M.I.D.A.S. M.I.D.A.S.の概要

M.I.D.A.S.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/13 07:05 UTC 版)

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概要

Matter Irradiation type Dissociate Acceleration System(物質放射型分離加速システム)の略称。M.I.D.A.S.とは、金原子核線を発生させる装置(もしくは高エネルギー状態を維持する装置)のことで、必ずしも破壊兵器のみを意味するものではない。

また、同名の略称を持つUSN特殊放射線アラスカ研究所システムの 総称Mass Initerparticle Dissociation Antiproton Synthesizer(大質量素粒子間分離型反陽子生成機)のことも指す。

同名の略称であるが、金原子核応用理論に基づき設計された前者の装置と反物質の生成を目的とした後者のプロジェクトは全く関係無く、後者のプロジェクトの方が先に進行している。経緯は後に前者の破壊兵器としての側面が着目されたため、軍主導の開発となったため。軍高官が後者を無視して、同名の略称を付けるに到り、現場の混乱を招いている。ちなみに略称はギリシャ神話におけるミダス王の成事に由来する。

原理

M.I.D.A.S.は金原子核線理論を元に造られている。

本理論は沖縄海洋都市(O.C.U.日本)沖合における爆発事件以降、事実上凍結されたために、その詳細については未だに明らかにされていない。本項目では概要を述べる。

特殊な条件下で金原子を崩壊させることにより発生する金原子核線は、接触したほぼ全ての物質を結合崩壊させる。この反応に際してはウラン等の通常の核分裂反応よりも膨大なエネルギーを取り出すことが可能である。

また、一切の放射性物質を残存させず、崩壊元素が標準状態にて再構成することにより生成される多量の水素原子と、一部の金原子が一連の反応後に残されるのみである。これらの性質から、M.I.D.A.Sはエネルギー問題解決などの糸口として期待された。応用技術として、廃棄物処理や水素資源の回収、気体水素による風圧を利用したコジェネレーションを同時に行うという、革新的なシステムも提唱されていた。金原子核線の封じ込め技術の確立が非常に困難であるために、安全な制御に問題があった。

巻き込んだ物質をほぼ完全に消滅せしめることに加え、極めて"クリーンな"運用が可能であることから、兵器としての実用性も強く示唆されていた。2108年にL・クラムスコイ博士の後を継いだE・クラムスコイ博士が応用理論を確立させると、運用問題への対処法である封じ込め技術が実現に向かうことになった。

理論段階に過ぎなかった技術を実用段階にまで押し上げたE・クラムスコイ博士は一種の作られた天才であり、紛争の経過にも大きく関わっている。

使用方法

FRONT MISSION3』においてクローズアップされたのはM.I.D.A.S.の破壊兵器としての側面であるが、前述したようにその名称は装置の総称であり、平和利用目的の理論も含む。

要するに、作中の言を借りて簡潔に述べるなら「地球に優しい核兵器」と言え、以下三点から従来の兵器を凌駕した効力を発揮できるとされる。

  • 発展 現状のモデルでは核の威力を越えることは困難だが、発展すれば戦略核を越える事すら可能。
  • 調整 将来的には効果範囲の調整すら可能とし、ピンポイントで一拠点を消滅させる戦術兵器としての運用も可能とされる。また、戦略兵器級としても、運用コストは従来の核より遥かに低減される。
  • 実用 最大の特徴として、放射能が一切発生しないため、抑止力でない実用的な兵器としての運用が考えられる。

アラスカ研究所M.I.D.A.S.暴走事件

2112年7月8日、U.S.N.アラスカ特殊放射線研究所をテロ組織「グリムニル」が襲撃。目的は不明であったが、施設の暴走であったと推測される。

同組織の動向については、U.S.N.特殊作戦軍特殊分遣隊「バーゲスト」の調査により、事前から行動が予想されており、バーゲストは施設の襲撃を想定した防衛作戦を即座に展開。グリムニルの想定外の大規模なヴァンツァー部隊展開により一時劣勢となるが、危機にいち早く対応したストライク・ワイバーンズの増援により撃退に成功している。

アラスカ研究所地下に埋設された装置及びそれら全てを統御するシステムは兵器としてのM.I.D.A.S.とは発想が全く異なったものと言える。襲撃の際に外部からの不正な侵入・操作を受けシステムは制御不能となる。所長であるE.クラムスコイ博士の処置により暴走は最小限にこそ抑えられたものの、施設は崩壊。なお、最悪の形で暴走を引き起こした場合はアラスカ州のほぼ全土が消滅する規模の爆発が発生すると予想されていた。

事件後、U.S.N.による大規模な査問会が開かれたが、当時はM.I.D.A.S.の存在自体が軍の機密事項であり、この事件の関係者に処罰された者は皆無であった。




  1. ^ 2003年のフロントミッションプロジェクト始動時に名称が「FAI」から「FIA」に変更された。
  2. ^ 2003年のフロントミッションプロジェクト始動時に記章が変更されている。
  3. ^ 2003年のフロントミッションプロジェクト始動時に名称が「空中機動課」から「空中支援課」へ変更された。


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ミダース

(M.I.D.A.S. から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/03 14:47 UTC 版)

ギリシア神話の中でミダース古希: Μίδας, Midās)は、プリュギア(Phrygia)の都市ペシヌス(Pessinus)の王[注釈 1]長母音を省略してミダスとも表記される。触ったもの全てを黄金に変える能力("Midas touch")のため広く知られている。


注釈

  1. ^ 統治者名ミダースとゴルディアースは、歴史上のプリュギアでは逆になる。ヘロドトスクロエススの宮廷での「ミダースの息子ゴルディアースの息子」アドラストゥスの逸話を語っている(i.14)。
  2. ^ バラは他にはギリシア神話に現れないので、これはヘレニズム時代の改変に違いない。バラの庭は、ペルシアを手本として取り入れられた。バラはロドス島キュプロスアフロディーテーと結びつけて考えられた[要出典]
  3. ^ この神話は、ミダースを異なった筋書きの中に置いている。「ミダースには好色家の血が流れており、それは彼の耳の形から明らかである。」というのが、いつも信頼できるとは限らないが神話の宝庫である『テュアナのアポロニオス伝』(vi.27) の中でのフィロストラトスの主張である。(on-line)(英語版)

出典

  1. ^ テオクリトス『牧歌』第10歌「刈り入れ人」4への古註(カール・ケレーニイ『ギリシアの神話 ―英雄の時代』p.241)。
  2. ^ サイエンス・ニューズ, "ミダース王の現代の会葬者"(英語版)
  3. ^ クラウディアヌス,, 『反ルフィヌス』In Rufinum.
  4. ^ ヒュギーヌス, 『Fabulae』274
  5. ^ キケロ『予言について』i.36; ウァレリウス・マクシムス, i.6.3; オウィディウス, 『変身物語』, xi.92f.


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