ブニュエル【Luis Buñuel】
ルイス・ブニュエル
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ルイス・ブニュエル(スペイン語: Luis Buñuel, 1900年2月22日 - 1983年7月29日)は、スペイン出身、のちにメキシコに帰化した映画監督、脚本家、俳優である。フランス、スペイン、アメリカ合衆国、メキシコ、国境を越えて多種多様な映画を撮った。特にシュルレアリスム作品とエロティシズムを描いた耽美的作品で有名である。キリスト教に関する作品もあり、物議を醸した。
- ^ この項は、ジャン=クロード・カリエール、ルイス・ブニュエル『映画 わが自由の幻想』早川書房、トマス・ペレス・トレント/ホセ・デ・ラ・コリーナ『ルイス・ブニュエル 公開禁止令』フィルムアート社、1990年を参照
- ^ 鼓宗「ブニュエル/ラレーアの幻のフィルム」、ユリイカ、2000年9月号所収p.218 「このメキシコ時代に撮影されたのは大部分がいわゆるプログラム・ピクチャーであり、低予算で短期間に撮影された作品は(中略)メキシコの観客の低俗な趣味に合わせたメロドラマが主流であった。」
- ^ 蓮實重彦『映像の詩学』筑摩書房(1978)、p.76 「作品の大部分は、あてがいぶちの題材による娯楽を目的とした商業映画」「興行的に安定した職人芸の持ち主」
- ^ 金井美恵子・金谷重朗・野谷文昭「ブニュエルに祝福のキスを」、ユリイカ、2000年9月号所収、p.158「メキシコ時代の映画が評価されるにしたがって、晩年のフランス時代の映画の評価が下がっていますね。」
- ^ 金井美恵子・金谷重朗・野谷文昭「ブニュエルに祝福のキスを」ユリイカ、2000年9月号所収、p.148「シュルレアリスム方面、異端の映画作家というイメージで受容されていたんじゃないでしょうか。」 p.149「ブニュエル=シュルレアリストという漠然としたイメージはありました。」
- ^ 蓮實重彦『シネマの記憶装置』フィルムアート社(1979)、p.134 「ブニュエルもラングも、映画史家たちによって、いかにもしっくりこない神話的仮面を被せられて映画史の前傾に引き出されている。「シュールリアリスト」ブニュエル(後略)」
- ^ 東琢磨「「メキシコ/大衆」というパトロン」、ユリイカ、2000年9月号所収、p.199、「ブニュエルは、最後までシュルレアリストであり続けた人だが」
- ^ アド・キルー『映画のシュルレアリスム』フィルムアート社(1997)の第8章全体がルイスブニュエルの映画キャリア全体をシュルレアリスムとして論じている。
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、pp.177-193
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、pp.193-199
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、pp.334-335
- ^ 蓮實重彦『シネマの記憶装置』フィルムアート社(1979)、p.135 「ブニュエルの名を映画史が記憶すべきは、彼のメキシコ時代の最後の長編『皆殺しの天使』(六二年(中略))によってでなければならぬ(後略)」
- ^ 蓮實重彦『シネマの記憶装置』フィルムアート社(1979)、pp.135-139 「ブニュエルの『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』(七二年)は、途方もなく面白い。ただ、ひたすら、理由もなく面白いのだ。(中略)ブニュエルはここで、メキシコ定着以後の娯楽大作の映画作りの方法を十二分に活用している。(中略)これが、(中略)難解な芸術映画と思われてしまうとしたら、それは不幸なことだろう。『燃えよ、ドラゴン』にも劣らぬ荒唐無稽な御都合主義からなるこの映画を、人は、いそいそと胸を躍らせて見に行かねばならない。」
- ^ 澤野雅樹「外なき空間の隠喩」ユリイカ、2000年9月号所収、p.143に「時として御都合主義と揶揄されるルイス・ブニュエルの作品群は」とあるように、これはブニュエルの作品によくみられる傾向である。
- ^ オラシオ・ゴメス=ダンティス「冒涜の秘かな愉しみ。ブニュエルとの二分間」ユリイカ、2000年9月号所収、p.130 「メキシコ映画史家エミリオ・ガルシア・リエラに言わせると、『忘れられた人々』はスペイン語で作られた映画の中で最初の傑作、ということになる。」
