マススタートとは? わかりやすく解説

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マススタート

別表記:マススタート方式
英語:mass start

スポーツ競技において十数名あるいはそれ以上人数一斉に同じコーススタートを切り、着順タイム競う方式呼び名スピードスケートバイアスロンなどの競技行われいくつかの競技ではオリンピック公式種目としても採用されている。なおマスmass)は英語で「集団」を意味する名詞あるいは「団体で」という意味の形容詞である。

マス‐スタート【mass start】

読み方:ますすたーと

スピードスケート競技の一。多人数選手同時にスタートし、1周約400メートルコース16周する。4周ごとの通過順とゴール時の順位応じたポイント合計で争う。2018年冬季五輪から正式種目採用


マススタート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 21:18 UTC 版)

マススタート(: Mass start)とは、集団で行われる競争競技において、集団が同時にスタートすることを指す。陸上競技長距離走マラソン自転車ロードレースクロスカントリースキーバイアスロンスピードスケートなどで行われている。「マス」という語は集団を意味する[1]

クロスカントリースキー

バイアスロン

スピードスケート

沿革

2015年にスピードスケートの世界距離別選手権で採用され[2]2018年平昌オリンピックで初めてオリンピックの種目に採用された[1][3][4][5][6][7]

ルール

20人前後の選手が一斉にスタートし[1][4][8]、1周約400 m[1][3][5]のコースを男女共に16周走り[1][3][4][5][9]、4の倍数の周回数(4・8・12周目)に上位3選手がそれぞれ3ポイント・2ポイント・1ポイントを得ることができ、ゴール時に上位6選手がそれぞれ、60ポイント・40ポイント・20ポイント・10ポイント・6ポイント・3ポイントを得て[3][4][8]、そのポイントの合計で最終順位を決める[3][4]。先頭から1周遅れた時点で失格となる[4]。スタート直後の転倒事故防止のため1周目は集団で走り、良いポジションを得るための加速は禁止されている。違反すると失格となる[4][8]。2周目以降から加速することが可能となる[4][8]。また選手はショートトラック同様にヘルメットとグローブを着用して競技に臨む。

平昌オリンピックでは1回戦で12人[2][4]、決勝戦では1回戦の各組8人ずつ[4]の合計16人が参加する[2]

戦略

実力的にゴール時に上位3着(表彰台)に入ることが難しい選手などは、レース序盤で後続を大きく引き離し4周ごとの通過ポイントを獲得することで入賞を狙う作戦をとる場合がある。実際に、平昌オリンピックの女子マススタートではエストニアのサスキア・アルサルがこの手法で4位入賞を果たしている[10]

当競技は個人種目であるが、同一国や同一チームの選手で固まって滑走し、後方選手の空気抵抗を抑えながらレース終盤の上位進出を狙うといった団体戦としての作戦をとることも可能である。

1500m以上の中長距離の選手が出場するが、連携面や戦術面でチームパシュートショートトラックに近く、チームパシュートの代表選手やショートトラック出身の選手が好成績をおさめている。平昌オリンピックではチームパシュートで金メダルを獲得した髙木菜那が女子マススタートでも金メダルを獲得したほか、男子マススタートで金メダルを獲得した李承勲、女子マススタートで銀メダルを獲得したキム・ボルムはショートトラックから転向した選手である。

脚注

  1. ^ a b c d e 榊原一生 (2018年2月24日). “マススタート、連携重視でメダル狙う 高木菜ら出場”. 朝日新聞DIGITAL (朝日新聞社). https://www.asahi.com/articles/ASL2Q5JJKL2QUTQP01M.html 2018年2月24日閲覧。 
  2. ^ a b c “初代女王目指し高木菜・佐藤登場…マススタート”. 読売新聞社. (2018年2月24日). http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2018/skate/20180224-OYT1T50062.html 2018年2月24日閲覧。 
  3. ^ a b c d e “男女マススタートは個人戦も「チームプレー」/展望”. 日刊スポーツ. (2018年2月24日). https://www.nikkansports.com/olympic/pyeongchang2018/speedskate/news/201802240000303.html 2018年2月24日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g h i j 金子英介 (2018年2月24日). “マススタート、一斉に16周滑走 駆け引き重要”. 日本経済新聞. https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27360100U8A220C1UUA000/?pye=1 2018年2月24日閲覧。 
  5. ^ a b c “新種目「マススタート」とは?”. FNNニュース. (2018年2月23日). https://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00385563.html 2018年2月24日閲覧。 
  6. ^ ISU wil dat mass start olympische status krijgt” (オランダ語). NU.nl (2014年2月20日). 2014年2月24日閲覧。
  7. ^ Winter Olympics: Big air, mixed curling among new 2018 events”. BBC. 2016年4月3日閲覧。
  8. ^ a b c d “新種目マススタートは面白い!パシュート金の高木菜&佐藤出場”. スポニチ (スポーツニッポン新聞社). (2018年2月24日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2018/02/24/kiji/20180223s00078000358000c.html 2018年2月24日閲覧。 
  9. ^ “スピードスケート マススタートの高木菜那と佐藤が最終調整”. NHKニュース. (2018年2月23日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180223/k10011340681000.html 2018年2月24日閲覧。 
  10. ^ 大逃げの“エストニア旗手”が見せた矜持「美人コンテストに来たわけじゃない」 THE ANSWER 2018年2月25日 同日閲覧

マススタート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 03:19 UTC 版)

スピードスケート」の記事における「マススタート」の解説

施行距離16出場選手一斉に滑走し着順に応じて得られる得点合計競うオリンピックでは2018年平昌大会から採用される施行距離は4周ずつ4つ区間スプリント)に分けられており、各スプリント最終周(4・81216周目)を上位通過した選手下表のとおり得点与えられる転倒する周回遅れにされた選手失格となる。滑走エリアは全種目の中で最も広く、オープントラックの競技用レーン加え内側練習用レーン上図灰色部)も使用できる多人数密集して滑ることから、ヘルメットならびに肘・膝用プロテクター装着義務付け1周目での急加速大幅に順位上げ行為禁止など安全性考慮したルール設けられている。 得点表通過順位中間スプリント(4・812周目) 最終スプリント16周目) 1位 3 60 2位 2 40 3位 1 20 4位 - 10 5位 - 6 6位 - 3

※この「マススタート」の解説は、「スピードスケート」の解説の一部です。
「マススタート」を含む「スピードスケート」の記事については、「スピードスケート」の概要を参照ください。


マス・スタート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 15:40 UTC 版)

クロスカントリースキー」の記事における「マス・スタート」の解説

出走選手全員一斉にスタートし、予め決められフィニッシュ線での着順決勝する。スタートライン出走方向切妻形成しており、選手優先順位に基づき頂角から順番左右スタート位置占位する。 距離は10153050、各キロメートルであり、大会格式個別都合により走法と共に選択実施される五輪世界選手権においては、現在は女子30キロメートル男子50キロメートル行われており、走法については、インターバル・スタート採用されていない方の走法採用する

※この「マス・スタート」の解説は、「クロスカントリースキー」の解説の一部です。
「マス・スタート」を含む「クロスカントリースキー」の記事については、「クロスカントリースキー」の概要を参照ください。

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