国士無双 (麻雀) 現物以外でのフリテンロン和了

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国士無双 (麻雀)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/19 07:36 UTC 版)

現物以外でのフリテンロン和了

通常、フリテン時にロン和了を宣言することはできない。しかし、国士のロン和了に関する例外として、フリテンの13面待ちの時に現物以外の牌ならばロン和了を認めるルールがかつて存在した[9]。しかし現在はこの取り決めは廃れており、わざわざ「フリテン13面待ちのロン和了は不可」と但し書きしてあるルールブック・ルールページもある[12][13][14][15][16][17][18][19][20]

なお、1面待ちの場合は和了牌が1種類しか存在しないため、現物以外でのフリテン和了はありえない。従って、前述の「暗槓の搶槓」が1面待ちに対する特例、「現物以外でのフリテンロン和了」が13面待ちに対する特例であるといえる。

国士無双に関する細目ルールの採用状況

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ルール 種別 13面待ち 13面の 暗槓の搶槓 備考/細目 出典
振聴ロン
01/ネット麻雀/01/東風荘 ネット麻雀 ダブル役満 不可 ロンできる 2018年3月末にサービス終了 [14]
01/ネット麻雀/02/雀賢荘 ネット麻雀 シングル役満 言及なし 言及なし フリテンに関しては「捨牌にアガリ形を構成できる牌がある場合はロンアガリ不可」との但し書きあり [21]
01/ネット麻雀/03/ハンゲーム麻雀4 ネット麻雀 ダブル役満 不可 不可 [15]
01/ネット麻雀/04/Maru-Jan ネット麻雀 ダブル役満 不可 ロンできる [16]
01/ネット麻雀/05/ロン2 ネット麻雀 シングル役満 不可 ロンできる [17]
01/ネット麻雀/06/天鳳 ネット麻雀 シングル役満 不可 不可 [18]
01/ネット麻雀/07/雀魂 ネット麻雀 ダブル役満 不可 ロンできる 三人打ちで採用されている「抜きドラ」で抜かれた北は捨て牌としてカウントされない。ただし、抜いた北が相手の当たり牌である時は放銃扱いになる。 [22]
01/ネット麻雀/08/雀バト ネット麻雀 シングル役満 言及なし ロンできる 注記に「フリテンはツモ以外のアガリは出来ない」との但し書きあり。2012年2月29日にサービス終了。 [23]
01/ネット麻雀/09/闘牌王 ネット麻雀 ダブル役満 言及なし 不可 「国士の特例はなし」との但し書きあり [24]
01/ネット麻雀/10/雀龍門M ネット麻雀 ダブル役満 不可 ロンできる [25]
01/ネット麻雀/11/麻雀ロワイヤル ネット麻雀 シングル役満 言及なし ロンできる
02/アーケード麻雀/01/麻雀格闘倶楽部 アーケード麻雀 ダブル役満 不可 ロンできる [26]
02/アーケード麻雀/02/セガNET麻雀 MJ Arcade アーケード麻雀 シングル役満 不可 ロンできる MJ.NET上におけるアガリ役としては通常の国士と区別して記録される [20][27]

名称の由来その他

もともとの名称は十三么九(十三幺九、シーサンヤオチュー)で、国士無双は雅名である。「国士」はその国の中で最も優れている人物、「無双」は並ぶ者のない意味を指す。語の出典は史記、淮陰侯列伝。語源は、前漢の高祖劉邦に仕えた韓信の才能を、「国に二人といない、得難い人材」と讃えた言葉であるといわれる。ルール本によっては、国士無双を「国士無双(十三么九)」と紹介している書物もある。なお、本家中国麻雀では「十三么」という名称になっており、元々の名称を引き継いでいる。また、英語圏でも「Thirteen Orphans(13人の孤児)」という名称になっており[28]、「十三」の部分が訳出に関わっている。

ヤオの漢字について

「十三ヤオ九」の「ヤオ」は幺の異体字で、「么」(公の2画目を取ったような字。数値文字参照 么)である。この文字はJIS X 0208に含まれていないが、JIS X 0213には含まれており、2-1-10の符号位置を与えられている。すべての日本語環境で表示できるわけではないので、記事名および記事中ではカタカナを用いていることがある。


