山村美智 エピソード

山村美智

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 00:54 UTC 版)

エピソード

「ひょうきんベストテン」では、元ネタになった『ザ・ベストテン』TBS)における黒柳徹子の司会振りを参考に、黒柳のパロディを交えながら進行していた。当時(1980年代)の放送局では社員である女性アナウンサーにスタイリストを付けていなかったため、収録には山本寛斎などの衣装を借りて出演。衣装を汚さないよう留意していたものの、エンディングで放送されていた「ひょうきん懺悔室」(収録中にNGを出してしまった出演者やミスを犯したスタッフがブッチー武者扮する神様の前でNGやミスを懺悔させられるコーナー)で(「反省が足りない」と判断されて)水を容赦なく被らされた時には、着用していた衣装を自腹で買い取ったという。宅間との結婚直後に臨んだ『ひょうきん族』の収録では、NGやミスを犯していなかったにもかかわらず「ひょうきん懺悔室」へ出演させられたが、番組終了後の2021年に臨んだインタビューでは「今となってはいい思い出です」と語っている[8]。『ひょうきん族』での芸人たちによるイジリや掛け合いでは、本人は「それまで舞台で培われた度胸や臨機応変さで何とか乗り切れた」としている[1]

なお、フジテレビ退社後の1986年6月からは、本格的な音楽番組である『ロッテ 歌のアルバムNOW』(TBS)で1年3ヶ月にわたって司会を担当。同局が延べ20年以上制作してきた『ロッテ 歌のアルバム』シリーズの歴史を締めくくる役割を果たした。

『FNN DATE LINE』では初回(1987年10月1日)から平日版のキャスターを務めていたが、同年11月16日放送分での担当を最後に、わずか1ヶ月半で降板を余儀なくされた。降板をめぐっては、「11月16日の放送で三原山噴火関連のニュースを伝えた際に、『あんな島に住まなければいいのに』と発言したことが原因」とされる見解が当初から広まっているが、本人は後年のインタビューでこの見解を明確に否定。「実際の放送では『あんな島に住まなければいいと言う人もいますが、生活されている方にとっては、大切な故郷ですから』と言っていたにもかかわらず、前段の部分だけが切り取られる格好で広まってしまった」と述べている[9][10]

アルベルト・ザッケローニ内田篤人の存在をきっかけにサッカーにのめり込み[11]、日本代表の試合を観戦するため海外まで訪れている。2014年にはブラジルW杯の日本対コロンビア戦を現地観戦[12]2017年にはW杯アジア最終予選UAE対日本戦をUAEで現地観戦した[13]

一人っ子で、3歳の時に実父を亡くしてからは、宅間と結婚するまで実母と2人で暮らしていた[14]。実母に認知症が現れてからは、実母を看護施設に預けながら、女優業の合間を縫う格好で看護に努めている。さらに、夫の宅間が食道ガンに罹患していることが2019年に判明してからは、13回にわたる宅間の入退院にも立ち会った。宅間も一人っ子であったが、1年半もの闘病生活を経て、2020年12月18日に65歳で永眠。宅間との間に実子はおらず、実母の看護については、宅間を看取ってからも一人で続けている[15]。その一方で、2021年10月27日には、結婚生活や宅間の闘病中でのエピソードを綴った『7秒間のハグ』というエッセイ幻冬舎から刊行された。


注釈

  1. ^ このうさぎの役は当初台本にはなかった。『白雪姫』の配役を決める頃に幼稚園を休んでおり、保育士は数日ぶりに登園した山村を見て配役がないことに気づき、急遽山村のために「ピョンピョンピョン、白雪姫さんこちらです」というセリフと共にこの役が作られた。
  2. ^ また、母校のシスターに内定の断りを申し出た所「私はあなたの芝居に感動した一人ですよ。頑張って」との言葉をかけられたという[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 週刊文春2022年2月3日号新・家の履歴書p60-63
  2. ^ a b c d e 河北新報 1982年2月15日夕刊 8面「登場」コーナー
  3. ^ 人生のキーウーマン 洋子 山村美智 Official Blog 2020年1月9日
  4. ^ 山村美智、女優活動を経て局アナに。約40年前の入社、当時は“お茶汲み”で「皮膚が炎症を起こして…」 テレ朝POST 2021年10月12日
  5. ^ コントや劇中歌によく登場し、明石家さんま島田紳助らと張り合った。
  6. ^ a b “元フジテレビP宅間秋史氏が死去 妻山村美智明かす”. 日刊スポーツ. (2020年12月20日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202012200000016.html 2020年12月20日閲覧。 
  7. ^ “ひょうきんなアナ 山村美智子 番組降板”. 日刊ゲンダイ. (2013年7月27日). オリジナルの2016年5月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160512174425/http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/143697 2016年5月2日閲覧。 
  8. ^ 週刊ポスト2021年6月4日号「オレたちひょうきん族」40年目の真実p144
  9. ^ ひとインタビュー 第213回 山村美智さん」どらく(2012年3月26日)
  10. ^ 第一線で輝くあの人のニューヨーク・サクセスストーリー vol.17」アイシーニューヨーク(2006年8月)
  11. ^ ザッケローニ監督と 内田篤人選手へ
  12. ^ クイアバの 涙
  13. ^ ラクダレース? いや、リベンジだ!
  14. ^ 2022年2月9日放送分『徹子の部屋』
  15. ^ “山村美智:フジテレビ人気アナから女優に転身 一周忌むかえた夫の闘病生活を告白 「徹子の部屋」”. 毎日キレイ. (2022年2月9日). https://mainichikirei.jp/article/20220209dog00m100002000c.html 2022年2月10日閲覧。 
  16. ^ “国民的美少女・吉本実憂、銀幕デビューで初主演 病と向き合う少女を熱演”. 映画.com. (2014年9月13日). https://eiga.com/news/20140913/6/ 2014年11月26日閲覧。 


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