ユー・ウォント・シー・ミー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/03 14:35 UTC 版)
「ユー・ウォント・シー・ミー」 | ||||||||||
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ビートルズの楽曲 | ||||||||||
収録アルバム | 『ラバー・ソウル』 | |||||||||
英語名 | You Won't See Me | |||||||||
リリース | 1965年12月3日 | |||||||||
録音 |
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ジャンル | ポップ・ロック[1] | |||||||||
時間 |
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レーベル | パーロフォン | |||||||||
作詞者 | レノン=マッカートニー | |||||||||
作曲者 | レノン=マッカートニー | |||||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||||||||
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1974年にアン・マレーによってカバーされ、Billboard Hot 100で最高位8位を獲得した。
背景
「ユー・ウォント・シー・ミー」は、マッカートニーと当時の婚約者ジェーン・アッシャーとの関係を題材としている。この曲が書かれた頃、アッシャーはマッカートニーを拒絶していた[3]。マッカートニーよりも4つ年下であるアッシャーは、女性は家を守るべきであるというマッカートニーの保守的な考えを受け入れず[4]、ロンドンで『ラバー・ソウル』のためのセッションを行なっていた1965年後半、アッシャーはブリストル・オールド・ヴィク劇場で行なわれる舞台のオファーを受けていた[5]。これにより、2人の関係が悪化することとなった。その後ブリストルにいたマッカートニーがアッシャーに電話をかけるも、アッシャーは電話に出ないことで拒絶した[6]。
マッカートニーは、本作について「いつもはギターかピアノを使ってコードから曲を作るんだけど、この曲はたったの2つの音から生まれた。ギターの2本の高音弦の組み合わせでね。それから『ユー・ウォント・シー・ミー』を書き上げたんだ。これは完全に僕の仕事だよ。でも僕はいつだって喜んでジョンとの連名でクレジットをつけたよ。なにしろ彼にはセッションで「それいいね」って言う機会があるのだから」と語っている[2]。
本作が書かれた時期には、同じくマッカートニーとアッシャーの関係性を題材とした「恋を抱きしめよう」と「君はいずこへ」も書かれており、これまでの幸せなラブソングからの変化が見られる[7][8]。ジャーナリストのハワード・スーンズは、本作におけるマッカートニーについて「冷酷で、嫉妬深いボーイフレンド」と表現している[9]。
レコーディング
「ユー・ウォント・シー・ミー」のレコーディングは、『ラバー・ソウル』セッションの最終日である1965年11月11日の午後6時に開始された[10]。この日はアルバムのために3曲録音する必要があり[11]、この日のレコーディング・セッションは13時間も行なわれ、本作は2テイク録音された[12]。このテイクの演奏時間は3分22秒と、当時ビートルズが録音したトラックでは最長となる演奏時間だった[13]。
マッカートニーはベーシック・トラックにおいてピアノを演奏しており、そこにベースをオーバー・ダビングした。本作では、ロード・マネージャーのマル・エヴァンズがハモンドオルガンを演奏しており[13]、2分28秒あたりからフェイドアウトするまで切れ目なく流れるAの音を担当している[14]。ジョン・レノンとジョージ・ハリスンは、「マッカートニーの訴えに対して無関心な彼女」をバッキング・ボーカルで表現している[15][16]。リンゴ・スターは、ハイハットをオーバー・ダビングし、ドラム・パートを増強して曲にアクセントを加えている[15]。
なお、モノラル・ミックスは、ステレオ・ミックスに比較してフェード・アウトが多少遅い[14]。この関係からモノラル・ミックスとステレオ・ミックスで、演奏時間が少々異なっている。
- ^ Julien, Olivier (2008). Sgt. Pepper and the Beatles: it was forty years ago today. Ashgate Publishing, Ltd. p. 27. ISBN 0-7546-6708-1
- ^ a b Miles 1997, p. 271.
- ^ MacDonald 2005, p. 160.
- ^ Sounes 2010, pp. 138–139.
- ^ Kruth 2015, pp. 181–182.
- ^ Sounes 2010, p. 139.
- ^ Sounes 2010, p. 138.
- ^ MacDonald 2005, pp. 171, 174.
- ^ Sounes 2010, pp. 138, 139.
- ^ Winn 2008, p. 375.
- ^ Lewisohn 2005, p. 68.
- ^ “94. 'You Won't See Me'”. 100 Greatest Beatles Songs. Rolling Stone. 2019年4月19日閲覧。
- ^ a b Kruth 2015, p. 182.
- ^ a b Winn 2008, p. 376.
- ^ a b c MacDonald 2005, p. 180.
- ^ Gould, Jonathan (2007). Can't Buy Me Love: The Beatles, Britain and America. London: Piatkus. p. 298-99. ISBN 978-0-7499-2988-6
- ^ Lewisohn 2005, pp. 69, 200.
- ^ Riley 2002, p. xvii.
- ^ Lewisohn 2005, p. 69.
- ^ Green, Richard (11 December 1965). “The Beatles: Rubber Soul (Parlophone)”. Record Mirror .
- ^ Eden (1 January 1966). “The Lowdown on the British Rubber Soul”. KRLA Beat: 15.
- ^ Unterberger, Richie. “You Won't See Me - The Beatles | Song Info”. AllMusic. All Media Group. 2021年3月17日閲覧。
- ^ a b c “The Hot 100 Chart”. Billboard (1974年7月13日). 2021年3月18日閲覧。
- ^ a b c “Anne Murray Chart History (Adult Contemporary)”. Billboard. 2022年1月22日閲覧。
- ^ Kruth 2015, p. 183.
- ^ The Best ... So Far (Media notes). Anne Murray. Capitol Records. 2010. ASIN: B000002TU5。
- ^ “Top RPM Adult Contemporary: Issue 9217”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年1月23日閲覧。
- ^ “Top RPM Singles: Issue 7647”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年1月23日閲覧。
- ^ “flavour of new zealand - search listener”. Flavourofnz.co.nz. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “Image : RPM Weekly”. Bac-lac.gc.ca. Library and Archives Canada. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “Top POP SINGLES”. Talent in Action (Billboard Publications): 8. (December 28, 1974).
- ^ “Top 100 Year End Charts: 1974”. Cashbox Magazine. 2021年3月18日閲覧。
- ^ Raggett, Ned. These Foolish Things - Bryan Ferry | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年3月18日閲覧。
- ^ This Bird Has Flown - Various Artists | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年3月18日閲覧。
- 1 ユー・ウォント・シー・ミーとは
- 2 ユー・ウォント・シー・ミーの概要
- 3 リリース・評価
- 4 脚注
固有名詞の分類
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