ギブソン・EDS-1275
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 00:07 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ギブソン・EDS-1275 | |
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EDS-1275 | |
メーカー/ブランド | ギブソン |
製造時期 | 1962年- |
構造 | |
ボディタイプ | ソリッド |
フレット数 | 20 |
ネックジョイント | セット |
材質 | |
ボディ | マホガニー |
ネック | メイプル |
フィンガーボード | ローズウッド |
ハードウェア | |
ペグ | グリーン・キー 他 |
ブリッジ | チューン・O・マティック |
電気系統 | |
ピックアップ(F) | 490R アルニコ・マグネット・ハムバッカー |
ピックアップ(R) | 490T アルニコ・マグネット・ハムバッカー |
カラーバリエーション | |
チェリー、アルパイン・ホワイト、エボニー | |
テンプレート | カテゴリ |
概要
元々は1958年頃からごく少数が特注で製作された、同社のフルアコースティックタイプのエレクトリックギターES-175のダブルネックカスタムモデル「EDS-1275」をルーツとする(fホールこそ無いがスプルース材をトップに使ったレスポール程の厚さのホロウボディである)。これは、世界初の12弦ネックを持ったエレクトリックギターでもある。その後、1961年にギブソン・レスポールがSGへとモデルチェンジしたことを受け、翌1962年より現在まで続くSGに似たボディデザイン処理に変更され、マホガニー材のソリッドボディギターとして、受注生産されることになる。ES-175と同じ、平行四辺形のインレイが付いたローズウッド指板、20フレットの仕様になっている。SGとはボディの形状バランスやネックとの接続位置、ピックアップの位置、そもそもの出自など、似て非なる[1]ギターであるが、現在のGIBSONのサイト[2]ではSGの並びに分類されている。
12弦ギターには「美しいコード音を出すことができるが、ソロプレイには向かないためステージで使用しづらい」という弱点があったが、EDS-1275は1つのギターに12弦と6弦のネックを一緒にくっつけてしまうことによってこれを解決した変形ギターである。また、スイッチ操作一つで6弦と12弦を切り替えられ、6弦、12弦でチューニングを変えることで、多彩なサウンドを得るといった使用法も可能。
ソリッドボディのEDS-1275には、2種類のボディ仕様があり、ボデイのカッタウェイ部分が、ドン・フェルダーが使用したモデルは切りっぱなしのシンプルな構成であるのに対し、ジミー・ペイジやジョン・マクラフリンが使用しているタイプはボディ上面とカッタウェイ断面のエッジが約5mm程度の深さでSGの様にベベルド・コンター処理されている。このエッジ処理によって幾分ハイポジションでの演奏性が高いといえる。
12弦側のヘッドに関してはペグの配置間隔が違うことにより長いタイプと短いタイプのものが存在する。ジミー・ペイジやジョン・マクラフリンが使用しているのが長いタイプで、ドン・フェルダーのモデル(70年代に使用していた個体)が短いタイプにあたり、又、長いタイプの中でもナットからペグまでの距離が6弦側ヘッドと同じものと、6弦側ヘッドより短いものがあり、設計はバラついている。
類似のダブルネックモデル
4弦ベースと6弦ギターネックのモデルは、EBS-1250と呼ばれていた。ファズトーンが内蔵されており、1962年から1968年、1977年から1978年にかけて生産された(エルヴィス・プレスリーが1963年製の6弦ベースタイプを使用)。8弦4コースマンドリンと6弦ギターネックのEMS-1235、カントリー・ミュージック等で使用される6弦オクターブ(12フレットからのスケールの超ショート・スケール)ギターと6弦ギターのEMS-1235も少量存在した。EDS-1275、EBS-1250、EMS-1235はそれぞれホロウボディデザインとソリッドボディデザインの時代があり、EMS-1235はカッタウエィの形状が丸い処理のスーパー400に似た様な全く違うものも含め同じ品番を名乗っているので注意が必要である。
- 1 ギブソン・EDS-1275とは
- 2 ギブソン・EDS-1275の概要
- 3 主な使用者
- 4 外部リンク
固有名詞の分類
ギターの機種 |
ギブソン・モダーン フェンダー・ジャグスタング ギブソン・EDS-1275 ヤマハ・HR スクワイア・スーパーソニック |
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