クロックタワー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/05 07:39 UTC 版)
登場人物
主要人物
- ジェニファー・シンプソン (Jennifer Simpson)[注釈 4]
- 本作の主人公。14歳。黒髪ロングヘア、白ブラウスに紺スカートの可憐な容姿の美少女。幼い頃に母を亡くし[注釈 5][注釈 6]、父は行方不明になってしまったため、グラニッド孤児院で育った。
- 友人のローラ、アン、ロッテとともに新たな養育先となるバロウズ邸へ向かうが、そこで数々の怪異と恐ろしい殺人鬼に狙われることになる。
- 非力で体力も乏しいが、いざという時には思いがけない反撃に出る大胆さも持ち併せている。
- キャラクターの名前は映画『フェノミナ』(1985年)の主演女優、ジェニファー・コネリーに因んで名づけられた[4]。当時ヒューマンの企画課に勤務していた女性がジェニファーのモーションモデルを務めており、ジェニファーの服装はその女性が撮影当日に着て来た服をそのまま採用している[3]。
- ローラ・ハリントン (Laura Harrington)[注釈 4]
- ジェニファーとともにバロウズ家に引き取られた友人の1人。14歳。おっとりしていて内気な性格の少女。正反対の性格のアンとは馬が合うようで、いつも一緒にいる。
- バロウズ邸内で他の友人2人とともに突然姿を消す。プレイヤーの行動により、バスルームで吊るされた状態か、居間の甲冑の中に押し込められた状態で殺害されているのが発見される。
- 行動次第ではアンとの二者択一で生存させることが可能。
- アン (Anne)
- バロウズ家に引き取られた4人のうちの1人。15歳。4人の中で最年長なこともあって、ややワガママな性格。
- 姓がないのは、捨て子であるため[10]。
- バロウズ邸内でローラ、ロッテとともに突然姿を消す。シザーマンのハサミに貫かれて天窓から諸共落ちてくる、プールで溺死させられる、書斎で殺されて窓から突き落とされるなど死亡パターンが豊富である。
- 行動次第でローラとの二者択一で生存させることが可能。
- ロッテ (Lotte)
- バロウズ家に引き取られた4人のうちの1人。14歳。活発でボーイッシュな服装の少女。ジェニファーとは最も仲がいい親友同士。姓がないのは、アンと同じく捨て子であるため。以下の2つの死亡パターンがある。
- ジェニファーとは別に単独でバロウズ家の秘密を探ろうとするものの重傷を負わされ、地下洞窟で倒れていたところで再会したジェニファーにシザーマン打倒のヒントを遺し息を引き取る。
- 中庭の小屋の牢屋に閉じ込められたジェニファーを救い出し、逃げるよう促して先に小屋を出たところでメアリーに射殺されてしまう。
- ジェニファーが生還するエンディングに到達するには上記のどちらかの展開を必ず通る必要があるため、生還させることは不可能。
- メアリー・バロウズ (Mary Barrows)
- 35歳。グラニット孤児院の教師で生徒からは「メアリー先生」と呼ばれている。ジェニファー達を時計塔屋敷に引率してきた。ヒステリックな性格で生徒たちからはあまりよく思われていない。
- 実は本作の事件の黒幕で、バロウズ屋敷の主人サイモンの妻にして殺人鬼ボビィとダンの母。ボビィにジェニファーたちを殺害させるために屋敷におびき寄せた張本人。
- 展開次第で自らもジェニファーを殺害しようと迫ってくるが、返り討ちに合い死亡する。
その他の人物
- サイモン・バロウズ (Simon Barrows)[注釈 4]
- 37歳。屋敷の当主でジェニファー達の引き取り手とされる人物。屋敷に向かっても姿を現さないため不審がられていたが、実は中庭の小屋に幽閉されている。
- メアリーから酷い暴力を受けたため発狂しており、その上食事も満足に与えられずに放置されていたため極度の空腹状態にある。
- そのため、特定のアイテムを使わないと話しかけた際にジェニファーが食い殺されてしまう。使った場合は少しだけ話が通じるようになり、名前を名乗った後、ダンの存在を示唆する発言をする。
- その後についてはゲームでは語られないが、小説版では事件後に警察によって餓死した死体として発見されたと語られている。
- ボビィ・バロウズ (Bobby Barrows)
- 9歳。ダンの双子の弟。巨大なハサミが特徴の殺人鬼であり、本作におけるシザーマン。ジェニファーの父曰く「悪魔の落とし子」であり、物理的な攻撃では決して死ぬことがない。動物、人間とその手に掛けた者の数は計り知れない。
- 未成熟な肉体でいずれ死を迎える運命にあったが、大広間の大時計を停止させ時を止めることによってその存在を維持されていた。しかし、最終的にジェニファーが大時計を動かしたことにより、再び時が流れだし、苦しみながら時計塔の機関部へと落下し死亡した。
- ダン・バロウズ (Dan Barrows)
- 9歳。ボビィの双子の兄。肥大化した肉体を持つ巨大な嬰児で、運動器官が未発達な代わりに強力な念動力と透視能力を持つ。ジェニファーを監視し、屋敷内に怪奇現象を起こして間接的に彼女を襲っていた。
- 地下洞窟内の巨大な揺り篭で人目を避けるようにして育てられていたが、入り込んできたジェニファーを見つけ襲い掛かってくる。その後、崖をよじ登って逃げていたジェニファーが偶然落とした灯油缶の引火・爆発によって炎に包まれ焼き尽くされた[注釈 7]。
- ウォルター・シンプソン (Walter Simpson)[注釈 8]
- ジェニファーの父。ジェニファーが幼い頃に失踪している。
- ある行動をとると、密室内で白骨死体となって発見される。死の間際、事の真相を記したメモを残しており、メアリーの出産に立ち会った際に彼女が産んだ双子に右腕を食いちぎられた上、密室に幽閉された末にそのまま死亡したことが判明する。
