日置流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/18 03:07 UTC 版)
日置流の現在
- 山科派、大蔵派
- 吉田大蔵、片岡家次・家清の流れを汲む流派が「日置吉田流」として熊本県で活動している[6]。
- 左近右衛門派、大心派、寿徳派
- 現在は伝わらない。
- 印西派
- 鹿児島県に薩摩日置、岡山県には宇喜多秀家家臣で、島津家に仕官し、薩摩藩の日置流印西派弓術の初代師範である東郷重尚に、日置流弓術を伝授した本郷義則がいた。江戸時代・日置当流師家であった徳山家に備前日置が伝わっている。備前日置の流れである浦上一派は関東を中心として活動している。静岡県には印西派遠州系の流れの2系統が伝わりそれぞれ宗家が存在する(奥村家→河合治明系と上村清兵衛系)、近年になって、上村清兵衛系の遠州系から摂津系が分派した。主な活動団体としては、徳山師家道場・徳山正射会、浦上同門会、筑波大学弓道研究室、桜一射会、一水会、薩摩日置流腰矢保存会などがある。他に、日置流印西派塩崎御弓保存会(一水軒の弟子・稲葉吉重が始まり)が福島県南相馬市で、上村清兵衛系の遠州系が静岡草薙神社境内の道場で、摂津系同門会が兵庫県川西市で活動している。流れを汲む大学弓道部は、早稲田大学、法政大学、筑波大学、東京工業大学、お茶の水女子大学、関西大学、岡山大学、岡山商科大学、京都大学、大阪市立大学、大阪産業大学、青山学院大学理工弓道部、東北学院大学工学部、東京都市大学など。
- 雪荷派
- 東海地方などに伝わる。東海地方では武士以外に庄屋・名主層にも弓術が普及し、現在でも「お祭り弓」と称して神社において祭礼と結びついた形で保存されている[7]。
- 道雪派
- 熊本県に熊本系の宗家が存在し、継承されている。藤崎八旛宮で射去祭を奉仕するなどの活動をしている[8]。
- 竹林派
- 愛知県に尾州竹林派の星野系[9]、岡部系などが、熊本県に肥後竹林派が継承されている。肥後竹林派は維新後一時絶えたが、その後旧熊本藩家老家で八代城主であった松井氏に相伝され、現在まで代々受け継がれている[10]。また京都では尾州竹林派の體勇社(体勇社)が設立され、京都の大学弓道に大きな影響を与えた。現在尾州竹林派の流れを汲む大学弓道部は、同志社大学、龍谷大学、京都女子大学、佛教大学、名古屋大学、滋賀大学、神戸大学など。紀州竹林派の流れを汲む大学弓道部は香川大学である。本多流の関西学院大学は石堂竹林派(高松藩系)の伝統も伝えている。
- 一貫流
- 宗家は絶えたものの、鳥取県で一貫流保存会が活動。
- 本多流
- 一般財団法人本多流生弓会として各地の支部で活動している。関東で特に盛んである。現在本多利永氏が四世宗家。流れを汲む大学弓道部は、東京大学、國學院大學、学習院大学、東京理科大学、関西学院大学、獨協大学など。
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