スイスの鉄道 鉄道の高速化

スイスの鉄道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/23 15:16 UTC 版)

鉄道の高速化

鉄道の高速化については、国土が狭いことから、周辺のフランスドイツイタリアなどと異なり、高速新線の建設ではなく、在来線の改良による高速化を選択した。これは、必ずしも最高速度の向上だけでなく、複線化などの線路増設や駅構内の改良、路線間を結ぶ短絡線の建設など複数の施策を組み合わせ、乗り換え利便性を向上させることによって路線網としての利便性を向上し、所要時間を短縮することを目的としている。当初の計画目標年次が2000年であったことから、バーン2000計画(ドイツ語で「Bahn 2000」、英語にすると「Rail2000」)と呼ばれている。

唯一の例外として建設された高速新線は、チューリッヒ - ベルン間の幹線の一部である、オルテン - ベルン間約60kmの別線(マットシュテッテン-ロートリスト新線)である。1995年にベルン駅付近の隘路を解消するため約5kmが先行して開通、2004年12月に全線が開通し、在来路線と比べ、約1割の距離短縮を実現した。信号システムの開発が遅れていたため最高速度が160km/hに抑えられていたが、ETCS Level 2の運用が開始され、2007年12月から最高速度200km/hでの運転が開始された。その他、高速新線以外の区間においても、一部で160km/h運転が実施されている他、ローカル列車を含めて140km/h程度の高速運転を実施している区間も多い。

車両面では、バーン2000計画のシンボルとも言える、貨客両用・200km/h対応のRe460型電気機関車と、IC2000型二階建客車のほか、カーブの多い亜幹線用として開発された振り子式電車ICN(RABDe500型)が高速列車と言えるが、その他にも160km/h運転が可能な車両は多い。また、昨今ではTGVICE(ICE-1、ICE-3、ICE-T)・チザルピーノ(ETR470)といった、周辺諸国の高速列車も乗り入れるようになってきているが、スイス国内では特別な高速運転を行っているわけではない。









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