モザンビーク 交通

モザンビーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 11:22 UTC 版)

交通

鉄道

国民

1961年から2003年までのモザンビークの人口動態グラフ

民族

約40の部族が存在する[2]

マクア人英語版(Emakhuwa)・ロムウェ人フランス語版(Elomwe)が40%、マコンデ人シャンガーン人ショナ人スワジ人などのバントゥー系黒人の諸民族が国民全体の99%を構成し[31]、その他メスチーソ(黒人と白人の混血。ムラート)が0.8%、インド人印僑)が0.08%、ポルトガル系モザンビーク人を主とする白人が0.06%とごく少数の非黒人系マイノリティが存在する[32]。2007年時点では1,500人から12,000人に達する規模の中国系コミュニティが存在するとも推定されている[33][34]

2010年代初頭より、経済的停滞が続く旧宗主国ポルトガルから経済的に勃興を遂げつつあるモザンビークに専門職従事者の移住が進んでおり、首都マプトには約2万人のポルトガル人が存在すると推定されている[35]

言語

モザンビークの公用語ポルトガル語モザンビーク・ポルトガル語英語版)である。その他、バントゥー諸語マクア語セナ語ツォンガ語ニュングウェ語チェワ語ショナ語ロムウェ語マコンデ語ツワ語英語版ロンガ語英語版チョピ語英語版ヤオ語コティ語英語版ンワニ語英語版など)や、北部ではスワヒリ語も用いられる。

モザンビークの言語状況は複雑である。1997年の国勢調査によれば公用語のポルトガル語を第1言語とする人々は国民の8.8%であり[32]、第2言語とする人々の27%[32]を合わせても35%ほどにしかならない。バントゥー諸語も最大話者数を擁するマクア語でも26.1%程にしかならず[32]、諸言語が混在する状態にある。

なお、イギリス連邦に加盟している国では唯一、英語を公用語としていない。

宗教

キリスト教が約40%、イスラム教が約20%、ほかに伝統宗教が信仰されている[2]。2017年の推定によれば、キリスト教のカトリック教会が27.2%、ペンテコステ派が15.3%、ザイオニスト教会(Zionist Churches)が15.6%。イスラム教が18.9%、無宗教が13.9%である[31]

教育

ナンプーラの学校の生徒たち

1975年にポルトガルから独立して以来、学校建設と教員の訓練登録は人口増加に追いついていない。特にモザンビーク内戦(1977-1992年)の後、就学数は着実な若年人口の増加のため常に高くなっており、教育の質はその影響を受けている。全てのモザンビーク人は法律によって初等教育レベルの学校に出席することを義務付けられているが、多くのモザンビークの児童は家族の生活のために農場で働かなければならないため、初等学校に通っていない。2007年時点でも、100万人の児童が未だに学校に通っておらず、彼らの多くは農村部の貧しい地域出身である。モザンビークの教員のほぼ半数は未だに無資格である。女児の就学数は2002年に300万人だったが2006年には410万人に増加し、修了率も31,000人から90,000人に増加したが、修了率は著しく低い水準を保っている[36]。7年生の後、生徒は中等学校に通うために標準化された国家試験を受ける必要があり、中等学校は8年から10年までである[要出典]。モザンビークの大学の枠は極端に限られており、そのため多くの準大学教育を終えた学生はすぐには大学の勉強に進めない。多くは教員として働くか、無職となる。職業訓練を提供する機関も存在し、農業学校、工業学校、教育学校などは10年生の後に開ける準大学である。

2017年の推計によれば、15歳以上の国民の識字率は60.7%(男性:72.6%、女性:50.3%)である[31]。ただ、植民地時代の1950年時点では、非識字率が97.8%であった[37]。2005年の教育支出はGDPの5.0%だった[32]

主な高等教育機関としては、エドゥアルド・モンドラーネ大学(1962年)やモザンビーク教育大学の名が挙げられる。

保健

出生率は女性1人につき、約4.89人である[31]。2004年の保健への公的支出はGDP比2.7%であり、一方で同年の私的支出は1.3%だった[38]。2004年の1人当たりの保健費は42USドル(PPP)だった[38]。2017年の人口100,000人に対して医者は8人。2021年の推定乳幼児死亡率は新生児1000人に対して63.03人[31]。15歳から49歳までのHIV感染は10%を越える[38]。モザンビークのHIV感染率は高く、2019年のHIV感染者は約220万人であり、感染率は12.1%である[31]

2017年、マラリアコレラの流行が深刻化した。マラリアは2017年1月から3月の間に148万人が診断され、288人が死亡した。コレラは3年連続の流行となり1222人が感染し、うち2人が死亡している[39]

婚姻

治安

同国では近年から資源価格の下落に加え、対外債務問題により経済情勢が悪化している影響から所得格差が拡大しており、そこから強盗誘拐性犯罪空き巣車上荒らしなどの犯罪が多発し、治安の悪化が社会問題となっている。

また、1992年の内戦終了後もその当時の戦争で活動していた政府与党のFRELIMOと野党であるRENAMOとの間の政治的な緊張関係が存続し、RENAMO支持者の多い北中部地域の一部では、政府軍・警察とRENAMO側の武装集団との間で今も衝突が発生している。

