フェイル‐セーフ【fail-safe】
フェイルセーフ
フェイルセーフ
【英】:fail-safe
アイテムに故障が生じるとき, その機能は失われても, 安全性が保持されるように配慮する設計思想. 信頼性設計の際に考慮すべき重要な概念の1つ.危険性を伴う機械, 輸送機関, 原子力プラント等, それらの故障が安全性に重大な影響を及ぼす可能性のある設備・装置は多い. このような設備・装置においては, 故障をしても危険な方向に故障しないよう, 設計段階で工夫することが肝要である. このような配慮のもとでの設計をフェイルセーフ設計という.
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フェイルセーフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/07 07:29 UTC 版)
フェイルセーフ(フェールセーフ、フェイルセイフ、英語: fail safe)とは、なんらかの装置・システムにおいて、構成部品の破損や誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に動作するようにすること[1]、またはそう仕向けるような設計手法[2]で信頼性設計のひとつ[3]。これは装置やシステムが『必ず故障する』ということを前提にしたものである[2][4]。
- ^ “フールプルーフ[foolproofとフェイルセーフ[fail-safe]: i-Learning 株式会社アイ・ラーニング]”. www.i-learning.jp. 2024年1月7日閲覧。
- ^ a b c d e “Q6.フェールセーフとはどんな考え方ですか? – 日本信号株式会社”. www.signal.co.jp. 2024年1月7日閲覧。
- ^ 日経クロステック(xTECH) (2010年3月15日). “フールプルーフの考え方として、適切なものはどれか”. 日経クロステック(xTECH). 2024年1月7日閲覧。
- ^ Wragg, David W. (1973). A Dictionary of Aviation (first ed.). Osprey. p. 127. ISBN 9780850451634
- ^ 株式会社南山堂発行 「TEXT 麻酔・蘇生学」(1995年2月10日 第1版発行、ISBN 4-525-30841-9、p.301 「【臨床実習メモ】 フールプールとフェイルセーフ」より。2020年6月11日閲覧
- ^ “フェールセーフ(1) - 製品設計知識”. seihin-sekkei.com. 2024年1月7日閲覧。
- ^ a b c “「列車分離事故」で即ブレーキ作動! 大惨事を防いだフェイルセーフシステムを解説”. 鉄道コム (2023年12月2日). 2024年1月7日閲覧。
- 1 フェイルセーフとは
- 2 フェイルセーフの概要
- 3 関連項目
フェイル・セーフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 02:53 UTC 版)
「アロハ航空243便事故」の記事における「フェイル・セーフ」の解説
737型機の構造は、型式証明を取得した当時のフェイル・セーフ設計基準を満たすよう設計されていた。このフェイル・セーフの要求では、構造の一部が損傷しても残りの構造で安全を確保し、その損傷は容易に発見され修復されることが求められた。 この要求を満たすため、亀裂の成長を一定範囲に留める補強材(ティア・ストラップ)が胴体外板に貼り付けられていた。補強材を一定間隔に配置して外板に格子状の区画を作る。円筒軸方向に亀裂が成長すると、ストラップにより区画内の応力分布が変化して亀裂の成長方向が円周方向に変わる。すると、缶の蓋をあけるように外板がめくれ上がり、与圧の空気はそこから放出され穏やかな減圧が起きる。この減圧は胴体の残留強度に影響を与えない程度であり、めくれた外板も容易に発見できると考えられていた。 737型機の場合は開発時に試験が行われ、胴体外板に40インチ(約1メートル)の亀裂が生じても、亀裂が2区画内に留まり穏やかな減圧が起きることが実証されていた。 しかし、この基準は737型機が型式証明された1967年当時のもので、広範に無数の亀裂が生じてそれらが結合することまでは考慮されていなかった。事故機では複数の区画で同時多発的に疲労亀裂が生じたことでフェイル・セーフが機能しなかった。また、737型機の疲労試験には胴体全体ではなく、かまぼこ状の上半分の構造のみが用いられた。 事故機の残存部やアロハ航空の残りの737型機を調査した結果、リベット周辺から多数の疲労亀裂が発見されたほか、ティア・ストラップの接着不良があったことも確認された。事故調査委員会は、事故機にはティア・ストラップが機能しなくなるほどの疲労亀裂があったかティア・ストラップが剥離していた、あるいはその両方が発生していたと結論付けた。
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