子孫とホワイト・カベルネ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 23:31 UTC 版)
「カベルネ・ソーヴィニヨン」の記事における「子孫とホワイト・カベルネ」の解説
カベルネ・ソーヴィニヨンは、ピノ・ノワールのように変種が多く存在するわけでもなく、子孫となる品種がメジャー品種となっているわけでもないが、関係のあるブドウ品種は存在する。 1936年にカリフォルニア大学でカベルネ・ソーヴィニヨンとカリニャンの交配が行われた。こうして生まれた品種はルビー・カベルネと名付けられ、現在カリフォルニアなどで栽培されている。1961年、フランスにおいてカベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュを掛け合せ、マルスランという品種が作られた。シーニュ・ブランは、西オーストラリアのスワン・ヴァレーで発見されたカベルネ・ソーヴィニヨンの変種であり、果実は白い。カベルネ・ブランは20世紀後半にスイスで見つかった品種で、カベルネ・ソーヴィニヨンと何らかの雑種ブドウの交配品種である。 1977年にオーストラリアのクレジェット・ワインズの畑で青銅色のブドウが発見された。これを株分けで増やし、メリアンという名前で品種登録し、淡い赤色のワインを売り出した。1991年には、このブドウの木に白い果実が生るようになった。クレジェットはこの白いカベルネをシャリスティンという名前で品種登録した。メリアンは表皮下帯ではアントシアニン合成能力を失っているが、上皮では合成される。対してシャリスティンではともにアントシアニンは合成されない。ブドウの果皮の色に影響を与えている遺伝子はVvMYBA1とVvMYBA2であることが発見されたことから、メリアンでは表皮下帯においてこれらの遺伝子が欠損し、メリアンの表皮下帯の細胞が表皮にまで及んだことでシャリスティンが生まれたと考えられている。 1924年から1930年まで、カベルネ・ソーヴィニヨンの花粉をグレーラに受粉させる試みが行われた。グレーラはイタリアのスパークリングワインであるプロセッコの生産に使われる白ブドウである。この実験により、赤ワイン用のブドウであるIncrocio Manzoni 2.15が生み出された。 1983年には、ドイツの白ブドウであるブロナーとの交配が行われ、Souvignier grisという白ブドウが作られた。
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