家庭裁判所の審判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 05:00 UTC 版)
「長崎男児誘拐殺人事件」の記事における「家庭裁判所の審判」の解説
長崎家庭裁判所は、審判にあたり専門家チームによる2か月間の精神鑑定を実施した。 その結果、少年の特質として パニックになりやすい 対人共感性、対人コミュニケーション能力が乏しい 母親を異常に恐れている と分析。一方で、学校の成績は学年トップクラスで、なおかつ12歳でありながらすでに三国志を読破しているなど、知能面での障害がないことから、少年をアスペルガー症候群であると診断した。 しかし、家裁はアスペルガー症候群について「事件に影響はしたが、理由ではない」と慎重な断りを入れた上で、直接的な背景は「中学校に進学して環境が激変したこと」「両親の不仲が続き、心理的負担が大きかったこと」などを列挙。そして「当日、帰宅が遅れたことを母親に叱責されるのを恐れて」緊張状態のまま家を離れたことが引き金になり、従来から抱いていた男性性器への関心が強迫症状として表れたと認定した。 母親は少年に非常に厳しく接する面もあったが、まだ12歳の少年に毎月10万程度の小遣いを与えていた過保護な面、少年が深夜に帰ってこなくても心配もしなければ叱りもしないという放任の面もありながら、気に入らない事があるとすぐに癇癪を起こし、騒音を起こすなど、近隣住民や知人からは「身勝手な人」として有名であった。取材を受けた際にも報道陣を睨みつけ、「迷惑なんですよね、子供のしたことでこんな」と話し始め、一切の責任を感じていない旨を記者に語った。 事件の3か月後、加害者の両親は被害者の両親に謝罪をしたが、被害者家族にとっては形式だけの真摯さのない虚構の謝罪としか受け取れないものであった。また、謝罪するまでは雲隠れするかのように沈黙を続けており、この事も被害者家族の加害者両親への憤慨を助長させる結果となった。 家裁は児童自立支援施設への送致と1年間の強制措置(鍵付きの部屋に入れられる)を認め、少年は2003年9月、国立武蔵野学院(埼玉県さいたま市緑区)へ入所した。強制措置については、入所後1年ごとに再検討が行われており、2006年9月に3度目の延長がなされたが、4度目の延長はなされず、2007年9月に解除された。
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家庭裁判所の審判
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「佐世保小6女児同級生殺害事件」の記事における「家庭裁判所の審判」の解説
(外部リンク)佐世保市立大久保小学校 児童殺傷事件調査報告書- 長崎県教育委員会 2004年9月15日、長崎家庭裁判所は、3か月におよぶ、少年事件では異例の精神鑑定を踏まえて、加害女児に対して最長で2年間までの行動の自由を制限する措置を認めた上で、国立の児童自立支援施設である国立きぬ川学院(栃木県塩谷郡氏家町(現在のさくら市))への送致を決定した。精神鑑定によれば、加害女児は情緒面で同世代に比べて著しい遅れがあるが、障害とみなすべきものではなかったとされる。 加害女児の人格的特性(家裁審判決定要旨)対人的なことに注意が向きづらい特性 物事を断片的に捉える傾向 抽象的なものを言語化することの不器用さ 聴覚的な情報よりも視覚的な情報の方が処理しやすい これらの特性は軽度であり、何らかの障害と診断される程度には至らない。佐世保市立大久保小学校 児童殺傷事件調査報告書- 長崎県教育委員会
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