新しい上司はど天然 新しい上司はど天然の概要

新しい上司はど天然

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/10 17:38 UTC 版)

新しい上司はど天然
ジャンル コメディ
漫画
作者 いちかわ暖
出版社 秋田書店
掲載誌 マンガクロス
レーベル ヤングチャンピオンコミックス
発表期間 2019年2月5日 -
巻数 既刊2巻(2020年5月20日現在)
アニメ
原作 いちかわ暖
監督 阿部記之
シリーズ構成 横谷昌宏
キャラクターデザイン 安田京弘
音楽 中山真斗
アニメーション制作 A-1 Pictures
放送局 TOKYO MXほか
放送期間 2023年10月7日 - 12月23日
話数 全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

概要

作者が2018年より自身のTwitter上で発表していたもので[1][注 1]、2019年2月5日から秋田書店のWebコミックサイト『マンガクロス』にて連載中[3][注 2]

「WEB漫画総選挙2019」にて首位を獲得した[4]

2023年5月時点で単行本の累計発行部数は50万部を突破している[5]

メディアミックスとして、2020年にフロンティアワークスよりドラマCDが発売された[6][7]。また、2023年5月にはテレビアニメ化が発表され[8]、同年10月から12月まで放送された。

あらすじ

桃瀬健太郎は、とある広告代理店の営業職に転職してきた新人社員。しかし配属されて早々、上司と営業回りをすることが前職で体験してきたトラウマと重なり、外回り中に胃痛で動けなくなってしまう。新たな勤務先の上司・白崎が何も言わず桃瀬を置いてどこかへ行ってしまったことで、桃瀬は白崎もまた以前と同じような上司なのではと不安にさいなまれる。

前職で上司のパワーハラスメントが原因で心身ともに健康を害したことから、また同じことされると桃瀬の頭の中によぎり始めそうになった直後、白崎が息を切らしながら戻ってきた。不調を心配して薬を買ってきてくれたことに桃瀬が感激しつつ袋から取り出すと、それは生理痛の薬だった。慌てて買いに行った結果、元カノの不調の時に買っていた所作のまま間違えて選んでしまったと説明する白崎に対して、桃瀬は思わず可愛らしさを感じ吹き出してしまうのであった。

