関西ダービー (日本プロ野球)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/13 18:19 UTC 版)
概要
セントラル・リーグでは1950年の2リーグ分裂直後は、阪神タイガースの他にも松竹ロビンスが1952年まで京都府に本拠を置き、1953年に当初山口県の球団だった大洋ホエールズと合併して大洋松竹(洋松)ロビンスとなってからも大阪府に本拠を置いていたため、関西を本拠とする球団がリーグ内に複数存在していた。しかし、洋松は1954年に松竹が球団経営から撤退したため、球団名を大洋に戻して1955年に神奈川県へ移転し、以降は現在に至るまで関西に本拠地を置く球団は阪神のみとなっている。
これに対し、パシフィック・リーグでは当初、阪急ブレーブス、大阪近鉄バファローズ、南海ホークスの3チームが存在し、1988年に南海がダイエーに身売りして福岡県に移転してからも、オリックス・ブレーブス/ブルーウェーブ(阪急がブレーブスをオリエント・リースに譲渡し、1991年からブルーウェーブに改名、本拠地も西宮から神戸に変更)と近鉄によりリーグ内での関西勢対決が行われてきた。しかし、2004年末にオリックスが経営難の近鉄を吸収合併する形で「オリックス・バファローズ」となったことで、翌年以降は関西のチームがセ・パそれぞれ1チームずつとなった。
2リーグ制となって以降、リーグが異なる両チームは2004年まで日本選手権シリーズ(日本シリーズ)を含めて一度も公式戦での対戦が無かったが(阪急、合併前の近鉄を含む)、2005年にセ・パ交流戦が導入されたことを機に、この2チームによる直接対決はフットボール(サッカー)のダービーマッチになぞらえて『関西ダービー』と呼ばれるようになった。
両チームとも長期間リーグ戦、クライマックスシリーズで優勝できない時期もあり、長らく日本シリーズでの対戦はなかったが、2023年に両チームがクライマックスシリーズを制したことで、初めて日本シリーズでの対決が実現する運びとなった[5]。関西に本拠を置くチーム同士の日本シリーズとしては、阪神と南海が対戦した1964年以来59年ぶりであり、この時は互いの親会社のターミナル駅[注 1]を結ぶ大通りにちなんで『御堂筋シリーズ』と呼ばれていた[2][5]。
なお、1リーグ時代には、阪神、阪急ともに1シーズン目の1936年春季から参加しており、1949年の2リーグ分裂まで177試合対戦して阪神が112勝61敗4分と勝ち越している[6]。
また、オープン戦ではリーグ関係なく対戦するため、この2チームの対戦も多く、特に近年はオープン戦の最後に京セラドームで主催を入れ替えながら3連戦を行うことが多い。オープン戦内での対決では1リーグ時代から「BK旗阪神対阪急定期戦」や「KTVカップ阪神対オリックス定期戦」としても長年対戦している(後者は関西テレビが後援しているが、両チームの本拠地である関西ではなく高知さんさんテレビのサービスエリアである高知県で実施されている)。
注
出典
- ^ a b “「阪神なんば線シリーズ」 59年ぶり決戦はSNSでトレンドに”. 毎日新聞デジタル(毎日新聞社). (2023年10月24日) 2023年11月9日閲覧。
- ^ a b c “59年ぶりの関西対決は「なんば線シリーズ」 ファンもノリノリ史上3番目の近隣決戦”. 産経新聞(産業経済新聞社). (2023年10月28日) 2023年11月9日閲覧。
- ^ “59年ぶりの関西シリーズ実現に興奮 「オリックスも阪神も頑張れ」”. 朝日新聞デジタル(朝日新聞社). (2023年10月21日) 2023年11月9日閲覧。
- ^ “59年ぶり関西対決の日本シリーズへ 阪神とオリックスのコラボロゴ誕生”. 日刊スポーツ. (2023年10月24日) 2023年10月27日閲覧。
- ^ a b “【オリックス】59年ぶり関西シリーズ!ロッテ破り3年連続日本シリーズ進出 阪神と日本一争う”. 日刊スポーツ. (2023年10月21日) 2023年10月21日閲覧。
- ^ “【データ】阪神ーオリックスの対戦成績は?59年ぶり関西シリーズ実現、初顔合わせは1936年”. 日刊スポーツ. (2023年10月21日) 2023年10月22日閲覧。
- ^ “日本シリーズ“関西対決”に期待高まる 記念乗車入場券は完売”. 日刊スポーツ. (2023年10月23日) 2023年10月27日閲覧。
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