ロマノフスキー染色とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ロマノフスキー染色の意味・解説 

ロマノフスキー染色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/23 04:32 UTC 版)

ロマノフスキー染色(ロマノフスキーせんしょく)とは、アズール色素エオシンを使用する染色法の総称(ギムザ染色ライト染色などを含む)であり、血液細胞の染色に広く用いられる。


  1. ^ ロマノフスキー現象に不可欠な塩基性色素はアズールBのみであるが、古典的なロマノフスキー染色の処方では、価格や、純度の高い色素の入手困難等から、多数の色素を含むポリクローム・メチレンブルーを採用していることが多い。アズールBを採用しているギムザ染色でも、不純物による染色不良を是正するためのメチレンブルーを処方に含んでいる。アズール色素も参照されたい。
  2. ^ ロマノフスキー現象がおきなかった場合は、核は紫ではなく青に染まる。
  3. ^ チェンチンスキーはワルシャワ生まれのポーランド人であるが、当時はポーランド国家は存在せず、彼はロシア帝国内で活動していた。
  4. ^ ポリクローム・メチレンブルー(polychrome methylen blue)とは、メチレンブルーにアルカリや酸化剤を加えたり、または、長時間熟成することにより、メチレンブルーが酸化して、アズール色素等、多数の色素を含むようになったものである。詳細はアズール色素を参照されたい。
  5. ^ ドイツ語のGrünwaldは、英語では、Gruenwald、ないし、Grunwaldと表記されることがある。
  6. ^ 米国でライト染色が普及した原因の一つは、第一次大戦でドイツからのギムザ染色液の供給が絶たれたことである。
  1. ^ a b c d Horobin RW. How Romanowsky stains work and why they remain valuable — including a proposed universal Romanowsky staining mechanism and a rational troubleshooting scheme. Biotechnic & Histochemistry 2011, 86(1): 36–51. doi:10.3109/10520295.2010.515491
  2. ^ a b c 細胞検査士会(編) 細胞診標本作成マニュアル 体腔液
  3. ^ a b c d e 原島三郎. Giemsa, May-Gr(ü)nwald-GiemsaおよびWright染色法の歴史的考察. 日本臨床細胞学会雑誌. 1986 年 25 巻 4 号 p. 602-609. doi:10.5795/jjscc.25.602
  4. ^ a b c d e f g h i j k Krafts KP, et al. The color purple: from royalty to laboratory, with apologies to Malachowski. Biotechnic & Histochemistry 2011, 86(1): 7–35. doi:10.3109/10520295.2010.515490
  5. ^ a b Krafts, K., Hempelmann, E., & Oleksyn, B. J. (2011). In search of the malarial parasite. Parasitology Research, 109(3), 521–529. doi:10.1007/s00436-011-2475-4
  6. ^ a b c d e A.V. Bezrukov, EMCO Ltd. Moscow. On the 120th Anniversary of the Discovery of the Romanowsky Effect Romanowsky Staining: On the Question of Priority(2022年12月25日閲覧)
  7. ^ a b Fleischer B. Editorial: 100 years ago: Giemsa’s solution for staining of plasmodia. Tropical Medicine and International Health. volume 9 no 7 pp 755–756 july 2004
  8. ^ Microbe Notes. Romanowsky Stains- Principle, Types, Applications(2022年12月19日閲覧)
  9. ^ a b 臨床検査法提要 改定第31版. 金原出版株式会社. 金井正光 編著. 1998年9月20日発行. ISBN 4-307-05033-9
  10. ^ (Paramedics World) LEISHMAN STAINING – PRINCIPLE, PREPARATION, PROCEDURE & RESULT INTERPRETATION. (2022年12月26日閲覧)


「ロマノフスキー染色」の続きの解説一覧

ロマノフスキー染色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:31 UTC 版)

染色 (生物学)」の記事における「ロマノフスキー染色」の解説

ロマノフスキー染色(Romanowsky stains)は還元しエオシンメチレンブルー時にその酸化物であるアズールAアズールBを含む)の組み合わせ全て基本とする。この仲間にはライト染色Wright's stain)、ジェンナー染色(Jenner's stain)、リーシュマン染色(Leishman stain)、ギムザ染色Giemsa stain)、メイ・ギムザ染色(May-Giemsa stain)がある。 全て骨髄生検骨髄穿刺液・末梢血液塗沫の検体を診るのに使われる異なった種類白血球容易に区別できるためこれらのやり方はH&E染色よりも好まれるまた、これら全てマラリアの様な血液寄生虫検出するにも向いている。

※この「ロマノフスキー染色」の解説は、「染色 (生物学)」の解説の一部です。
「ロマノフスキー染色」を含む「染色 (生物学)」の記事については、「染色 (生物学)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ロマノフスキー染色」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロマノフスキー染色」の関連用語

ロマノフスキー染色のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロマノフスキー染色のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロマノフスキー染色 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの染色 (生物学) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS