桜玉吉 ペンネーム

桜玉吉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/06 04:31 UTC 版)

ペンネーム

本名・素顔は非公表というのが建前であるが、初期の『MSXマガジン』では本名で(誌上インタビューで顔も出していた)、『ファミコン通信』では桜玉吉名義で活動していた。1987年、『MSXマガジン』がリニューアルしたのを機に「桜玉吉」へ統一。最近は自分の本名を再び作中に登場させ、ネタとして使っている。ペンネームの由来は桜上水に住んでいて、近くに玉川上水があって、めでたいので吉、とのこと。

SUPER MARIO ADVENTURES マリオの大冒険英語版』執筆時に「チャーリー野沢」というペンネームを使っているが[1][2]、これはこの作品がアメリカのテレビゲーム雑誌『Nintendo Power』へ掲載される際、糸井重里によって付けられたものであることを雑誌インタビューで桜玉吉本人が語っている。日本へ逆輸入する際に名前をそのまま残したようである。なお玉吉本人は、このペンネームについては気に入っていない旨を発言している。

一時期マンガのネタとして、編集長に本名を姓名判断でバカにされたあてつけからペンネームを編集長の本名である奥村勝彦へ改名した。実際に使用されたのは「コミックビーム」掲載時の一回のみだが、表紙や巻末でも奥村勝彦名義で記載された。

作風

絵柄は『しあわせのかたち』に代表されるアニメ風のデフォルメ形、『幽玄漫玉日記』に代表される筆を使った水墨画形、緻密に書き込まれた写実形があり、巧みに使い分けられる。

実在する人物でも作品に登場する際にはキャラ付けされているため、必ずしもその人物本来の性格、容姿、行動等と一致しないことがある。 特に『しあわせのかたち』における終盤の担当者は本人の意向もあり、奇行、支離滅裂な発言、鼻提灯であることが多い等の過剰な演出で作品に登場していた。

日記形式の作風は本質的に自分や他人の私生活をダシにするというものであるため、「周囲の人間をいじくり倒し本当にロクな者ではない。こんな事でしかメシを食えぬ人間」と葛藤する様子も時折見せる[3]

作品リスト

漫画作品

キャラクターデザイン

その他作品

彼の半生を知人・親族のインタビュー等でまとめた本
  • しあわせ 桜玉吉開運画集(エンターブレイン)
  • ザ・コレクション サンサーラ・ナーガ2―メイキング・オブ・サンサーラ・ワールド(メディアワークス
同名ゲームの設定画および書き下ろしイラストが大量に収録
『しあわせのかたち』のキャラクターイラストが使われていた。まんがの森の全店閉店により現存せず。
  • 『犬の気持ちは、わからない 〜熱海バセット通信〜』(著者:押井守) イラスト

  1. ^ a b c 竹熊健太郎「作者紹介/チャーリー野沢/漫画家。チャーリー野沢は対米コミック輸出用のペンネームで、国内向けには「桜玉吉」と名のっている。〔ママ〕」『SUPER MARIO ADVENTURES マリオの大冒険英語版チャーリー野沢 イラスト、小学館〈ワンダーライフゲームコミックス 1〉、1993年3月。ISBN 4-0917-4001-4 
  2. ^ a b c "まんだらけ 宇都宮 たまに読むならこんなゲーム漫画〜桜玉吉のスーマリ編〜". まんだらけトピックス. まんだらけ. 2008年4月12日. 2024年1月6日閲覧
  3. ^ 桜玉吉「無縁仏に明日を見た」『幽玄漫玉日記』 6巻、エンターブレイン〈ビームコミックス〉、2002年6月1日、113頁。ISBN 978-4-7577-0904-1。"実在の周囲の人達をいじくり倒し 傷つけているのだ。/本当にロクな者ではない。 こんな事でしかメシを食えぬ人間--/帰った途端に 自己否定の嵐だ。/でも死ねないんだよ/愛する人がいるからね。"。 


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