人権


  1. ^ a b c d モザンビーク/経済 米国中央情報局(CIA)2021年2月1日閲覧
  2. ^ a b c d e f モザンビーク共和国(Republic of Mozambique)基礎データ 日本国外務省(2021年4月18日閲覧)
  3. ^ 吉田昌夫『〈世界現代史14〉アフリカ現代史II──東アフリカ』(山川出版社、1990年2月10日、2版1刷発行)25-26頁
  4. ^ A.H.デ・オリヴェイラ・マルケス/金七紀男訳『ポルトガル3──世界の教科書=歴史』(ほるぷ出版、1981年)pp.36-40
  5. ^ 「アフリカ南部、動乱の兆し モザンビークの戦争状態宣言」『朝日新聞』朝刊1976年(昭和51年)3月4日7面(13版)
  6. ^ 舩田クラーセンさやか「紛争後モザンビーク社会の課題──村に戻らない人々」『朝倉世界地理講座 アフリカII』(池谷和信、武内進一、佐藤廉也編、朝倉書店、2008年4月)pp.658-659
  7. ^ レナード・トンプソン/宮本正興、吉國恒雄、峯陽一、鶴見直城訳『南アフリカの歴史【最新版】』(明石書店、2009年11月)p.404
  8. ^ わかる!国際情勢>Vol.49 躍進する南アフリカ~途上国のリーダーとして 日本国外務省(2009年11月2日)2021年4月18日閲覧
  9. ^ “China Built New Presidential Palace in Mozambique”. China Aidd. https://china.aiddata.org/projects/40732 2018年7月26日閲覧。 
  10. ^ モザンビーク”. 日本国総務省. 2020年11月29日閲覧。
  11. ^ 主要な社会指標”. アフリカ開発銀行グループ. 2020年11月29日閲覧。
  12. ^ 世界の平均寿命は72歳 国の豊かさで格差顕在”. 日本経済新聞. 2020年11月29日閲覧。
  13. ^ 「東アフリカ産LNG台頭/モザンビークなど 日本にも恩恵」モザンビーク財務相「24年から6~7%成長」生産本格化で、『日本経済新聞』朝刊2019年9月1日(総合5面)2019年9月3日閲覧
  14. ^ 「モザンビーク 戦闘激化/対過激派 ガス田開発に影響」読売新聞』朝刊2021年4月7日(国際面)2021年4月18日閲覧
  15. ^ 市之瀬敦『ポルトガルの世界 海洋帝国の夢のゆくえ』(社会評論社、2001年12月)pp.164-165
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  17. ^ 日・モザンビーク投資協定の署名 日本国外務省
  18. ^ 人事制度と人財育成 | IHI原動機 リクルーティングサイト2021”. IHI原動機 リクルーティングサイト2021. 2021年2月6日閲覧。
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  20. ^ 記事名不明[リンク切れ]
  21. ^ 「食料と燃料の値上げで暴動、死傷者多数 モザンビーク」[リンク切れ]CNN(2010年9月2配信)
  22. ^ モザンビークでのODA事業が人々の声を受け中止へ︕現地からの反対の声に寄り添い活動してきた日本のNGOが8/12(水)にオンラインイベントで生報告(聞き手:ジャーナリスト堀潤氏)PR TIMES(2020年8月6日配信)2021年4月18日閲覧
  23. ^ 樫田秀樹「日本のODA事業がモザンビークの小規模農家の生活を破壊する!HARBOR BUSINESS Online(2017年12月20日配信)2021年4月18日閲覧
  24. ^ 35億円超の国費が投入されている日本のODA「プロサバンナ」に現地からの反発の声、事態を憂慮する国会議員による一般公開勉強会を12/23(月)に開催 PR TIMES(2019年12月17日配信)2021年4月18日閲覧
  25. ^ 記事名不明[リンク切れ]日経BizGate
  26. ^ モザンビーク:21世紀に向けたルビーの発見 米国宝石学会(GIA)2014年12月3日配信/2021年4月18日閲覧
  27. ^ 記事名不明[リンク切れ]石油天然ガス・金属鉱物資源機構
  28. ^ 「千代田化工、モザンビークのLNG基地受注へ 1兆円規模」日本経済新聞ニュースサイト(2015年5月18日配信)2021年4月18日閲覧
  29. ^ パライバトルマリンの品質と価値、産出動向、処理について 福岡宝石市場(2021年4月18日閲覧)
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  32. ^ a b c d e 『CIA World Factbook』(2020年11月29日閲覧)
  33. ^ Jian, Hong (2007), “莫桑比克华侨的历史与现状 (The History and Status Quo of Overseas Chinese in Mozambique)”, West Asia and Africa (Chinese Academy of Social Sciences) (5), ISSN 1002-7122, オリジナルの2011年6月17日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20110617044234/http://scholar.ilib.cn/A-xyfz200705010.html 2008年10月29日閲覧。 
  34. ^ Horta, Loro (2007-08-13), “China, Mozambique: old friends, new business”, International Relations and Security Network Update, http://www.isn.ethz.ch/isn/Current-Affairs/Security-Watch/Detail/?id=53470&lng=en 2007年11月3日閲覧。 
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  36. ^ Key facts Archived 2009年1月9日, at the Wayback Machine., Department for International Development (DFID), a part of the UK Government (24 May 2007)
  37. ^ A.H.デ・オリヴェイラ・マルケス著、金七紀男訳『ポルトガル3』(ほるぷ出版〈世界の教科書=歴史〉、1981年11月1日初版)163頁
  38. ^ a b c アーカイブされたコピー”. 2010年1月30日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年5月2日閲覧。
  39. ^ 「モザンビークでコレラ流行、1222人感染」AFP(2017年3月15日配信)2017年3月15日閲覧
  40. ^ a b c d e 市之瀬敦「モザンビーク文学と公用語問題」『モザンビーク 「救われるべき」国の過去・現在・未来』「モザンビーク」刊行チーム、拓殖書房、1994年11月






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