シュルレアリスム - エルンストとの出会いとは? わかりやすく解説

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シュルレアリスム - エルンストとの出会い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 08:31 UTC 版)

レオノーラ・キャリントン」の記事における「シュルレアリスム - エルンストとの出会い」の解説

それでもどうにか両親説得したキャリントンは、1936年チェルシー美術学校(現チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ)、次いで同年にフランス・ピュリスムの画家アメデエ・オザンファンロンドン設立したオザンファン学院学んだ。同じ年にロンドンのニューバーリントン・ギャラリーで開催され国際シュルレアリスム展(英語版)で、マックス・エルンストサルバドール・ダリジョルジョ・デ・キリコルネ・マグリットらの作品出会い、さらにこの展覧会英国側の主催者一人ハーバート・リード編纂したシュルレアリスム』に掲載されエルンスト作品ナイチンゲール脅かされる二人の子供》に深い共鳴覚え衝撃受けた同年オザンファン学院同窓生で、ハンガリー出身建築家エルノ・ゴールドフィンガー(英語版)の妻ウルスラ自宅開いたディナーパーティー招かれ、ここで展覧会のためにロンドン訪れていたエルンスト出会ったキャリントン19歳エルンスト46歳で、脚本家ジャン・オーランシュ(フランス語版)の妹で2度目の妻マリー=ベルト・オーランシュ(フランス語版)とは前年から別居していた(オーランシュは1940年画家シャイム・スーティン出会いエルンストとは1942年離婚エルンスト同年、ペギー・グッゲンハイム(英語版)と再婚)(後述)。 翌1937年キャリントン両親反対押し切って渡仏し、パリ6区ジャコブ通りフランス語版)のエルンストアパートアトリエ身を寄せ前年ロンドン描き始めた自画像あけぼの馬の宿)》を完成させた。エルンストとは互いに刺激し合いながら作品世界深め、翌38年にはキャリントン最初短編小説恐怖の館』がエルンスト挿絵入り発表された。著者紹介のための序文寄せたのもエルンストで、彼はここでキャリントンを「風の花嫁」と呼んでいる。エルンストキャリントン友人ポール・エリュアールアンドレ・ブルトンバンジャマン・ペレジャン・アルプマン・レイサルバドール・ダリマルセル・デュシャンジョアン・ミロパブロ・ピカソルイス・ブニュエルイヴ・タンギーらのシュルレアリスム作家画家紹介したブルトンは彼女の小説絵画絶賛し彼の勧め1938年パリ次いでアムステルダムで開催され国際シュルレアリスム展(フランス語版)に出品するほか、1940年ブルトン編纂したシュルレアリスム傑作集『黒いユーモア選集』にも彼女の作品掲載された(本書当初ヴィシー政権により発禁処分受けた)。 キャリントンまた、ドラ・マールリー・ミラー、ヴァランティーヌ・ユーゴー(フランス語版)、ヌーシュ・エリュアール(フランス語版)らと並んでシュルレアリストにとってのミューズである「ファム・アンファン(子どものように純真で、魅惑的な存在)」と称されたが、後に、「私は誰かミューズになっている暇なんかなかった・・・家族反抗し芸術家になるのに精いっぱいだったから」と語っている。 1938年の夏、キャリントン南仏サン=マルタン・ダルデシュ(フランス語版)(オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏アルデシュ県)で古い農家買い取りエルンストとともにここに移り住んだパリ喧騒逃れて二人だけ暮らし制作専念するためであり、親友エリュアールと妻ヌーシュのほか、ローランド・ペンローズ(フランス語版)、リー・ミラーアンドレ・ピエール・ド・マンディアルグレオノール・フィニら、ごく親し画家作家だけをこの家に招いたパリマン・レイには、「エリュアールとヌーシュ以外の誰にも私たち居場所知らせないで」と書き送っている。現在もこの家の外壁エルンストレリーフ残っている。

※この「シュルレアリスム - エルンストとの出会い」の解説は、「レオノーラ・キャリントン」の解説の一部です。
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