朗らかな雰囲気で調子を取り戻した桃瀬は、しっかり見えて天然なところもある上司・白崎と、初めて上司と部下として連絡先を交換する。

登場人物

作中で特に示されていない人物設定の詳細が作者のTwitterにて明かされていることも多くあり、本項記載事項の出典もそれによる部分がある。

担当声優は特記がない限り、PV・ドラマCD・テレビアニメ共通の配役。

桃瀬 健太郎(ももせ けんたろう)
声 - 西山宏太朗[9][6][10][8]石上静香(幼少)
主人公。株式会社Minette本社企画営業部社員。第1巻時点で26歳。北海道出身。3月3日生まれ[11]
上司からの悪質なパワーハラスメントを受け続けたために以前の勤務先を辞め、株式会社Minetteに入社。優清の直属部下となる。仕事中でもフラッシュバックに見舞われることがあり、当初は優清を(その厳しそうな顔立ちから)かつてと同じタイプの上司かもしれないと不安がっていた。以前の勤務先が相当なブラック企業だったようで、優清の部下になるまでは定時の退勤をしたことがなかった。その後も同僚との連絡手段を断たれる、全く関係無くても八つ当たりの様に暴力を振るわれるなど、悲惨な職場環境が明らかとなった。
黒野(声 - 松風雅也)という前勤務先の上司が単行本2巻で登場したが、「あなたのような最低の上司がいたから白崎という最高の上司と出会えた」と皮肉をぶつけて過去のわだかまりを振り切った。しかし黒野から「家におしかける」という脅しをされ、優清の家に居候することとなった。その後引っ越しする際は、たまたま空き部屋が出来た直後だった優清が住んでいるアパートの隣にあるアパートへ引っ越しした。
通勤中に株式会社Minetteが掲載したプラネタリウムの広告を見たことがきっかけで株式会社Minetteへの転職を決意した。ちなみにそのプラネタリウムの広告を製作したのは白崎である。
白崎 優清(しろさき ゆうせい)[注 3]
声 - 櫻井孝宏(PV[9][10]・ドラマCD[6]) / 梅原裕一郎、幼少期:小市眞琴(テレビアニメ[8]
株式会社Minette本社企画営業部主任。第1巻時点で34歳。秋田県出身。2月22日生まれ[12]。身長181センチメートル[13]
桃瀬の直属上司。就業中はオールバックの髪型であり、厳格そうな顔立ちをしている。仕事への集中力が極めて高く、業績も良い。しかし、実は超絶的な天然ボケであり、何かにつけて周囲を笑わせたり萌えさせたりする[注 4]。子供のころになまはげに連れ去られた経験から、「得体の知れないもの」全般が苦手。また、蝉などの虫類が体に付くこともかなり怖がる。
スーツの中に着ているピンク色のシャツが特徴的だが、じつは元は普通の白シャツだったものが、赤い洗濯物と一緒に洗濯し、色移りしたものである。
が大好きだが、何故か猫によく威嚇される(一部例外あり)[注 5]。あまりにも好き過ぎるために、猫から威嚇されると大きく落ち込む。即興でイラストを描くのが得意である他、普段の書き文字も教科書体のように美麗である。
祖母(声 - 佐藤しのぶ)が人格形成に大きく影響しており、桃瀬に向けて幼少期の思い出を語るシーンがある。なお、その祖母は現役のYouTuberとして活動中。存在を知った桃瀬は即チャンネル登録をした。
実家は稲作農家である[14]
幼少期はほとんど秋田弁で会話をしており、上京以降は標準語を使っている。作者の説明するところでは、執筆の段階で複数の秋田方言話者からチェックを受けているという[15]
年齢の近い清優(声 - 小野大輔、幼少期:泊明日菜)の存在が判明しており、優清と同様超絶的な天然ボケを見せる。元々は優清と同居していたようだが、現在はフォトグラファーとして海外に住んでおり、元々住んでいた部屋は現在桃瀬が居候する部屋となっている。桃瀬と共に秋田へ出張し実家に泊まった際たまたま兄も帰省しており、桃瀬と出会うこととなった。
青山 光男(あおやま みつお)
声 - 杉田智和[6][10][8]東内マリ子(幼少)
株式会社Minette本社企画営業部課長。第1巻時点で39歳。京都府出身[16]7月7日生まれ[17]。身長180センチメートル[18]
ファーストネームは当初不明だったが、第1巻より過去の出来事を描いた特別編で明らかになった。
黒系統の三つ揃いスーツを着ていることが多く、外見は相当なお洒落。自宅も車も所有しているが、家を購入して間もなく妻に逃げられてしまったバツイチ。その出来事や初めて教育を担当した新人に1週間で逃げられたことがトラウマになっているためか、管理職になってからも自己評価が低い上にかなりの寂しがりで、一般社員の間では「扱いにくいかまってちゃん」と認識されている。
あまりの寂しさにくまってランドのキャラクター「くまってちゃん(声 - 蒼井翔太、テレビアニメ[注 6])」という熊のぬいぐるみを大量に購入しており、自宅の一室はくまってちゃんで埋まっている。
白崎ほど極端ではないが、幾分ズレたような行動を取ることも多い。
金城 愛悟(きんじょう あいご)
声 - 鈴木達央(PV[10]・ドラマCD[19]) / 福山潤(テレビアニメ[8])、長谷川育美(テレビアニメ・幼少)
株式会社Minette本社企画営業部社員。第1巻時点で24歳。ファーストネームは当初不明だったが、テレビアニメで明らかになった。沖縄県出身[20]5月5日生まれ[21]。身長176センチメートル[18]
桃瀬の後輩だが、入社時期が近いことから桃瀬の側から先輩扱いを断っており、実質的に同期として接している。桃瀬と同じく、以前の勤務先で常習的なパワーハラスメントを受けていたが、外回り中に偶然見かけた白崎と桃瀬のやり取りに萌えてしまい、笑いを押し殺しながら上司から電話で罵倒されるというシュールな経験をしたことが動機となって転職を決意した。教育係として青山が就いたが、本人曰く「以前の上司よりも段違いに扱いやすい」とのことで、周辺からの青山に関する悪評は一切気にしていない。
「灰島」という前勤務先の上司が単行本2巻で名前のみ登場。行き過ぎた体育会系気質であったことが金城との行き違いの原因と示唆されている。
白桃
声 - 下野紘[19][10][8]
桃瀬と白崎が見つけて拾った捨て猫。0歳。前の飼い主のソファで爪を研いだ為捨てられたが、本人は飼い主のパワハラで家出したことにしている。白崎には最初威嚇していたが、爪を研ぐのは人に怪我を負わせないようにしているという気持ちを理解してくれた事から懐き、白崎のペットとなった。

舞台設定

株式会社Minette
東京都渋谷区に所在[注 7]する広告代理店。アミューズメント・エンターテインメント系施設の広告を得意とする。単行本の付録は同社の社内報という形式を取っている。社名の由来はフランス語に言う「小猫」から[22]
状況にリアリティを出すことを目的として意図的に現実の風景を模写したものを作中背景に取り入れており、会社周辺の様子はJR恵比寿駅周辺を描いたものが多い[23]

受賞歴

受賞年 セレモニー 部門・賞 対象 備考
2019年 Webマンガ総選挙2019 1位 新しい上司はど天然
2020年 第4回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞 3位 新しい上司はど天然 [24]

  1. ^ 第1話はタイトルの「ど天然」の部分が伏せられている[1]。第2話より現在の題名で投稿[2]
  2. ^ 第1・2話は加筆修正を行った上で掲載されている[3]
  3. ^ 社員証の氏名ローマ字表記が "yusei shirosaki" である。
  4. ^ これについて桃瀬は「周囲の事を考えすぎて自分の事が疎かになっている」と分析している。
  5. ^ 白桃曰く「目は猫みたいなのに体は人間で化け猫かと思った」との事。
  6. ^ PV版での声は不明。
  7. ^ ただし、町丁以下は全くの架空。


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