- ^ 四方田犬彦「ブニュエルとトレド」ユリイカ、2000年9月号所収、p.91 「ブニュエルが作品の中で女性の足に対して特別なフェティシズムを示してきたことは、つとに知られている。」
- ^ 金井美恵子・金谷重朗・野谷文昭「ブニュエルに祝福のキスを」ユリイカ、2000年9月号所収、p.159、「脚ということでは、ブニュエルについて考える時に必ず出てくるのがフェティシズムで」
- ^ エンリケ・ボカネグラ「ルイス・ブニュエルの映画におけるバロック」ユリイカ、2000年9月号所収、p.194 「現実の緻密な、しかしその最も病的で破廉恥な側面に集中しがちな描写。」
- ^ 金井美恵子・金谷重朗・野谷文昭「ブニュエルに祝福のキスを」、ユリイカ、2000年9月号所収、p.172 「ハリウッドの人がもてはやしていた」
- ^ 1972年のハリウッドでの歓待の話は、矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、pp.327-329
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、pp.324-325
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、p.325
- ^ 『岩波キリスト教辞典』岩波書店(2002年)の「ブニュエル」の項を参照
- ^ 金井美恵子・金谷重朗・野谷文昭「ブニュエルに祝福のキスを」ユリイカ、2000年9月号所収、p.148、「ブニュエルといえばフェティシズム、反教権という感じだったでしょう。」
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、15章「わが無神論も、神のおかげ」などを参照
- ^ 金井美恵子・金谷重朗・野谷文昭「ブニュエルに祝福のキスを」ユリイカ、2000年9月号所収、p.161 「反教権主義性はよく言われますが、それはカトリシズム批判としてのアナーキズムにも似ていて、彼は一方で教会的なことにどっぷり浸っている気もするんです。晩年にはメキシコで神父とワインを飲んでいたそうですし。」
- ^ オラシオ・ゴメス=ダンティス「冒涜の秘かな愉しみ。ブニュエルとの二分間」ユリイカ、2000年9月号所収、p.132 「ブニュエルにはスペインの教会をすべて統一するような教皇になりうる力量があります」
- ^ 矢島翠訳『ブニュエル 映画、わが自由の幻想』早川書房(1984年)、pp.405-406
- ^ a b “Premios del CEC a la producción española de 1970”. Círculo de Escritores Cinematográficos. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “Premios del CEC a la producción española de 1978”. Círculo de Escritores Cinematográficos. 2020年2月8日閲覧。
- 1 ルイス・ブニュエルとは
- 2 ルイス・ブニュエルの概要
- 3 略歴
- 4 ブニュエルとキリスト教
- 5 関連事項
固有名詞の分類
スペインの俳優 | マリサ・パレデス ペネロペ・クルス ルイス・ブニュエル カルメン・マウラ エロイ・アソリン |
メキシコの俳優 | ペドロ・インファンテ・ジュニア ケティ・フラド ルイス・ブニュエル アレハンドロ・フェルナンデス ドミニカ・パレタ |
スペインの映画監督 | フェルナンド・トルエバ ビセンテ・アランダ ルイス・ブニュエル ジャウム・コレット=セラ フリオ・メデム |
メキシコの映画監督 | エミリオ・フェルナンデス アマト・エスカランテ ルイス・ブニュエル フェルナンド・エインビッケ ラモン・ノヴァロ |
メキシコの脚本家 | エミリオ・フェルナンデス アマト・エスカランテ ルイス・ブニュエル フェルナンド・エインビッケ ラモン・ノヴァロ |
スペインの脚本家 | ペドロ・アルモドバル アレックス・デ・ラ・イグレシア ルイス・ブニュエル ラファエル・アスコナ |
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