人工現実感とは? わかりやすく解説

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じんこう‐げんじつかん【人工現実感】

読み方:じんこうげんじつかん

バーチャルリアリティー


アーティフィシャルリアリティ

別名:人工現実,人工現実感
【英】Artificial Reality, AR

アーティフィシャルリアリティとは、コンピュータセンサー五感対す各種表示装置等を駆使することによって得られる人工的に構成され現実感のことである。

この用語は、マイロン・クルーガ(Myron Krueger)が、1974年発表した博士論文起源とし、1983年出版したArtificial Reality』という書籍によって世の中知られるようになったAR表記されることもある。

現実感のあるメディアとして、視覚聴覚などの複数感覚活用するメディア存在している。アーティフィシャルリアリティは、このような感覚の種類という側面加えてユーザーから対象への働きかけに対してフィードバック得られるようなシステム構成することにより、よりリアルな、あるいは、全く別のメディア作ることができること示した

当初は、インタラクティブアート側面から語られていたが、現在では、バーチャルリアリティ仮想現実)と融合した意味で用いられることが多い。また、アート以外にも、ゲームやユーザーインターフェースなどの分野とも深い関わりがあり、SF映画などテーマとして多く登場例がある。

高度な人工現実実現のための高速演算装置視覚効果のための3次元表示装置対話型操作実現するための触覚センサー位置センサー加速度センサー圧力センサーネットワークなどの各種デバイスもちろんのこと、これらを制御するソフトウエアシステムがフル活用される

アーティフィシャルリアリティには、実際に存在しないもの人工的に構成され実際にそこにあるかのように感じられるまた、自分あたかもそこにいるかのような没入感があるといった特徴がある。さらに、単なる現実シミュレーションではなく現実情報人工情報遠隔地情報などが合成され世界や、全く別の現実人工的に創造しようという試みもある。実用面では、人工現実支援による医療遠隔手術身体内部映像合成による医療支援等)、災害復旧(危険地域において復旧作業ロボット遠隔地から操作)などへのさまざまな応用考えられている。

先端技術のほかの用語一覧
ナノテクノロジー:  単層カーボンナノチューブ  電子顕微鏡
バーチャルリアリティー:  ARメガネ  アーティフィシャルリアリティ  プレゼンス技術  フォースフィードバック  フローティングタッチディスプレイ

バーチャル・リアリティ

(人工現実感 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/07 03:26 UTC 版)

バーチャル・リアリティ: virtual reality)とは、コンピューターによって創り出された仮想的な空間などを現実であるかのように疑似体験できる仕組み[1]コンピューターによって提供される感覚刺激 (視覚像や音など) を通じて体験される人工的な環境であり、環境内で起こることを人の行動により部分的に決定することができるもの[2]。略語はVR[3]日本語では「仮想現実」とされる(後述)。


注釈

  1. ^ 2種以上の感覚器に連動し辻褄の合った刺激を与えることをクロスモーダルという[1]。クロスモーダル方式で各物ごとに複数の感覚で辻褄のあった感覚刺激を与えると、脳は "これは現実だ フィクションではない" といわば勝手に感じる。つまり "リアルさ" が格段に増す。

出典

  1. ^ NTT docomo, ITトレンド用語、バーチャル・リアリティ
  2. ^ [https://www.merriam-webster.com/dictionary/virtual%20reality Merriam-Webster, virtual reality.
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  42. ^ スマホでVRは終焉へ、グーグルはなぜ失敗したのか(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH)
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