ガソリン 自動車用ガソリン

ガソリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/18 08:07 UTC 版)

自動車用ガソリン

一般にはガソリンスタンドで販売される。低温の中でもエンジンが始動し、暑さでもパーコレーションを起こさず、また、腐食性などがないことが要求される。時折、軽油灯油を求められてガソリンを販売してしまう(あるいは、その逆の)誤給油のトラブルが発生する。

日本の商慣行では、重量でなく体積を単位として取引される。このため猛暑で在庫ガソリンの体積が膨張すると、収益面で売り手が有利になる(寒冷期は逆)[2]

規格

ヨーロッパ規格ではEN228、アメリカ合衆国ではアメリカ材料試験協会のASTM D439で基準が設けられている[1]日本工業規格ではJIS K2202によって規格化されている。

有鉛ガソリンと無鉛ガソリン

の含有量が一定基準以下のガソリンを無鉛ガソリン、その基準を満たさないものを有鉛ガソリンという。

古くはノッキング防止と動弁系部品の減摩剤としてテトラエチル鉛を添加した有鉛ガソリン自動車用ガソリンとして使われていた。鉛の毒性を理由とする無鉛化の動きにより規制された。

日本では1987年(昭和62年)までに完全無鉛化され[3]公道を走る自動車のガソリンは全て無鉛ガソリンになっている。

ヨーロッパ規格(EN228)では2000年以降ガソリンの鉛最大含有量は5 mg/lとされ、その基準を満たさないガソリン(有鉛ガソリン)の販売は禁止されている[1]。また、ガソリンに含有するベンゼンの有害性から、無鉛ガソリンではベンゼンの上限値も設けられるようになった。日本国内で、市販自動車用ガソリンとして低ベンゼン製品販売を最初に開始したのは出光興産で、その後、他社も追随するようになった。2000年からは、ベンゼン含有量1容量 %以下の製品が集荷されてきている[3]。ヨーロッパ規格(EN228)ではベンゼンの上限値は1vol %(体積比)とされている[4]

アンチノック性による分類

ヨーロッパ

ヨーロッパ規格(EN228)ではアンチノック性の下限値95/85(RON/MON)の基準を満たすガソリンをプレミアムガソリンとしてレギュラーガソリンと区別している[4]。さらにアンチノック性の下限値が98/88(RON/MON)の基準を上回るものはスーパープラスという[4]

日本

日本ではアンチノック性が大きい高オクタン価ガソリンは「ハイオク」と呼ばれ、レギュラーガソリンは単に「ガソリン」または「レギュラー」などと呼ばれている。

混合燃料・代替エネルギーへの転換

環境特性の強化から、エタノールを混合したガソリンのことをガスホール(ガソリン+アルコールの造語)と呼ぶ。また、二酸化炭素の排出量削減のため、植物由来のバイオエタノールイソブテンを反応させたエチルターシャリーブチルエーテルを一般のガソリンに対して1から3%混合させたバイオガソリンも2007年4月27日より東京圏ガソリンスタンドで販売されている。植物は大気中の二酸化炭素を吸収しており、その植物原料からの燃料ならば、燃焼させて二酸化炭素に変わっても二酸化炭素の絶対量は増えないと考えられている(カーボンニュートラルも参照)が、エチルtert-ブチルエーテル(ETBE)は毒性が高いというデータがある。ゴムやプラスチックなどの部品を腐食する可能性があり、発癌性物質であるNOxをより多く排出するともされ、根本的な解決には至っていない。近年は、電気自動車燃料電池車を環境負担の解決と考え、自動車メーカーは開発にしのぎを削っている。また、プラグインハイブリッドカーも一定の効果はあるとされている。




  1. ^ a b c ロバート・ボッシュ著、小口泰平監修『ボッシュ自動車ハンドブック第2版』シュタールジャパン、2003年、235頁
  2. ^ 猛暑、燃料商社に恩恵/ガソリンの体積が膨張/入荷時よりかさ増え利益『日本経済新聞』朝刊2018年8月16日(マーケット商品面)2018年8月16日閲覧。
  3. ^ a b [http://www.cosmo-oil.co.jp/csr/publish/report/pdf/2001/09_p17_18.pdf 燃料油の品質規制と対応の経緯] (PDF) コスモ石油
  4. ^ a b c ロバート・ボッシュ著、小口泰平監修『ボッシュ自動車ハンドブック第2版』シュタールジャパン、2003年、236頁
  5. ^ セスナ172P | Alpha Aviation
  6. ^ セスナ172型ディーゼル・エンジン搭載機耐空検査に合格 | Alpha Aviation
  7. ^ 特許庁ホームページ - 鉛-錫合金めっき代替の鉛フリーめっき
  8. ^ 多用途での活躍が期待される新型双発機 - JGAS AVIATION BLOG





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