沖積平野 分類

沖積平野

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/16 01:47 UTC 版)

分類

沖積平野は、上流域から下流域に向かって、谷底堆積低地扇状地氾濫原(自然堤防帯、蛇行原)、三角州の順に配列される[3]。同じ河川において、上記の地形種の順序が変わることはほとんどない[3]。しかし、急峻な山地を流れるような土砂供給量の多い河川では、粗粒な砕屑物(礫など)が下流域まで運搬されることにより、扇状地が海岸にまで到達し、砂泥質の堆積物からなる氾濫原や三角州が形成されない場合がある[3]。一方で、土砂供給量の少ない河川では、扇状地が発達しない場合がある[3]

土地利用

一般には水害の危険が高いが利水しやすく、肥沃で平らであるため農耕に適する。多くの文明が沖積平野で発祥している。

自然災害リスク

沖積平野は災害に対して脆弱な地形であるものの、日本においては人口の大部分が沖積平野に集まっている。沖積平野の地層沖積層と呼ばれる。形成年代が若く締め固まっておらず、地下水面も高く水分に富むため軟弱地盤が広く分布している。

軟弱地盤の発見

はじめて関東平野に大規模な軟弱地盤が拡がっていることが発見・確認されたのは、関東大震災の復興局による調査によるものである。復興局はボーリングマシンを輸入し、「突下数(とっかすう)」といわれる現在の標準貫入試験の原形にあたる調査を実施したことにより、埋没谷(第四紀海水準変動により形成)と沖積層の分布が作成され、それにより初めて軟らかい地層が数十m分布することが確認された。


  1. ^ a b c 太田陽子ほか. 日本列島の地形学. 東京大学出版会. p. 146 
  2. ^ a b c だいよんき Q&A”. 日本第四紀学会. 2018年12月14日閲覧。
  3. ^ a b c d 鈴木隆介. 建設技術者のための地形図読図入門 第2巻 低地. 古今書院. p. 295 


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