己が罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/17 05:36 UTC 版)
1919年版
己が罪 | |
---|---|
監督 | 田中栄三 |
原作 | 菊池幽芳 |
出演者 |
藤野秀夫 東猛夫 衣笠貞之助 |
製作会社 | 日活向島撮影所 |
配給 | 日活 |
公開 | 1919年11月20日 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『己が罪』(おのがつみ)は、1919年(大正8年)製作・公開、田中栄三監督による日本の日本のサイレント映画、女性映画である。当時の日活向島撮影所では、現代劇は新派、つまり女性役については、女優ではなく女形が演じていた。東猛夫、衣笠貞之助、五月操は女形である。高勢実はのちの喜劇役者・高勢実乗であるが、当時はクセの強い悪役俳優であった。
スタッフ・作品データ
- 監督 : 田中栄三
- 原作 : 菊池幽芳
- 製作 : 日活向島撮影所
- 上映時間(巻数) : 不明
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.33:1) - サイレント映画
- 初回興行 : 浅草・オペラ館
キャスト
1926年版
新説己が罪 | |
---|---|
監督 | 溝口健二 |
脚本 | 畑本秋一 |
出演者 |
砂田駒子 南光明 |
撮影 | 松沢又男 |
製作会社 | 日活大将軍撮影所 |
配給 | 日活 |
公開 | 1926年4月1日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『新説己が罪』(しんせつおのがつみ)は、1926年(大正15年)製作・公開、溝口健二監督による日本の日本のサイレント映画、女性映画である。フィルムは現存していないとみられる。
スタッフ・作品データ
- 監督 : 溝口健二
- 脚色 : 畑本秋一
- 原作 : 菊池幽芳
- 撮影 : 松沢又男
- 製作 : 日活大将軍撮影所
- 上映時間(巻数 / メートル) : 19巻 / 2,742メートル
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.33:1) - サイレント映画
- 初回興行 : 浅草・三友館
キャスト
1956年版
新己が罪 | |
---|---|
監督 | 毛利正樹 |
脚本 | 杉本彰 |
原作 | 菊池幽芳 |
製作総指揮 | 岡本良介 |
出演者 |
乙羽信子 高田稔 |
音楽 | 渡辺浦人 |
撮影 | 鈴木博 |
製作会社 | 新東宝 |
配給 | 新東宝 |
公開 | 1956年10月9日 |
上映時間 | 92分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『新己が罪』(しんおのがつみ)は、1956年(昭和31年)製作・公開、毛利正樹監督による日本のトーキー、女性映画である。監督昇進前の赤坂長義がチーフ助監督を務めている。
スタッフ・作品データ
- 製作 : 岡本良介
- 監督 : 毛利正樹
- 原作 : 菊池幽芳
- 脚本 : 杉本彰
- 撮影 : 鈴木博
- 照明 : 平岡岩治
- 美術 : 黒沢治安
- 録音 : 道源勇二
- 音楽 : 渡辺浦人
- スチール : 花沢正治
- 助監督 : 赤坂長義
- 製作主任 : 高橋松雄
- 製作 : 新東宝
- 上映時間 (巻数 / メートル) : 92分(10巻 / 2,520メートル)
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.37:1) - モノラル録音
キャスト
- 乙羽信子 - 箕輪環
- 杉寛 - 箕輪伝蔵
- 中山昭二 - 塚口虔三
- 真山くみ子 - 大木小夜子
- 江畑絢子 - 島子
- 相馬千恵子 - 野崎歌子
- 小峰千代子 - 初
- 千石規子 - お作
- 沢井三郎 - 勇造
- 岬洋二 - 立花義一
- 徳大寺君枝 - 立花綾子
- 高田稔 - 桜戸隆弘
- 鈴木昭 - 桜戸正弘
- 城美穂 - お浜
- 上野稔 - 玉太郎
- 三重明子 - 川口
- 小沢路子 - 水庭
- 児玉一郎 - 佐々木博士
- 松本朝夫 - 加藤
ストーリー
東京。箕輪環(乙羽信子)は、医学士・塚口虔三(中山昭二)とお互いに愛し合っていた。少なくとも環はそう信じていた。塚口がアメリカへ留学することになり、その前の思い出として、塚口の親戚の小夜子(真山くみ子)を加えた3人で、小旅行をすることにした。夜、小夜子に電報が届き、急用で一人帰らざるを得なくなった。やがて環は妊娠する。塚口は、小夜子と相談し、表面上の結婚式を挙げ、結婚生活を送ることとなった。なぜそれが表面上か。環が塚口がまだ借りている部屋を訪れたとき、塚口には、許婚の島子(江畑絢子)がいて、同棲していたのである。環は自殺を図る。
環は、バーのマダム野崎歌子(相馬千恵子)に救われ、歌子の助力もあって、無事に出産する。千葉県の房総にある実家から、父の伝蔵が訪ねてきた。地元の豪農・桜戸隆弘(高田稔)との縁談があるという。歌子は伝蔵と相談し、環の生んだ子は実家に預け、環は結婚することとなった。
桜戸との間に、正弘(鈴木昭)が生まれ、やがて育ち、環は幸福だった。家族で旅行に出かけた先で、正弘が病気を患い、病院へ行くと、そこで診療を行っていたのは、塚口であった。塚口は、再会を機に環に迫る。環は正弘とともに、実家のある房総へ保養に出かけた。地元の漁師の子・玉太郎(上野稔)とすっかり仲良くなった正弘。しかし突然の波が正弘を襲った。正弘は波に呑まれ、助けようとした玉太郎もまた、波に呑まれてしまうのだった。
お作(千石規子)は、玉太郎の育ての母であった。お作は、玉太郎は環の子であるという事実を告げる。環は、玉太郎の遺体に泣き崩れる。
固有名詞の分類
- 己が罪のページへのリンク