大阪府安満宮山古墳出土品
主名称: | 大阪府安満宮山古墳出土品 |
指定番号: | 530 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2000.06.27(平成12.06.27) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、大阪府高槻市安満御所ノ町に所在する安満宮山古墳から出土したものの一括である。古墳は弥生時代から古墳時代の拠点的集落である安満遺跡を一望とする安満山山塊の南西斜面中腹で、標高一二五メートルの狭長な尾根上に立地している。 平成九年に高槻市公園墓地の拡張計画に伴う確認調査の結果、新たに発見されたもので、直ちに発掘調査が実施された。その結果、墳丘は後世の削平のためその大半が失われていたものの東西一八メートル、南北二一メートルの長方形墳と想定されている。そのほぼ中央から墓坑が発見され、そこから深さ一・二メートルの木棺埋納坑が検出された。埋納坑にはコウヤマキ製の割竹形木棺が直接納められており、そこから出土した一括品が今回の対象である。 棺内には銅鏡、大刀等の鉄製品、二連以上に綴られていたガラス小玉が副葬されてあり、初期古墳の様相をよく伝えている。 「青龍三年」(二三五年)の銘のある方格規矩鏡(二号鏡)は、一部欠損しているものの同型(笵)鏡である京都府大田南五号墳出土鏡より鋳上がりが良好である。平縁神獣鏡(五号鏡)の内区図像は、「正始元年」の銘をもつ群馬県蟹沢古墳出土鏡等と同じく同向式であることから、ほぼ同時期に鋳造されたと考えられる。三角縁四神四獣鏡二面(一・三号鏡)は、古式の三角縁神獣鏡と同様の内区図像をもつもので、鋳上がりも良好である。三号鏡の同型(笵)鏡として兵庫県安田古墳出土鏡が知られている。 この安満宮山古墳から一括で出土した銅鏡五面は、「青龍三年」銘をもつ方格規矩鏡、同向式という定型化以前の平縁神獣鏡および定型の対置式四神四獣鏡という三角縁神獣鏡では古い形式の文様構成をもつ鏡が共伴する、幅広い構成をもつ点が特徴である。同時に武器・工具等の鉄製品およびガラス小玉類など、古墳発生期の様相を明瞭に残している点で、きわめて学術的価値が高い。 |
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