地獄篇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 23:57 UTC 版)
これは地獄を旅する少年と鎧の物語 覚悟と零の地獄篇 はるかな未来。文明が崩壊し、人類が絶滅に瀕した世界。冷凍睡眠から目覚めた正義を行う者、葉隠覚悟・“エクゾスカル零”は、意思を持つバイク・モーントヴォルフを従えて、荒廃した地下施設から地上に出た。 覚悟を待っていたのは、彼と同じように冷凍睡眠されていた正義を行う者九十九猛・“エクゾスカル霹”。過酷な環境に適応した異形の新人類を守ろうとする猛の正義と、あくまで滅びゆく人類の刃たろうとする覚悟の正義は衝突する。 猛との激闘を制した覚悟は、残った人々を求め、果てしない荒野を巡る。そこに人間の姿はなく、環境に適応して生き延びる異形の生物たちだけがいた。覚悟はその生物たちを、容赦なく滅ぼしていく。“自分は死神ではないのか”その苦悩を抱えながら…。 やがて覚悟は、ひとりの少女と出会う。少女の名は初夜六花。覚悟と同じ正義を行う者“エクゾスカル雪”だった。彼女を通じて覚悟は、正義を行う者“エクゾスカル震電”こと動地憐が、強化外骨格を集め、メデューサ計画なる計画を企てていることを知る。憐から差し向けられた震電挺身隊を排した覚悟は、彼の待つヴァールハイト精神城に赴く。そんな中、覚悟は自分の記憶が何者かに奪われていることを自覚する。 動地憐との邂逅を果たした覚悟は、彼からこの世界の真実とメデューサ計画の全容を知らされるが、憐の正義と覚悟の正義は相容れることはなかった。覚悟は動地憐に発砲し、精神城から遁走。細胞賦活液で蘇生した憐は、覚悟への応報に燃えてその後を追い、ついに最強不敗のふたりの戦士、零と震電は互いの正義を賭けて軍事衝突する。激戦の中、覚悟は、安らかな眠りを乞う人々の姿を見る。その残存人類の願いこそが、この世界にエクゾスカル戦士たちを覚醒させたものだった。しかし覚悟の武人の魂は承服を拒み、憐の放つ残存人類の祈りを込めた拳を覚悟は因果で打ち砕く。覚悟は憐を締め落とし、勝敗を決する。 2人が雌雄を決したその場に、六花と共に現れた黒須京馬こと“エクゾスカル雷電”は、憐を否定した覚悟の正義を問う。地獄を流浪した果てに覚悟が至った悟りとは「限られた時間の中で生き、満ち足りることなく死ぬのが人間である」。出会った“正義を行う者”たちと袂を分かった覚悟は、ふたたび、ひとりで流浪の旅を始めるのだった。
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