京阪7000系電車 京阪7000系電車の概要

京阪7000系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 12:50 UTC 版)

京阪7000系電車
準急の運用に就いた7002F
基本情報
運用者 京阪電気鉄道
製造所 川崎重工業
製造年 1989年 - 1993年
製造数 4編成28両
主要諸元
編成 7両編成(3M4T)
軌間 1,435 mm(標準軌
電気方式 直流1500 V
架空電車線方式
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.0 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 910人〜980人
車両定員 130人〜140人
自重 Mc:32.5 t
M:32.0 t
T:24.0 t, 22.0 t
編成長 130,900 mm
全長 18,700 mm
全幅 2,780 mm
全高 4,185 mm
車体 アルミ合金
主電動機 三相かご形誘導電動機
主電動機出力 200 kW
駆動方式 TD継手平行カルダン駆動 KD506-B-M
歯車比 6.07
編成出力 2,400 kW
制御方式 GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御
制御装置 東洋電機製造 ATR-H4200-RG622A
制動装置 回生ブレーキ優先電気指令式電磁直通ブレーキ HRDA-1
保安装置 K-ATS
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1993年(平成5年)までに7000系として25両が製造されたほか、1989年に6000系VVVFインバータ制御試作車として製造された3両が1993年に本系列に編入され[1]、合計7両編成4本(28両)が在籍する。

投入の経緯

1989年10月の鴨東線開業に伴う増備車として、同年に6両編成2本(7001F・7002F)と4両編成1本(7003F)が投入された[1]。京阪で初めてVVVFインバータ制御を本採用した系列である。

7003Fは当初交野線宇治線で運用されていたが、1991年(平成3年)に中間車を2両新造して6両編成化され、1992年(平成4年)には中間車がさらに3両新造されて、3編成とも7両編成化された。これにより、一般車(通勤車)による代用特急・臨時特急運用には6000系に代わり本系列が優先的に充当されるようになった。

1993年、VVVFインバータ制御試験車6000系6014F(6次車)の京都方3両を、系列内で制御方式を統一するため、改番のうえ本系列に編入し、新造の大阪側4両と組んで、7004Fが組成された。このため、7004Fの京都方3両は6000系(2 - 6次車)と同じ車体形状で、床下の機器配置も異なる[注 1]

車体・内装・機器

旧塗装の7003F(土居駅にて)
7004Fの京都方3両は6000系からの編入車(出町柳駅にて)

前面デザインは6000系を踏襲しつつ、乗務員室スペース拡大のため、先頭部を直立させている。また、側窓構造が変更され、6000系6次車以前に比べて窓枠の露出が少なくなっている(前述の7004F京都方3両を除く)。

内装では、座席袖仕切りにモケットが貼られ、乗降ドア上部のつり革の跳ね上げ機構を省略した(長さが短い)点が6000系からの主な変更点である。なお、6000系7次車以降の車体・内装は本系列と同一となっている。

制御装置は東洋電機製造製ATR-H4200-RG622A[注 2]で、GTOサイリスタ素子(4500V /3000A)によるVVVFインバータ制御を本格的に採用した。主電動機TDK6151-Aは200kW(当時は新幹線以外では日本最大)の大出力の誘導電動機を装備している。最高速度は110km/h(設計上は120km/h)、起動加速度は6000系より少々上がって2.8km/h/sである。

なお、本系列は京都方3両+大阪方4両のユニット構成が基本であるが、7004Fのみ京都方が4両ユニットとなっている[1]

製造

←京都                       大阪→
形式 7000 7500 7600 7150 7650 7550 7050 竣工
Mc T T M T T Mc
車両番号 7001 7501 7151 7651 7551 7051 1989年9月4日
7002 7502 7152 7652 7552 7052 1989年9月9日
7003 7503 7553 7053 1989年9月13日
7153 7653 1991年10月23日
7601 1992年9月29日
7602 1992年9月12日
7603 1992年9月9日
←京都                  大阪→
形式 7600 7550 7650 7050 竣工
T T T Mc
車両番号 7604 7554 7654 7054 1993年12月7日

注釈

  1. ^ 一例として、通常は山側にあるVVVFインバータ制御装置が、7004・7104では反対側の川側にある。
  2. ^ 6000系6014Fで試験を行っていた。
  3. ^ 7552号車の車内には、「昭和64年」の製造プレートが取り付けられている。

出典

  1. ^ a b c 福島温也 「京阪電気鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』 第822巻、電気車研究会、2009年、256 - 258頁。
  2. ^ “京阪7000系に新塗装車登場”. 鉄道ファン. (2009年2月24日). https://railf.jp/news/2009/02/24/093500.html 2021年12月14日閲覧。 
  3. ^ 私鉄車両年鑑2020. イカロス出版. (2020). p. 71. ISBN 978-4802208376 
  4. ^ 7000系リニューアル車両が営業運転を開始します!”. 京阪電気鉄道. 2024年1月17日閲覧。
  5. ^ 『関西の鉄道』№59 109頁「京阪だより」
  6. ^ 京阪7000系に新塗装車登場|鉄道ニュース|2009年2月24日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2024年1月24日閲覧。
  7. ^ 『鉄道ファン』2012年5月号 189頁「POST」掲載記事より
  8. ^ 『関西の鉄道』№60 102頁「京阪だより」
  9. ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2009』交通新聞社、2009年、120頁。 


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