男はつらいよ 寅次郎の縁談 キャスト

男はつらいよ 寅次郎の縁談

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 13:57 UTC 版)

キャスト

エピソード

  • 劇中、「釣りバカ日誌」の主人公・浜崎伝助と思しき釣り道具を持った男(演じているのはもちろん西田敏行)がくるまやの前の通りを横切り、すれ違いざまに店の面々と二言三言会話を交わして去っていくシーンがあり、おばちゃんとおいちゃんはの日にもかかわらず釣りをしている様子を見て呆れていた[注 5]。松竹制作の2大人気シリーズ間での「スターシステム」という発想を取り入れた珍しい演出である。
  • 御前様役でレギュラー出演していた笠智衆は、前作公開直後に亡くなっているため、キャストロールからも名前が消え、当然出演もしていない。さくらが源公に「御前様元気?」「身延山へ行ってます」というシーンや御前様の娘・冬子役で「第1作」で出演していた光本幸子が第7作『奮闘編』以来久々に出演し、さくらが冬子に「御前様お元気?」と話すと「元気よ」と言う場面や、劇中最終盤に「御前様いかが?」「元気よ。今朝も寅ちゃんのお噂していたの。遊びにきてやってちょうだい」などと御前様は健在である設定になっている。
  • 寅次郎心の旅路』以来、寅次郎が久しぶりに恋愛で奮闘している。
  • 劇中で寅次郎が坂を上るのを苦しそうにしているシーンがあるが、実際の渥美清もこの頃には病状がかなり悪化しており、坂を上るのがきつかったと言われている[6]
  • 終盤で映る満男の履歴書の生年月日の欄には「1970年10月10日」と書かれている。
  • トットてれび』第6話「私の兄ちゃん・渥美清」では本作のポスターを再現したものが登場する。
  • DVD収録の特典映像「予告編」には以下のような別シーンが収録されている[7]
    • 漁船に乗っている満男の別バージョン
    • 窓際で葉子が父親(田宮)に昔話をする別バージョンと田宮のアップ(本編と予告編ではカップを持つ手やLPレコードジャケットの角度が違っている)。
    • 初めて葉子と寅が島ですれ違う時のセリフが予告編では「はい、どちらでしょうか」、本編では「さあ、どちらでしょうか」と異なっている。
    • 亜矢と満男が石垣の所で食事をしながら寅さんの過去の恋を話すシーン。本編では葉子がお茶を飲みながら話しているが、予告編ではカップを見せていない。
  • 挿入曲
    • 宮城長持唄
      • はあー 今日は 日もよし 天気もよし/はあー 結び 合せて 縁となるがエー
      • はあー 蝶よ 花よと 育てた娘/はあー 今日は 晴れての はあー お嫁入りだヨー
    • テクラ・バダジェフスカ作曲:『乙女の祈り』オルゴール~くるまやに寅さんが現れる。柴又商店街から聞こえる。
    • セバスティアン・イラディエル作曲:『ラ・パロマ
    • ラルフ・エルヴィン作曲:『奥様お手をどうぞ』(原曲は同名映画の主題歌)

ロケ地

  • 香川県仲多度郡琴平町(金毘羅宮)
  • 香川県三豊郡詫間町(現三豊市)の志々島塩飽諸島)(診療所、花畑、霊屋、港付近を歩くシーン等) - 琴島
  • 香川県仲多度郡多度津町高見島(塩飽諸島)(大聖寺、田宮善右衛門の家等) - 琴島
    • ロケ地は志々島と高見島を合わせて「琴島」という設定になっている[8]
  • 香川県高松市栗林公園中央通り、高松城天守閣(玉藻公園)、高松祭り
  • 香川県小豆島土庄町(富岡八幡宮/啖呵売)
  • 香川県牟礼町(八栗寺/寅さんがさくらへ電話)
  • 栃木県那須郡烏山町(現那須烏山市)(花嫁行列、平群山、山あげ祭、タイトルバック)
  • 東京都江戸川区小岩、千代田区(満男が就職面接を受ける会社、東京駅)、渋谷区道玄坂(満男とよっちんが会う)

佐藤2019、pp645-646より


注釈

  1. ^ 本編では言及されていないが、「折しもバブルが崩壊して、就職戦線は『どしゃ降り』と形容された最悪の時期」と説明する書籍もある[4]
  2. ^ 架空の地名。ロケ地は香川県・志々島
  3. ^ 後述のように、実は、経営に失敗して既に店を手放し、借金だけが残ったという状況になっている。この経営失敗についても、「バブル崩壊という世相を反映している」と指摘する書籍もある[4]
  4. ^ 本作では、「今年はいよいよ社会人だね」というタコ社長の言葉、「学生時代最後の正月なんだぞ」という満男の言葉から、就職が決まったということは分かるが、具体的にどこに決まったのかは分からない。次作で、靴製造・卸会社に就職している。
  5. ^ 西田の登場はこの1シーンのみで、ストーリーへのからみはない。

出典

  1. ^ 外部リンクの公式ウェブサイトより。『日経ビジネス』1996年9月2日号、131頁では216万人と丸めた数字で表記。
  2. ^ 1994年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  3. ^ 『日経ビジネス』1996年9月2日号、131頁。
  4. ^ a b 山田洋次 1997, p. 115.
  5. ^ ナース服の胸に上田の名札を付けている
  6. ^ 以下の書籍に監督の山田洋次の言葉がある。日刊スポーツ新聞社文化部 編「所収の渥美清への弔辞」『寅さんは生きている』朝日ソノラマ、1997年1月1日、202頁。ISBN 978-4257035015。"46作、松坂慶子さんに出てもらった『寅次郎の縁談』では、瀬戸内海の小島の急な坂道を上がり下りするのがとても辛そうだったことをよく覚えています。"。 
  7. ^ 第46作男はつらいよ寅次郎の縁談松竹シネマクラシック(2021年5月24日LastAccessDate)
  8. ^ 男はつらいよ寅次郎の縁談松竹公式サイト(2021年5月23日LastAccessDate)


「男はつらいよ 寅次郎の縁談」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「男はつらいよ 寅次郎の縁談」の関連用語

男はつらいよ 寅次郎の縁談のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



男はつらいよ 寅次郎の縁談のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの男はつらいよ 寅次郎の縁談 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS