フクロヤツメ フクロヤツメの概要

フクロヤツメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/02 15:35 UTC 版)

フクロヤツメ
W. Wingによる成熟雄のイラスト
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
上綱 : 無顎上綱 Agnatha
: 頭甲綱 Cephalaspidomorphi
: ヤツメウナギ目 Petromyzontiformes
: フクロヤツメ科 Geotriidae
: フクロヤツメ属 Geotria
J. E. Gray, 1851
: フクロヤツメ G. australis
学名
Geotria australis
J. E. Gray, 1851
英名
pouched lamprey
wide-mouthed lamprey

分布

南半球に広く分布し、オーストラリア南東部と南西部・ニュージーランドチリアルゼンチンで見られる。

形態

太いウナギのような体型で体長60cm以下、体後半に2つの低い背鰭がある。

成体の眼は比較的小さく、頭部側面に位置する。成熟雄は眼の下に弛んだ袋を形成するが、その機能は不明である。だが、おそらく巣作り時に石を集めるためだと考えられている[1]

生態

孵化は1月で体長は9.63mm[2]アンモシーテス幼生はくすんだ茶色で、成長はかなり遅く0.068mm/日[2]変態までの4年間を川で過ごし10cm程度になる。6か月かけて変態し、降海は1-5月。2本の青緑の筋の入った明瞭な銀色になり、他魚に寄生する。青緑の筋はビリベルジンの蓄積によるものである[3]。海ではその後繁殖のために川に戻るが、この時ビリベルジンは肝臓に移動し、体色が茶色になるにつれて肝臓が緑色に変化する[3]。川に戻って18か月以内、11-12月に繁殖してすぐに死ぬ[2]

出典

  • Allen, Gerald R. (1989). Freshwater Fishes of Australia. T.F.H. Publications 
  1. ^ Pouch use
  2. ^ a b c Tedd, P.R.; Kelso, J.R.M. (1993). “Distribution, growth and transformation timing of larval Geotria australis in New Zealand”. Ecology of Freshwater Fish 2 (3): 99–107. doi:10.1111/j.1600-0633.1993.tb00089.x. 
  3. ^ a b Todd, P.R.; Wilson, R.D. (1983). “Epidermal pigmentation and liver coloration in the southern hemisphere lamprey, Geotria australis Gray”. New Zealand Journal of Marine and Freshwater Research 17: 21–26. doi:10.1080/00288330.1983.9515983 

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