フレームサイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:48 UTC 版)
眼鏡の大きさは「46□18-135」のような形で表記されることが多い。この場合、レンズ横幅46mm、鼻幅(山幅)18mm、つる長さ(テンプルをまっすぐ伸ばした長さ)135mmを表記している。この表記法は□マークからボクシング・システムと呼ばれる。 この三つの数字のうち前二者を足し合わせたものをFPDと呼ぶ。Fはフレーム、PDは pupil distance つまり瞳孔間距離、装用者の両目の瞳の間隔であり、FPDは元々の意味ではそのフレームが対象とするPDを意味する。つまり、FPD64mmとは、元々の意味ではPD64mmの人のためのフレームサイズという意味であった。 かつて戦前から終戦後しばらくまでは工場で予め定型に仕上げられたレンズで眼鏡を作る場合があり、その場合フレームの選択によってレンズ中心の間隔を瞳の間隔に合わせていた。 当時の眼鏡レンズは、レンズの見た目の中心がそのまま光学上の中心であることが原則だったので、光学中心の間隔=右レンズの幅/2+鼻幅+左レンズの幅/2=レンズ幅+鼻幅=FPDで、PDと同じFPDのフレームを選べば定型のレンズをフレームにはめるだけで左右の光学中心の間隔が瞳の間隔に合う仕組みであった。今日でも眼科や眼鏡店で検査の際に仮に組み立てる眼鏡は同じ仕組みだが、かつては完成品の眼鏡でもそのようにしていたわけである。あえてPDと異なるFPDのフレームを選ぶならば、PDのズレにより頭痛や眼精疲労を起こさぬように見た目の中心と光学中心とをずらしたレンズを作る必要があった。その意味で、当時はこの表記にはフレームを選択する上で重要な意味があった。 今日では、工場で大きく作られたレンズを、店頭でフレームに合わせて小さく削りなおして眼鏡を組み立てており、眼鏡として完成した時点ではレンズの光学中心と見た目の中心とは異なるのが普通である。光学中心とPDとはレンズの削り方で合わせるので、FPDとPDとが合っていなくても光学上の問題は出ない。そうすることで多様なレンズの形を実現でき、また装用者のPDに合わせて複数のFPDのフレームを生産・在庫する必要もなくなった。その意味で、この表記には今日かつてほどの重要性はなく、中にはこの表記のないフレームもある。とはいえ、FPD
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