オピオイド受容体
オピオイド受容体
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オピオイド受容体(オピオイドじゅようたい、英: Opioid Receptor)とはモルヒネ様物質(オピオイド)の作用発現に関与する細胞表面受容体タンパク質である。少なくとも4種類のサブタイプが存在しているが、いずれもGi/Go共役型の7回膜貫通型受容体である。以前は外因性の麻薬性鎮痛物質が結合する脳内の作用点として「オピエート受容体 (Opiate Receptor)」と称されたが、受容体タンパク質と結合する生理活性ペプチドとしてβエンドルフィンなどのオピオイドペプチドが発見されるに伴い、オピオイド受容体と呼ばれるようになった。
- ^ Cadet P, Mantione KJ and Stefano GB (2003). "Molecular identification and functional expression of μ3, a novel alternatively spliced variant of the human μ opiate receptor gene". J.Immunol.,170,5118–23. PMID 12734358
- 1 オピオイド受容体とは
- 2 オピオイド受容体の概要
- 3 参考文献
オピオイド受容体
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「Gタンパク質共役受容体」の記事における「オピオイド受容体」の解説
アヘン成分および内在性ペプチド性リガンド(エンケファリン、エンドルフィン等)を結合する。
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オピオイド受容体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 18:06 UTC 版)
詳細は「オピオイド受容体」を参照 オピオイド受容体はμ(ミュー)、κ(カッパ)、δ(デルタ)、σ(シグマ)、ε(イプシロン)の5つが知られている。σはナロキソンによって拮抗されないため、特異的オピオイド受容体とは考えられなくなりつつある。εは内因性オピオイドであるβエンドルフィンと結合性が高い以外あまりわかっていない。2007年現在、μ、κ、δの3つが特異的オピオイド受容体と考えられ、特にμとκが臨床医学では重要視されている。薬理学的にはμには2つ、κには3つのサブタイプが知られている。静脈麻酔ではμ1が鎮痛、μ2が呼吸抑制を担っていると考えられてμ1の特異的アゴニストが開発できれば非常に扱いやすい鎮痛薬になると考えられている。 μ1受容体 主に脊髄より上位中枢に作用し鎮痛作用に関わるとされている。鎮静作用やプロラクチン放出作用も知られている。μ受容体の遺伝子としての実体はOprm1、もしくはMOR1と呼ばれる単一のものであるが、選択的スプライシングによって多数のバリアントが生じることが知られている。 μ2受容体 主に脊髄に作用し、鎮痛作用に関わるとされている。μ2受容体のその他の作用としては呼吸抑制、徐脈、血圧低下、多幸感、悪心、腸蠕動抑制、オッディ括約筋収縮、排尿障害、筋硬直、縮瞳などがあげられる。 κ受容体 主に脊髄に作用して鎮痛作用に関わるとされている。その他の作用としては鎮静や不快感、幻覚やせん妄、ADH分泌低下が知られている。内因性オピオイドのダイノルフィン類と親和性が高いことが知られている。κ受容体の遺伝子としての実体はOprk1、もしくはKORと呼ばれるものである。 δ受容体 主に脊髄に作用して鎮痛作用に関わるとされている。その他の作用としては掻痒感がある。内因性オピオイドのエンケファリン類と親和性が高いことが知られている。δ受容体の遺伝子としての実体はOprd1、もしくはDORと呼ばれるものである σ受容体 オピオイドレセプターであるが鎮痛作用はなく他のオピオイドレセプターと異なる作用をもつ。呼吸促進、頻脈、血圧上昇、散瞳といった作用が知られている。
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