射出成形
樹脂の成形法として、押出し成形法とともにもっとも広く利用されているものである。熱可塑性樹脂の場合は、おもにポリマーを主体とするぺレットという小さな固形状のものを、シリンダー内で加熱(一般的に220~270℃C程度)、可塑化、溶融させ、流動化した成形材料を30~100MPaの高圧で射出プランジャーやスクリューによって固く閉じた金型の中に射出させ、冷却固化して成形品をつくる。そのほかにも、RIMなどの液状モノマーの射出成形、ガスアシスト射出成形、発泡射出成形などがある。自動車のラジエーターグリル、バンパーフェース、リヤガーニッシュなどの外装部品やインスツルメント、コンソール、トリムなどの内装部品の製造に多用されている。
参照 樹脂成形、RIM射出成形(インジェクション モールド)
プラスチック材料を加熱溶融し、金型内に加圧注入し、固化させて成形を行う方法を射出成形と呼ぶ。
一般的な射出成形機では、ペレットと呼ばれる粒状のプラスチック原料をホッパから供給し、それを加熱したシリンダ内で溶融する。シリンダ内には回転しかつ前後に動作するスクリューがあり、ペレットはスクリューの回転によりシリンダ前部へ供給され、順次溶融される。射出時にはこのスクリューがシリンダ内を前方へ動いて、溶融した材料をシリンダ前部のノズルから金型内へと射出を行う。
金型は水等で冷却され、射出された材料が冷やされて固化すると型を開いて製品を取り出す。この一連の工程は自動化されており、成形品を大量に生産することが可能となる。
射出成形では日用品から精密部品まで、大きさもワッシャ類のような小物からケース類のような比較的大きなものまで様々な製品が作られる。
射出成形に用いる金型は、機械加工の金型と区別して成形金型と呼ばれる。精密品の射出成形では材料の冷却度合が均一でないと製品にゆがみを生じるため型の温度管理は重要となる。このため成形金型は冷却水を通すための穴加工が製品の形状に応じて工夫して行われる。
適している分野・使用事例
射出成形
射出成形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 03:06 UTC 版)
射出成形は熱可塑性樹脂や金属部品の成形に長年用いられてきた方法で、食器産業にも応用されるようになった。複雑な形をした品目の大量生産に向くこの技法の大きな利点のひとつは、ティーカップを取っ手も含め1つのプロセスで生産できることであり、取っ手を取り付ける工程が省けるのみならずより丈夫なものが作れる。成形ダイスには50 - 60%の未焼成の陶土の粉体と、結合剤(英語版)、潤滑剤、可塑剤ならなる40 - 50%の有機添加剤との混合物が供給される。この技法はほかの成形法ほど広くは使用されていない。
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