《目を通す》の敬語とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > ビジネス > 新語時事用語辞典 > 《目を通す》の敬語の意味・解説 

《目を通す》の敬語

「目を通す」の敬語表現

「目を通す」とは、「ひととおりざっと見る」という意味で、この言葉自体には敬意含まれていません。「目を通す」を敬語表現にする場合は、行為主体が誰なのかによって表現のしかたが変わってます。たとえば行為を行うのが目上の人であれば尊敬語用いてご覧になる」「お目通しになる」などと敬意込めて言い表します。行為者自分であれば自分低め相手立て謙譲表現用います。この場合「見る」の謙譲語使って拝見する」などとするのが適切です。聞き手読み手に対して丁寧に表現するであれば丁寧語の「です・ます」を用いて目を通します」などという敬語表現にします。

「目を通す」の敬語の最上級の表現

「目を通す」の敬語としての最上級表現は、行為を行うのが相手場合、あるいは行為を行うのが自分場合二通り考えられます。「目を通す」のが相手であれば、これは最上級尊敬表現である最高敬語の中で、「天皇が見る」という行為を表す言葉として定められている「御天覧」と、「天皇がする」という行為を表す言葉として定められている「遊ばされる」を組み合わせた「御天覧遊ばされる」という言い方最上級表現となりますまた、「目を通す」のが自分場合は、見るの謙譲語である「拝見」に丁重語の「いたす」と丁寧語の「ます」を加えた拝見いたします」が、最もへりくだった言い方として相手立て表現となります

「目を通す」の敬語のビジネスメール・手紙での例文

「目を通す」はビジネスシーンにおいて、資料文書を見る際などによく使用される言葉です。しかしこのままでは敬語表現ではありませんので、メール手紙などの文書では敬意込めた表現言い換えて用います。「来週会議資料お送りしましたので、お時間がおありの際にでもご覧ください」「見積書担当者持参いたしますので、そちらをご覧いただければ存じます」などと使用しますまた、他人が見ることを敬って言う高覧」などを用いて詳細弊社パンフレットございますので、ご高覧いただければ幸いです」などとすることもできます

「目を通す」を自分行為として伝え場合は「お送りいただきました会議資料拝見しました」「ご教示いただきました参考書籍、拝読いたしました」などと謙譲語用いて使用します。このほか、文書あて先同僚部下であれば丁寧語ください」を使った敬語表現用いて先日ミーティングで気づいた点をまとめましたので、一度目を通しておいてください」「企画案には、なるべく部署全員が目を通すようにしてください」などと使用することもできます

「目を通す」を上司に伝える際の敬語表現

ビジネス現場では、上司に対して書類目を通してほしい」といった依頼や「資料目を通した」といった報告などを行うことが日常茶飯事です。その際も、各シーン応じた適切な敬語表現用いることが必要になります。たとえば書類チェックなど上司依頼事をする際は、「目を通してくださいではなく、「ご覧いただけますか」「ご高覧願えますか」などという表現にします。少しかたすぎると感じるのであれば話し言葉にふさわしい表現使い「お読みいただけますか」などとすることもできます。また自分目を通したことを上司報告する場合は「拝見いたしました」「拝読いたしました」などと使うこともできますが、「読ませていただきました」「確認いたしました」などとすれば、かたさのないスムーズな会話やり取りを行うことができるでしょう

「目を通す」の敬語での誤用表現・注意事項

「目を通す」の敬語表現を、取引先上司との関係性の中で使う場合十分な注意が必要です。というのも「目を通す」が「ひととおりざっと見る」というかりそめの意味を持つ言葉だからです。「ざっと見る」相手行為尊敬語使い「目を通される」「お目通しになる」などと敬って表現することは可能です。しかし、目を通してほしいと依頼する場合は「目を通す」という言葉そのまま使用することはできません。なぜかというと目を通してください」と頼めば、「かりそめにひととおりざっと見ておいてくださいと言っているのと同じになり、これは目上の人に対して仕事適当に行ってくれと依頼するにも等しい、たいへん失礼な表現になるからです。

たとえ「目を通していただけませんか」「お目通していただければ幸いです」などと尊敬語飾っても、「目を通す」という言葉使った時点礼を失するという点は再確認しておかなくてはなりません。相手見てもらうことを依頼する際は、「ご覧」「ご高覧」といった相手を敬う言葉用いて軽薄な印象もたれないよう表現注意することが必要です。

「目を通す」の敬語での言い換え表現

「目を通す」の敬語での言い換え表現としては、一度読むという意味の「一読」を用いたご一読になる」、初めから終わりまでひととおり読みとおすという意味の「通読」を用いた通読なさる」、手紙文などで、相手が見ることを敬っていう言葉の「清覧」を用いたご清覧になる」などをあげることができます

《目を通す》の敬語

目を通すの敬語表現

「目を通す」の敬語表現は、「ご覧くださいもしくはご高覧ください」です。「目を通す」という言葉には、「ざっと見る・軽く見る」といった意味合い含まれています。目上相手に対して、「軽く見てほしい」と要求するのは失礼にあたります。そのため「目を通す」と同じ動作である「見る」へと置き換えなおかつ尊敬表現付与したご覧ください」が「目を通す」の敬語表現にあたるという訳です。「よく見る・眺める」といった意味を持つ「覧」に、相手特定の動作依頼する尊敬語「ご〜ください」を加えたとなります。「ご覧ください」よりも丁寧な敬語表現となるのが、「ご高覧ください」です。高覧は、高く掲げて相手見てもらうという意味を持つ語句です。相手を敬う意味が含まれている上に、尊敬語の「ご〜ください」の形となっており丁寧でありつつ相手への敬意をより高めた表現となります。そのため「ご覧ください」よりも、さらにかしこまった場で使われる敬語表現です。

目を通すの敬語での誤用表現・注意事項

「目を通す」の敬語として「ご覧ください」や「ご高覧ください」を用いる際の注意点として、「ください」の表記挙げられます。ください」には、平仮名表記漢字用いた下さい」の2種類表現あります。「ご覧ください」のときのように、動詞補助として使用する際には平仮名での表記正しいです漢字で「下さい」と表記するのは、メイン動詞として使うときです。たとえばペンなど、物体欲しいときに使用します相手行動要求するplease」のときは平仮名、物を要求するgive」のときは漢字表記覚えておきましょう

目を通すの敬語での言い換え表現

ご覧くださいご高覧ください」の他の言い換え表現として、「ご一読ください」が挙げられます。一読とは、「一度読むこと・一通り読むこと」という意味が含まれる語句です。読み込むというニュアンス含まれるため、特に文字数の多い文書手紙などを手渡す際に使うと良いでしょう。また他の言い換え表現として、「ご査収ください」もその候補1つです。査収は、「調べて受け取る」という意味合い持ちます。それに尊敬語である「ご〜ください」を加えることで、「よく調べて確認した上で受け取ってください」という意味になります。なお「ご覧くださいご一読ください」といった表現の、「ください」の部分疑問形くださいますか」に変化させて印象柔らかくすることも可能です。丁寧にお願いするください」を疑問形変えることにより、相手気遣うニュアンス付与されるからです。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

《目を通す》の敬語のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



《目を通す》の敬語のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2024 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典
Copyright © 2024実用日本語表現辞典 All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS