兄弟を取り巻く人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/02 23:45 UTC 版)
「お江戸の百太郎」の記事における「兄弟を取り巻く人々」の解説
お千賀(おちか) 第1話から登場。森下町の大手材木問屋「伊勢屋」の娘で、初登場時10歳。色白でぽっちゃりした丸顔。右の口元に小さな黒子がある。 誘拐事件に巻き込まれ、百太郎に助けられたことから岡っ引きの仕事に興味を持ち、彼の捜査に度々首を突っ込むようになる。 性格は男勝りで木登りや石投げも得意。石つぶての1撃で下手人を倒したこともある。近所の悪ガキにも顔が利く。 銀太編では第2巻のみに登場。銀太に同じ塾のお袖を紹介するという役どころだった。 寅吉(とらきち) 第1巻の第2話から登場。秋月塾生の最年長者で、ガキ大将的存在。愛称は「虎」または「虎ちゃん」。大工の棟梁の息子。 大柄で気も短いが、百太郎とはよき友人である。彼の捜査に度々協力しようとするが、最終巻以外ではあまり活躍はしなかった。 かつて森下町で不良に絡まれたところをお千賀に助けられており、彼女を苦手としていたが、やがてごく普通に接するようになっていた。最終巻では秋月塾を卒業し、麻布で大工の修行をすることに決まった。 銀太編では第2巻のみに登場。自宅には年に2度帰れるかどうかであるらしく、度々帰宅できる百太郎を羨ましがっていた。 佐竹左門(さたけ さもん) 第1巻の第2話から登場(第1話には名前のみ登場)。南町奉行所の定廻同心を30年以上務めている、50代のベテラン役人。八丁堀の岡崎町にある組屋敷に住んでいる。 気さくな性格で町人を見下したりせず、子供である百太郎や銀太の意見にも真剣に耳を傾ける。千次に目を掛けており、本所深川を見回る際にはいつも彼を連れ歩いている。 柳橋の1番人気であった芸者・お峰に一目惚れして妻にしたというエピソードがある。息子と娘が1人ずついるが、前者は地の文で紹介されただけで、登場はしていない。 銀太編では臨時廻り同心に出世していた。 秋月精之介(あきづき せいのすけ) 第1話から登場。相生町の長屋で書道の寺子屋「秋月塾」を経営する浪人。 元々は東北の池上藩の大名に代々仕える家柄であったが、祖父の代に藩が取り潰されたため、以後親子3代に渡って寺子屋を営んでいる。 父は既に亡く、同じ長屋の老婆に家事を頼みながら1人暮らしをしていたが、最終巻でお園と祝言を挙げた(なお同巻で、18歳の彼女より9歳年上だと表記されている)。 団野道場で男谷精一郎と共に修行した仲であり、彼には及ばないものの、優れた剣術と柔術を身に付けている(銀太編では男谷と互角とされていた)。千次の捕物に協力することも多く、また職業柄毛筆の筆跡鑑定も行える。 お園(おその) 第4巻から登場。佐竹の娘で、18歳。非常に気が強く、口煩い性格。 縁談相手として紹介された秋月に興味を持ち、塾に顔を出すが、初対面から教育方針を元に派手に衝突し、彼に最悪の第一印象を植え付けた。とはいえ、彼女自身は彼を嫌ったわけではないらしく、手作り弁当を手渡すうちに次第に仲良くなっていき、やがて塾の仕事を手伝うまでになった。ただしその性格故に、子供達からは鬼姫とあだ名されるようになる。 4年後が舞台の銀太編では、秋月塾に女子向けの教室を設け、そこの教師となっていたが、性格は相変わらずで「鬼婆」と陰口を叩かれていた。その前年に長男が誕生したと記述されていたが、なぜか最終巻では3年前に出産したことになっていた。 クロ 第1話から登場。百太郎の住む長屋に居付いている黒犬。百太郎の相棒として、捕物の手助けを度々していた。銀太編では第1巻で「昼寝ばかりする老犬になった」と触れられるだけで、一切登場しなかった。 長助(ちょうすけ) 銀太編から登場。秋月塾の最年長者で、銀太の友人。前シリーズにおける寅吉的ポジションのキャラクターだが、彼ほど乱暴ではなく、面倒見も良い。 お袖(おそで) 銀太編の第2巻から登場。にぎり寿司の考案者である世兵衛の1人娘。お千賀から百太郎の活躍について聞かされており、更に銀太と出会ったことで岡っ引きの仕事に興味を持った。 前シリーズのお千賀同様活発で好奇心も強く、千次親子の押しかけ助手となる。
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