ガザミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 07:16 UTC 版)
別名
ワタリガニ(ワタリガネ)、竹崎カニ(佐賀県)、豊前本ガニ(福岡県北九州市ほか)、ガンツ(岡山県)、ガネ、など
近縁種
ガザミ属(Portunus属)には数種類が知られ、ほとんどが食用とされる。
タイワンガザミ Portunus pelagicus |
甲幅15センチメートルほど。オスの成体は甲羅が濃い藍色で、白くて長いまだら模様があり、鋏脚も細長い。メスと稚ガニはガザミとよく似ているが、鋏脚長節のとげが3本しかないことで区別できる。南日本を含む西太平洋、インド洋、紅海、地中海まで広く分布している。四国・九州・沖縄などの地方によっては、ガザミより多く漁獲される。特徴的な色彩から、アオデ(青手)、オイラン(花魁)など日本各地に多くの方言名を持つ。 | |
ジャノメガザミ Portunus sanguinolentus |
甲幅12センチメートルほど。甲羅に白で縁取られた3つの黒い点があるので「蛇の目ガザミ」の名があり、体のとげも他の種と比較して短い。南日本を含む西太平洋とインド洋に分布し、日本ではあまり漁獲されないが、東南アジアでは多く漁獲されている。 | |
イボガザミ Portunus haani |
甲幅7センチメートルほど。甲羅の背面全体に小さなイボ状突起と細かい毛が生えているのでこの名がある。全身が黄褐色で、薄い網目模様がある。時折まとまって漁獲される。 | |
ナキガザミ Portunus nipponensis |
甲幅7センチメートルほど。胸部の腹側と鋏脚に突起があり、これらを擦りあわせて音を出すのでこの名がある。南日本を含む西太平洋に分布するが、砂泥底ではなく岩礁やサンゴ礁域に生息しているので、イセエビ網などにかかる。 |
脚注
- ^ “(別表1)国産の生鮮魚介類の名称例 (PDF)”. 魚介類の名称のガイドラインについて. 水産庁. p. 4 (2007年7月). 2013年5月29日閲覧。ダウンロード元ページ:http://www.jfa.maff.go.jp/j/kakou/hyouzi/meisyou.html
- ^ “ワタリガニ 宮城で急増中! 異変のわけ”. NHK NEWS WEB. 日本放送協会 (2018年6月6日). 2018年6月12日閲覧。
- ^ “豊前海の干潟の恵み「豊前本ガニ」”. リビング福岡・北九州. 西日本リビング新聞社 (2014年9月27日). 2017年10月20日閲覧。
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