ヒメマルカツオブシムシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/08 13:25 UTC 版)
ヒメマルカツオブシムシ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ヒメマルカツオブシムシ Anthrenus verbasci
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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特徴
ヒメマルカツオブシムシ Anthrenus verbasci (L.) は、カツオブシムシ科マルカツオブシムシ属の昆虫である。カツオブシムシ科の中ではごく小型に属する。成虫の体長は約3mm、短い楕円形で体はやや腹背に扁平ながらも厚みがある。背面は細かな鱗状の毛が全体を覆っていて、全体に灰黄色に見える。やや褐色と黒っぽい幅の広い横帯が模様を作る。触角は短くて先端は棍棒状。
幼虫は太めの円筒形で、成熟すると体長4mmに達する。歩脚は胸部の三対があるのみ。ごく短くて体の下に収まる。各体節に多数の立った毛が密生している。また後端の体節には多数の毛が後ろ向きに束になって生える。これらの特徴はカツオブシムシ類全般に共通するが、この種では特に太めに見える。
なお、尾端の毛束の毛は槍状毛といわれ、防御の役割があるとされる。敵が触れると切り離して絡みつかせ、アリなどは身動きが取れなくなる[1]。
生活史
年一化性で、幼虫で越冬する。3-4月に蛹となり、20-30日で羽化する。蛹は終令幼虫の脱皮殻の中に収まる。
成虫は約10日間、その場にとどまり、そこで交尾と産卵を行う。その後に野外に出て、初夏に花を訪れ、花粉などを餌とする。特に白い花に集まり、マーガレットなどには頻繁に見られる。成虫の寿命は30-50日。
卵は一雌あたり20-100個に達し、餌の間にばらばらに生み付けられる。幼虫は翌年の春まで6-8回、時に10回の脱皮をして成長し、その期間は300日を超える。その間、主として乾燥した動物性の繊維質を食べる。
本種と同様に摂食前に産卵する習性を持つヒメカツオブシムシでの観察では、羽化後に産卵を済ませていなくても日数が経つと走光性が変わって野外に出て、一度野外に出てから屋内に入っての産卵も確認されていない。また、成虫に餌を与えてからの方が産卵数が増している[2]。以上からヒメカツオブシムシとヒメマルカツオブシムシが摂食前に産卵する習性はもとから持っていたものではなく、幼虫の餌が得易い人家に棲む様になってから得られたものだと考えられている[3]。
分布
日本全土に見られ、国外でも世界各地に広く知られる。
- 1 ヒメマルカツオブシムシとは
- 2 ヒメマルカツオブシムシの概要
- 3 天敵
ヒメマルカツオブシムシと同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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