はし・る【走る/▽奔る/×趨る】
読み方:はしる
[動ラ五(四)]
1 足をすばやく動かして移動する。駆ける。「ゴールめざして—・る」「通りを—・って渡る」「—・るのが速い動物」
2 乗り物などが進む。運行する。また、物が速く動く。「駅から遊園地までモノレールが—・っている」「風を受けてヨットが—・る」「雲が—・る」
4 すらすらと事が運ぶ。滑るように動く。「ペンが—・る」「刀が鞘(さや)から—・る」
5 逃げ去る。逃亡する。また、出奔する。「犯人が外国に—・る」「敵方に—・る」「家を出て恋人のもとへ—・る」
6 急いで行く。かけつける。また、あちこちとびまわる。「使いに—・る」「金策に—・る」
7 ある方向・状況へ急激に傾く。「悪に—・る」「私利私欲に—・る」「立場を忘れて感情に—・る」「行動が極端に—・る」
「炭は—・らぬように必ず一昼夜水に浸してかわかしたのを用い」〈蘆花・思出の記〉
9 ある方向に通じている。細長くずっと延びる。「山脈が南北に—・る」「壺にひびが—・る」
11 感覚・感情などが一瞬現れて消える。「背中に痛みが—・る」「顔に皮肉なかげが—・る」
「例のごとぞあらむと思ふに、胸つぶつぶと—・るに」〈かげろふ・中〉
「舟では割れたといふは忌ま忌ましい。頭の皿が—・った—・った」〈浄・博多小女郎〉
[可能] はしれる
[用法] はしる・かける——「グラウンドを走る(駆ける)選手たち」のように、人や動物が速く移動する意では相通じて用いられる。◇「走る」は用法が広い。乗り物が速く進む意では、「船(オートバイ)が走る」のように用い、「ビルの間を高速道路が走っている」のように道・線が長く延びていることをも表す。◇「稲妻が走る」「痛みが走る」などは事物のすばやい動きをとらえたものであり、「非行(感情)に走る」のように、人の行動がある方向に性急に傾く意にも用いる。◇「駆ける」はもともとは馬が速く進む意で、人や動物にのみ使われる。「大平原を駆ける騎馬隊」
走る
(奔る から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/22 02:00 UTC 版)
走る(はしる、奔る、趨る)とは、足(脚)をすばやく動かして前に移動すること[1]。人間は二足歩行をするとき、左右の足で交互に地面を(斜め後ろ方向へ)蹴ることで前方への推進力を得るが、両足が同時に地面に接する瞬間が無いような移動のしかたを「走る」と言う[2]。あるいは両足が同時に地面から離れる瞬間がある方法のほうを「走る」と言い、常にどちらかの足が地面についているように脚を交互に動かす移動方法のほうは歩くという(そして「歩く」のほうは、しばしば両足が同時についている瞬間もある移動法となっている)。
- ^ 『大辞泉』、走る
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『日本大百科全書』(ニッポニカ)、走る
- ^ “Trust Us, Upper-Body Strength Sessions Are More Important Than You May Think” (英語). Runner's World (2021年3月5日). 2022年12月10日閲覧。
- ^ 人体600万年史(上):科学が明かす進化・健康・疾病 著:ダニエル・E・ リーバーマン 、翻訳:塩原 通緒
- ^ “ランナーズハイは進化の適応”. natgeo.nikkeibp.co.jp. 2022年12月30日閲覧。
- ^ 堀内勝「動物の走りとリズム性」『民族とリズム』、東京書籍、1990年、ISBN 4487752582。pp.83-91
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