注釈

  1. ^ 国士無双と十三么九の関係を別称・異称とせず、国士無双の正式名称が十三么九であるとする書籍もある[1]。一方、国士無双と十三么九の両方を正式名称であるとする書籍もある[2]
  2. ^ 国士の1面待ちを「国士○○単騎」と呼ぶことがあるが、雀頭を待つという本来の単騎待ちの定義とは合致しないため、誤りである。
  3. ^ このほか「国士無双十三面張」や「国士無双十三門張」という表記もある。なお「○門張」は「○面張」の中国本来の表記。

出典

  1. ^ 関根二郎『入門書の決定版!麻雀を初めてやる人の本』 土屋書店、2000年 pp118
  2. ^ 横山竜介『新版オールカラーいちばんわかりやすい麻雀入門』 西東社、2013年 pp84
  3. ^ 足りない牌種13種 x 雀頭を取りうる牌種12種 = 156種類、これに十三面待ちの1種類を加えて計157種類。
  4. ^ 浅見了. “延べ単と国士無双のマチ(月刊近代麻雀・昭和61年11月号)”. 2011年8月31日閲覧。
  5. ^ 井出洋介監修『平成版 麻雀新報知ルール』報知新聞社、1997年。ISBN 9784831901187 例えばこのルールブックでは、p74-p75、「国士無双に限り、暗カンでもチャンカンできるとするルールもあります」という形で言及されている。なお新報知ルールは暗槓の搶槓を認めていない。
  6. ^ なお、昭和5年発行の書籍『初めて麻雀を試る人の為に』や『解説麻雀必勝法講義』では国士無双の暗槓の搶槓は当時の最高点数である満貫ではなく、搶槓としての1翻役として扱われている。
  7. ^ 馬場裕一片山まさゆき桜井章一 共著)『答えてバビィ - 1卓に1冊!!麻雀もめごと和睦の書』 竹書房、1996年 ISBN 9784812401880、pp98-99
  8. ^ 初心者のための麻雀講座. “国士無双(コクシムソウ)”. 2013年5月10日閲覧。このサイトではフリテンであるか否かに関わらず13面待ちを純正国士と呼んでいるが、巷間の語の用例ではフリテンではない13面待ちのみを純正国士とする場合もあるようである。
  9. ^ a b c 浅見了. “配牌国士”. 2011年8月31日閲覧。
  10. ^ a b 井出洋介監修『平成版 麻雀新報知ルール』報知新聞社、1997年。ISBN 9784831901187 p74、「十三不搭の特殊なものが十三么九(国士無双)であり、この特殊形に限り、2巡目以降でもアガれるようになりました」とある。
  11. ^ 天野大三、青山敬『新現代ルールによる図解麻雀入門』梧桐書院、1979年。 ISBN表記なし、0076-590868-2368。1970年代に制定・発表された傍流のルール体系を基調とするこのルールブックでは、「天和/地和/人和と複合している国士無双」を「十三龍門」という名称で「五倍額満貫」と規定している (p134-135)。五倍額満貫は標準的なルールにおける役満の1.25倍の点数に相当し、このルールブックで五倍額満貫に規定されているのは十三龍門と九蓮宝燈の2役のみである。なお、新現代ルールでは十三么九の1面待ちと13面待ちを区別せず、両方とも同じ三倍額満貫に規定している (p124-p125/p219)。
  12. ^ 井出洋介監修『平成版 麻雀新報知ルール』報知新聞社、1997年。ISBN 9784831901187 p114。(フリテン13面待ちの時のロン和了については)「フリテン規定が優先し、ツモ和了しかできない」と明記されている。
  13. ^ 天野大三、青山敬『新現代ルールによる図解麻雀入門』梧桐書院、1979年。 p219に「これが特殊な変態的満貫役だからといって、振聴のロン和りなどを認めることもいけない(原文ママ)」と明記されており、昭和50年代に発行されたルールブックにおいて既に「フリテン13面のロン和了は不可」とされている。
  14. ^ a b 東風荘. “麻雀ルール”. 2011年8月30日閲覧。
  15. ^ a b ハンゲーム 麻雀4. “役について”. 2011年8月30日閲覧。「国士無双に振聴、搶槓の特別扱いはありません」と記されている。
