高知大学 概観

高知大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 06:38 UTC 版)

概観

大学全体

高知大学は、1922年(大正11年)設立の旧制高知高等学校などを母体として、1949年(昭和24年)に新制大学として成立した。現在では、6学部・1研究科(連合農学研究科を除く)・1プログラムを擁する大学になっている。

学部生:4,965名、大学院生:494名(連合農学研究科を除く)、計5,454名。2020年(令和2年)5月時点[1]

特徴

  • メインキャンパスの朝倉キャンパスは高知市街から西に5kmほどの位置にあるがJR四国土讃線とさでん交通伊野線2路線の駅が大学付近設置され、市街中心部からのアクセスが良い。また市街東に設置された岡豊(医学部)キャンパス、物部(農学部)キャンパスがそれぞれ朝倉キャンパスから20km程度離れるがいずれも公共交通で1時間程度で行き来が可能である。
  • 地域の特性上、高知県出身者が25%程に留まり、全国各地から入学者が集まる。北海道東北地方出身者こそ全学生の1%ほどであるが、関東、中部、九州沖縄地方出身者がそれぞれ全学生の5-10%程度を占め広い地域から入学生を集めている。
  • 農林海洋科学部は1949年(昭和24年)の新制大学発足時に設置された農学部(農学科農業工学科)を2016年に改組し設置された。戦前、高知県内には農林系高等教育機関は存在していなかったが、高知青年師範学校が農・林・水産の3実業学校教員を養成していた。これを母体に農林高等教育機関となろうとしていた一方で、四国総合大学構想で高知に農学部が構想されていた。結果、農学部設置のための運動が行われ、教官確保など京都大学農学部の全面支援で新制高知大学の農学部となった経緯がある。後に林学、農芸化学、水産学を増設し農林海洋科学部となった。
  • 理工学部は旧制高知高等学校に端を発する理学部を改組し2017年に設置された。工学部に一般に設置される機会、電気電子、土木、建築などの学問領域は設置されず現在も基礎科学系(理学部系)カリキュラムが組まれている。
  • 人文社会科学部は2016年に人文学部を改組し設置された。旧社会経済学科(2015年度入学生まで)を引き継ぎ現在も経済学の学位を授与するコースが設置されている。また学術、文学の学位を授与するコースも設置されている。

