テールスキッド 装甲戦闘車両におけるテールスキッド

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テールスキッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/31 04:47 UTC 版)

装甲戦闘車両におけるテールスキッド

フランスのルノーFT戦車のテールスキッド

近代兵器としての戦車は、第一次世界大戦において塹壕を乗り越えて敵の機関銃陣地や短距離砲の砲座を蹂躙するために開発されたものだが、これらの車両の走行装置が「超壕・超堤能力のみを重視し、速度発揮は求めず、前後に長い車体の外周を無限軌道履帯)が周回する方式」から「ある程度の速度を無理なく発揮できるように、箱型の車体の中央下部に装備される方式」になると、塹壕や溝を乗り越え終えた際に車体後部が溝に転落する、高さのある障害物を乗り越える際に車体後部が地面に接触する(“尻餅”をつく)といった障害が発生することが問題となった。当時の戦車の発揮できる駆動力では、特にエンジンが後部にあって重心が後方に寄っている場合、それらの障害物を乗り越えた後に、エンジンパワーと無限軌道の駆動力だけでそのまま前進していくことが難しかったためである。

これを防ぐために、車体後端に上方に傾斜した橇様の部品が装備されるようになり、これを英語では「テールスキッド(Tail Skid)」と呼び、日本では「尾橇」の訳が充てられた。

技術の発展により戦車のエンジンや走行装置の性能が向上するとテールスキッドは不要となり、第二次世界大戦以後に開発された車両では装備されていない。

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