注釈
- ^ 同システムの先駆けになったシエラオンライン社の『King's Questシリーズ』のシステムにほぼ近い。
- ^ PS版においては『2』のように「成功したら体力減少で回避、失敗もしくは体力最低値の時に即死」といった判り易いものではなく、特にシザーマンが相手の場合は「成功したら僅かに体力が減少し、一時的に回避。失敗したら攻撃を受けて体力が大幅に減少する」となっている。
- ^ 青は「真顔」、黄は「目を閉じる」、橙は「困ったような表情」、赤は「辛そうな表情」である。
- ^ a b c SFC版では名前のみの表記で、PS版の~The First Fear~にてフルネームが表記された。
- ^ 続編『2』における本作のストーリー解説及び小説版では「ジェニファーを残して蒸発した」とされている。
- ^ SFC版マニュアルでは「5歳の時に父親が失踪し、その後母親とも死別した」と記載されていた。
- ^ PS版ではその直後に焼かれた肉片の中から人影が立ち上がって目を光らせるというシーンが伏線として追加されており、後の『2』におけるシザーマンの正体が示唆されている。
- ^ SFC版ではパッケージ裏のCAST一覧にて名字だけ掲載されるのみで素性については伏せられており、PS版の説明書では存在自体が言及されていない。
- ^ 移植版ではもみ合いになる前にカラスが飛んでくる。
出典
- ^ 前田尋之「Chapter 2 スーパーファミコンソフトオールカタログ 1995年」『G-MOOK176 スーパーファミコンパーフェクトカタログ』ジーウォーク、2019年9月28日、183頁。ISBN 9784862979131。
- ^ 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p47
- ^ a b NUDE MAKER | Hifumi Kono's Biography
- ^ a b c d e f ライターM (2015年10月20日). “『クロックタワー』時と肉を刻み続けて20年……名作ホラーの思い出をややネタバレありで掲載【周年連載】”. 電撃オンライン. KADOKAWA. 2020年9月6日閲覧。
- ^ Pinsof, Allistair (2011年10月20日). “It Came from Japan! Clock Tower”. Destructoid. 2023年4月14日閲覧。
- ^ 特定の部屋に入った際にランダムで出現する地点も存在する。
- ^ 週刊ファミコン通信 no.357. 株式会社アスキー. (1995年10月20日). p. 32
- ^ プレイステーション版のみ、メニュー画面を呼び出してセーブすることが可能だが、データ枠が1つしかないのは変わらない。
- ^ SFC版説明書ストーリー項より。
- ^ 小説版『クロックタワー2』より。
- ^ “「バーチャルコンソール」「Wiiウェア」8月3日配信作品”. iNSIDE. イード (2010年8月3日). 2020年9月6日閲覧。
- ^ 木原卓/パンチョ(ねこひげ合同会社) (2011年11月9日). “週刊ダウンロードソフトウェアカタログ 2011年11月第3週分” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年9月6日閲覧。
- ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2013年10月30日). “Wii Uバーチャルコンソール11月6日配信タイトル ― 『クロックタワー』『ドンキーコング3』の2本”. iNSIDE. イード. 2020年9月6日閲覧。
- ^ “『クロックタワー(コンシューマー版)』プロジェクトEGGにて配信開始”. D4エンタープライズ (2017年5月24日). 2019年10月11日閲覧。
- ^ 今藤祐馬 (2017年5月23日). “「プロジェクトEGG」、非力な少女と恐怖を描く「クロックタワー」をリリース”. GAME Watch. インプレス. 2020年9月6日閲覧。
- ^ サン電子株式会社 (2023年7月13日). “CLOCK TOWER 戦慄と絶望のホラゲ復活!恐怖はここから始まった... サン電子株式会社のプレスリリース”. PRTIMES. PRTIMES. 2023年7月14日閲覧。
- ^ 『PlayStation Magazine』 No.11、徳間書店、1997年6月13日、36頁。
- ^ “「Clock Tower: Rewind」,日本版パッケージをSUPERDELUXE GAMESからリリース。北米版は5月31日に予約受付を開始”. 4Gamer.net (2024年5月24日). 2024年5月24日閲覧。
- ^ a b “クロックタワー まとめ [スーパーファミコン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年9月6日閲覧。
- ^ a b “クロックタワー 〜ザ・ファースト・フィアー〜 まとめ [PS]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年9月6日閲覧。
- ^ a b “クロックタワー for ワンダースワン まとめ [ワンダースワン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年9月6日閲覧。
- ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、205頁、ASIN B00J16900U。
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