注釈

  1. ^ 地域協働学部履修案内[1]によると、専門科目の選択科目は、「地域協働マネジメント分野」「地域産業分野」「地域生活分野」の3分野を設けている。また、選択必修科目は「6次産業化人」「産業の地域協働リーダー」「行政の地域協働リーダー」「生活・文化の地域協働リーダー」のうち、どの人材像を目指すかによって、履修すべき科目の指定がある。
  2. ^ 2016年(平成28年)入学生用の大学案内[2]によると、入試はコースごとに実施。2年次にプログラムを選択する。
  3. ^ 教育学部の定員の一部は地域協働学部に振り替えられ、生涯学習課程の教員の一部は地域協働学部の授業を担当する。
  4. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要[3]によると、講座には、解剖学病理学生理学生化学、遺伝子機能解析学、生態分子構造学、薬理学微生物学寄生虫学免疫学法医学医療学予防医学・地域医療学分野、医療管理学分野)、病態情報診断学、放射線医学麻酔科学集中治療医学消化器内科学、内分泌代謝・腎臓内科学、血液・呼吸器内科学、老年病・循環器・神経内科学、皮膚科学、小児思春期医学、産科婦人科学、神経精神科学、外科学外科1、外科2、臨床腫瘍・低侵襲治療学)、整形外科泌尿器科学眼科学耳鼻咽喉科学脳神経外科学歯科口腔外科、家庭医療学(寄附講座)、災害・救急医療学(寄附講座)がある。
  5. ^ 2015年度版(平成27年度)の大学概要によると、講座には、基礎看護学、臨床看護学、地域看護学がある。
  6. ^ 2016年度(平成28年度)入学生用の大学案内によると、2年次後半に4領域の中から主専攻、副専攻を一つずつ選ぶ。
  7. ^ 2016年度(平成28年度)入学生用の大学案内によると、生物環境化学、動植物健康化学、微生物化学という3つの科目群を設けている。
  8. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、作物学育種学、蔬菜花卉園芸学、果樹園芸学農業経営学農産施設工学がある。
  9. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、水族生態学、水族環境学、水族病理学、水族利用学、水族栄養学がある。
  10. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、土壌環境学、食物栄養分子生理学、生物資源利用学、応用生物化学、応用微生物学がある。
  11. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、植物生育環境学、応用微生物学、生理活性物質化学、植物工学、動物生殖工学がある。
  12. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、昆虫学、植物環境システム学、山地保全学、食料生産プロセス学、生物多様性管理学、気象環境学、昆虫生態学、生理活性物質化学がある。
  13. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、土地保全学、施設工学、地盤防災学、防災水工学、水環境工学、流域水工学がある。
  14. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、林業工学、森林計測学、森林経営学、木材理学、木材化学造林学がある。
  15. ^ 2015年度(平成27年度)版の大学概要によると、分野には、水族栄養学、沿岸環境学、造林学、地理空間情報学、土壌生態学、資源機能学、農山漁村地域研究、国際支援学がある。
  16. ^ コース、領域の構成は、2015年度(平成27年度)版の大学概要による。
  17. ^ コース、領域の構成は、2013年度(平成25年度)版の大学概要[4]による。
  18. ^ a b コース、分野の構成は、2015年度(平成27年度)版の大学概要による。
  19. ^ 海洋研究開発機構と連携。
  20. ^ 牧野植物園と連携。
  21. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項[5]によると、研究指導教員の所属講座等は、遺伝子機能解析学、生体分子構造学、分子細胞生物学(黒潮圏科学部門)、解剖学、医療学(医療管理学分野)、生理学、生化学、免疫学、微生物学、薬理学、病理学、医療学(予防医学・地域医療学分野)、法医学、消化器内科学、内分泌代謝・腎臓内科学、血液・呼吸器内科学、老年病・循環器・神経内科学、小児思春期医学、神経精神科学、皮膚科学、放射線医学、病態情報診断学、外科学(外科1)、外科学(外科2)、麻酔科学・集中治療医学、産科婦人科学、整形外科学、眼科学、耳鼻咽喉科学、脳神経外科学、泌尿器科学、歯科口腔外科学、総合研究センター(分子生物学)、医療学(予防医学・地域医療学分野)、薬剤部、寄生虫学である。
  22. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項によると、研究指導教員の所属講座等は、医学情報センターである。
  23. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項によると、研究指導教員の所属講座等は、医療学(予防医学・地域医療学分野)である。
  24. ^ 2016年(平成28年)4月入学生用の学生募集要項[6]によると、看護教育・看護管理学分野、母子看護学分野(母子看護学課程、実践助産学課程)、成人・老人看護学分野がある。なお、2014年度(平成26年度)版の大学概要には、領域、分野の記載はない。
  25. ^ 2015年(平成27年)10月および2016年(平成28年)4月入学生用の学生募集要項[7]によると、海底資源科学分野、海洋物質科学分野、多様性生物学分野がある。
  26. ^ 2015年(平成27年)10月および2016年(平成28年)4月入学生用の学生募集要項によると、水熱無機機能科学分野、有機物質創成科学分野、生命情報相関科学分野、量子物質機能科学分野がある。
  27. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項[8]によると、研究指導教員の所属講座等は、解剖学、病理学、生理学、生化学、遺伝子機能解析学、生体分子構造学、薬理学、微生物学、免疫学、総合研究センター(分子生物学)、寄生虫学、地域看護学である。
  28. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項によると、研究指導教員の所属講座等は、消化器内科学、内分泌代謝・腎臓内科学、血液・呼吸器内科学、老年病・循環器・神経内科学、皮膚科学、脳神経外科学、小児思春期医学、神経精神科学、整形外科学、産科婦人科学、眼科学、耳鼻咽喉科学、歯科口腔外科学、麻酔科学・集中治療医学、放射線医学、外科学(外科1)、外科学(外科2)、泌尿器科学、病態情報診断学、医療学(予防医学・地域医療学分野)、法医学、薬剤部、医療学(医療管理学分野)である。
  29. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項によると、研究指導教員の所属講座等は、医学情報センター、基礎看護学(保健医療情報学)である。
  30. ^ 2016年(平成28年)入学生用の学生募集要項によると、研究指導教員の所属講座等は、神経精神科学、小児思春期医学である。
  31. ^ 2015年(平成27年)10月入学生および2016年(平成28年)4月入学生用の学生募集要項[9]によると、流域圏資源科学領域(生物資源生産分野、生物構造機能分野、鯨類資源生態系分野)、流域圏環境科学領域(環境保全分野、環境変動・社会分野)、海洋健康医科学領域(海洋健康医科学分野)、人間科学領域があるとされる。なお、2015年度(平成27年度)版の大学概要には、領域、分野の記載はない。
  32. ^ 2015年(平成27年)10月入学生および2016年(平成28年)4月入学生用の学生募集要項によると、人間科学領域(人間科学分野)があるとされる。なお、2015年度(平成27年度)版の大学概要には、領域、分野の記載はない。
  33. ^ 講座、分野の構成は、2015年度(平成27年度)版の大学概要による。
  34. ^ 海洋生物研究教育施設、実験実習機器施設、RI実験施設、動物実験施設、遺伝子実験施設がある。
  35. ^ 附属図書館と学術情報処理センターを統合して設置。
  36. ^ 朝倉キャンパスにあるが、医学部分室、農学部保健相談室もある。

出典

  1. ^ http://www.kochi-u.ac.jp/_files/00020572/2012p34-37.pdf (PDF, 国立大学法人高知大学広報室『国立大学法人高知大学概要2012』34-37頁)
  2. ^ 上野宏人、岩間理紀(2015年4月2日). “新年度スタート:気持ち新たに”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  3. ^ http://compe.japandesign.ne.jp/report/kochi-u/
  4. ^ 高知大学学歌
  5. ^ 平成 32 年度入試における変更事項について (土佐さきがけプログラム)” (PDF). 2019年6月12日閲覧。
  6. ^ 大学院紹介 - 高知大学 地域協働学部”. 高知大学 地域協働学部 - Just another WordPress site (2021年7月5日). 2023年10月12日閲覧。
  7. ^ 希望創発センター(2018年6月7日閲覧)。
  8. ^ 放送大学 平成28年度 単位互換案内
  9. ^ 「井上石灰工業と研究などで連携 高知大」『日本経済新聞』朝刊2018年5月16日(四国経済面)2018年6月9日閲覧。
  10. ^ 国立大学法人高知大学と旭食品株式会社との包括的連携協力に関する協定書調印式を挙行高知大学(2018年8月22日)2018年8月23日閲覧。
  11. ^ 「次世代施設園芸、農研機構と協定 高知県・県内3大学」『日本経済新聞』朝刊2019年2月1日(四国経済面)2019年2月27日閲覧。






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