ガソリンエンジン 構造

ガソリンエンジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 17:13 UTC 版)

構造

4ストローク機関の主要部分は、以下の各部品で構成される。

シリンダーブロック
主に鋳鉄製またはアルミニウム合金製のブロックで、内部にシリンダーの他、冷却水や潤滑油の通路が設けられている。 冷却水を用いず、外側にフィンを設けた空冷方式もある。
ピストン
主にアルミニウム合金製の円筒形状の部品で、シリンダ内で往復運動を行う。圧縮工程では上昇しながら燃焼室内の混合気を圧縮し、燃焼行程では燃焼圧力を受けながら下降し、その力をコンロッドに伝える。排気工程では上昇しながら燃焼排気をシリンダ外に送り出し、吸気工程では下降しながら新しい混合気をシリンダ内に吸入する機能を持つ。熱伝導性に優れ、熱膨張が小さく軽量なものが望まれる。 多くの場合燃焼室側側面に溝が切られ、複数のピストンリングが嵌められ気密性を向上させ、オイル上がり・オイル下がりを実用的な範囲に留める。
コネクティングロッド
ピストンとクランクシャフトを連結し、ピストンの上下運動をクランクシャフトの回転運動に変換する。材料にはクロームモリブデン鋼や炭素鋼が用いられる。
クランクシャフト
ピストンの上下運動を回転運動に変換する。クランクシャフトの回転運動は、エンジンの出力を生み出すだけでなく、カムシャフトやオイルポンプなど、エンジン自体を構成する部品や補器類の駆動力も発生する。
吸気バルブ
インテークマニホールドとシリンダーの間に設けられたバルブで、エンジンが吸気行程に移ったときに開くことにより、混合気をシリンダー内に導入する。
排気バルブ
エキゾーストマニホールドとシリンダーの間に設けられたバルブで、エンジンが排気行程に移ったときに開くことにより、燃焼排気をシリンダー外に排出する。
カムシャフト
吸気バルブ、排気バルブを適切なタイミングで開閉するためのカムを持つシャフトで、各バルブの開閉タイミングは、クランクシャフトの回転を伝えるタイミングベルトにより決定される。
点火プラグ
電気的に発生させた火花や赤熱により、圧縮された混合気に点火する。
キャブレター燃料噴射装置
エンジンが吸気する空気にガソリンを混合させ、燃焼する混合気にする。燃料噴射装置で燃焼室内にガソリンを噴霧する場合もある。
ラジエーター
エンジンの焼き付きを防止する為、シリンダーを冷却する冷却水から熱を空中に発散させ、冷却水を適温に維持する。空冷などで省略される場合もある。

  1. ^ 櫻木徹 (2011年6月). “少気筒化の流れ~インターナショナルエンジンオフザイヤー2011~”. コラム. 住商アビーム自動車総合研究所. 2014年12月28日閲覧。
  2. ^ 萩原芳彦 監修 『ハンディブック 機械 改訂2版』 オーム社 2007年3月20日 p.449






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