ヤハズエンドウ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/16 06:28 UTC 版)
近縁種
近縁の仲間には、スズメノエンドウ (Vicia hirsuta)、カスマグサ (V. tetrasperma) などがある。この3種は、いずれも路傍に咲くごく普通な雑草であり、生育の季節も共通するため、往々にして混生する。これら3種は似ているが、ヤハズエンドウは大きくて少数の花をつけ、スズメノエンドウはごく小さな花を房状に多数つける。カスマグサは小型の花を少数つける。ヤハズエンドウは托葉(葉の付け根の付属物)に暗紅色の花外蜜腺があり、他2種にはない。カスマグサの「カスマ」とは、「カラス」と「スズメ」の間(マ)の意である。
また、欧米にはより大型の基亜種オオヤハズエンドウ (V. sativa) があり、牧草として利用されている。この種は近年日本にも帰化していることが分かっている。
脚注
参考文献
- 金田初代、金田洋一郎(写真)「カラスノエンドウ」『ひと目でわかる! おいしい「山菜・野草」の見分け方・食べ方』PHP研究所、2010年9月24日、15頁。ISBN 978-4-569-79145-6。
- 亀田龍吉『ルーペで発見! 雑草観察ブック』世界文化社、2019年3月15日、12 - 13頁。ISBN 978-4-418-19203-8。
- 高橋秀男監修 田中つとむ・松原渓著『日本の山菜』学習研究社〈フィールドベスト図鑑13〉、2003年4月1日、35頁。ISBN 4-05-401881-5。
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- 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、280頁。ISBN 4-635-07001-8。
- 岩瀬徹『形とくらしの雑草図鑑 : 見分ける、身近な280種』全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2007年、56頁。ISBN 978-4-88137-135-0。
- 岩瀬徹ほか『校庭の雑草』(4版)全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2009年、71頁。ISBN 978-4-88137-146-6。
- 亀田龍吉、有沢重雄『花と葉で見わける野草』近田文弘監修、小学館、2010年、134頁。ISBN 978-4-09-208303-5。
関連項目
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Vicia sativa L. subsp. nigra (L.) Ehrh. ヤハズエンドウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月8日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Vicia angustifolia L. var. segetalis (Thuill.) W.D.J.Koch ヤハズエンドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月8日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Vicia angustifolia L. ヤハズエンドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年4月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 金田初代 2010, p. 15.
- ^ “カラスノエンドウ|日本の季節を楽しむ暮らし 暦生活”. 日本の季節を楽しむ暮らし 暦生活. カラスノエンドウ. 新日本カレンダー. 2024年5月16日閲覧。 “さやの端をちぎり、豆を取り除きます。空になったさやを再び合わせ、一端をくわえて空気を吹き込むと、「シービービー」「ピーピー」という大きい音が響きます。少しコツが要りますが、昔の子どもたちは誰でも吹けたそうです。そのため別名は「シービービー」「ピーピー豆」。”
- ^ a b c d e f g h i j k 高橋秀男監修 2003, p. 35.
- ^ 亀田龍吉 2019, p. 12.
- ^ 亀田龍吉 2019, p. 13.
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