  16. ^ a b Maru-Jan. “ルール”. 2011年8月30日閲覧。
  17. ^ a b ロン2 (日本プロ麻雀連盟). “遊び方・ルール”. 2011年8月30日閲覧。
  18. ^ a b 天鳳. “マニュアル”. 2011年8月30日閲覧。
  19. ^ 雀龍門. “採用役”. 2012年10月10日閲覧。雀龍門. “対局ルール”. 2012年10月10日閲覧。雀龍門. “三人麻雀/採用役”. 2012年10月10日閲覧。雀龍門. “三人麻雀/対局ルール”. 2012年10月10日閲覧。
  20. ^ a b セガネットワーク対戦麻雀MJ4 Evolution. “採用ルール”. 2011年8月30日閲覧。
  21. ^ 雀賢荘. “麻雀ルール”. 2011年8月30日閲覧。
  22. ^ 雀魂 (2021年6月15日). “段位戦ルール説明”. 『雀魂』公式サイト内「ニュース」. 株式会社Yostar. 2023年2月6日閲覧。
  23. ^ 雀バト. “対戦ルールと遊び方 (Web魚拓)”. 2011年9月15日閲覧。「オンライン麻雀 雀バト」は、2011年8月31日[1]にサービス終了した前身「近代麻雀オンラインバトル」のルールをそのまま引き継いでいる。
  24. ^ 闘牌王. “ルール”. 2011年8月30日閲覧。
  25. ^ 雀龍門M. “四人打ち採用ルール役”. 2024年2月1日閲覧。雀龍門M. “三人打ち採用ルール役”. 2024年2月1日閲覧。
  26. ^ 麻雀格闘倶楽部 Ultimate Version. “あがり役一覧表”. 2011年8月30日閲覧。
  27. ^ セガネットワーク対戦麻雀MJ5. “MJルール (四人打ち)”. 2012年12月9日閲覧。
    セガネットワーク対戦麻雀MJ5. “三人打ちルール”. 2012年12月9日閲覧。
    ただしMJ5のルールページにはフリテン国士十三面の例外規定についての言及はナシ。
  28. ^ ヨーロッパ麻雀協会 (2008年5月14日/2012年1月8日). “Riichi Rules for Japanese Mahjong”. 2012年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月1日閲覧。ヨーロッパで開催されている日本式リーチ麻雀の国際大会の公式ルール。p19、4.2.5 Yakuman の節参照。
  29. ^ 浅見了. “国士無双”. 2014年1月27日閲覧。
  30. ^ 浅見了. “十三不搭”. 2014年1月31日閲覧。
  31. ^ 浅見了. “想定寧波規則”. 2013年7月18日閲覧。
  32. ^ 横山竜介・大村元『麻雀シリーズ3 わたしにもわかる マージャン役と点数の数え方』 西東社、1980年 p73 ただし、ローカル役ではなく、正規役として紹介されている。また、既に雀頭が完成していて、和了牌含めた14牌が十三不搭と同じ状態になっている役を「準十三不搭」として紹介している(こちらも役満)。
  33. ^ a b バビロン(馬場裕一)『麻雀手役大事典』毎日コミュニケーションズ、2002年。ISBN 4839908672 p216。
  34. ^ 馬場裕一(片山まさゆき、桜井章一 共著)『答えてバビィ - 1卓に1冊!!麻雀もめごと和睦の書』 竹書房、1996年 ISBN 9784812401880、pp102-104
  35. ^ 日本プロ麻雀協会. “日本プロ麻雀協会 麻雀用語講座バックナンバー”. 2013年7月21日閲覧。
  36. ^ 東京雀豪倶楽部 『麻雀の鉄人』 リヨン社、1995年、ISBN 9784576950129
  37. ^ 本家・中国麻雀では、特殊順子として認められており、数牌のみであれば無字、かつ残り1面子も順子であれば平和が複合する。


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