
- ^ West, p.365-366.
- ^ 『歴史』(V, 37)
- ^ a b Hérodote (IV, 32).
- ^ Simonide, frag. 564 PMG.
- ^ 『ピティア祝勝歌』 (IV, 277-278).
- ^ Sénèque, De la brièveté de la vie (XIII, 2).(仏訳原文)
- ^ a b Parry, p. XII.
- ^ Parry, p. XIII.
- ^ Parry, p. XIV-XV.
- ^ 『イーリアス』 (V, 576-579).
- ^ Iliade (XIII, 658-659).
- ^ E Lasserre, L'Iliade, Introduction, éd. Garnier-Flammarion.
- ^ De oratore, III, 40.
- ^ ディガンマがなければヒアートゥスとなる。
- ^ Jacqueline de Romilly, Homère, 1999.
- ^ Iliade (XVI, 215–217), extrait de la traduction de Frédéric Mugler. Voir aussi Iliade (XII, 105 ; XIII, 130-134) et peut-être Iliade (IV, 446-450 = VIII, 62-65).
- ^ Odyssée (IX, 390–395).
- ^ fr:La Fille aux yeux d'or, édition Furne, 1845, vol.IX, p.2.(『金色の眼の娘』)
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